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もしゲームの中に閉じ込められたら 6

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オレは、トオルのハヤテ。

なんか紛らわしいな。

オレはオレなんだよ!トオルだけどなぜか今は、ハヤテなんだよ!

部屋の外に出たトオルのハヤテは何も考えることが出来なかった。

そこには、ゲームの中の景色がそっくり広がっていた。

ゲームの中の景色といっても、場所は東京なので、リアルに東京だ。

現実の世界と全く変わらない。

目の前には、スーツ姿で歩くビジネスマン、OL、私服の若者たち、観光している外国人。

何一つリアルな現実と変わらない・・・。

トオルのハヤテは再び寒気を覚えた。

「もし、オレの記憶が薄れていったら、オレはこの世界を現実と思ってしまう。オレがオレではなくなってしまう。」

電車の乗り方も、お金の使い方も、話す言葉もリアルだ。リアルすぎる。

オレの世界と何一つ変わらない。。。

トオルのハヤテは、ポケットに入っている携帯の日付を見た。

2020年1月19日(日)

ゲームの日付は、合わせていた。そのまんまだ。

「今日は日曜か。仕事も休みだが、明日からは仕事にいかなければ

この世界で、金を得ることが出来ない・・・泣」

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「なんなんだよ!これ!オレはまだ大学生だ!スーツきて、電車に揺られて

毎日毎日仕事なんて嫌なんだよ!さっさと終われよ、この夢、ふざけんなよ!」

そう口に出してキレてみたが、通りすがりの人間が不思議そうに、

そして、関わらないように、通り過ぎてゆくだけだった。。。

「あれ!!待てよ!オレは確か、ゲームの途中で眠くて眠くてそのまま寝てしまった。だから、今、ここにいるのか?だったら、この世界で再び眠れば、オレは元の世界に戻れるのか?」

いちるの望みをかけて、大急ぎで部屋に戻り眠ってみた・・・。

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©️2020/1  ひかり

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