もしゲームの中に閉じ込められたら 7
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目が覚めた。
妙にリアルな夢だった。
汗をかいている。
ホッと一息ついたトオルは、喉の渇きを覚え、水を飲もうとした・・・
そして、ヒヤッとした・・・。
部屋の景色は、ハヤテのままだった。
急いで鏡を見た。
そこには、細マッチョのハヤテが写っていた・・・・・・・・・・・。
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この気持ちは、誰にもわかるまい。
この絶望的な気持ちは、誰にも分からないだろう。
オレは、ただ元の世界に戻りたいだけだ。
オレはトオルだ。トオルに戻りたいだけなんだ。
ただ、それだけなんだよ・・・泣
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「あれ、待てよ!このゲームが進んでいるということは、オレはオレの世界でゲームをやっているのか?
オレがゲームを進めていないと、このゲームは進まないはずだ。
ということは、オレはあっちの世界でも存在している。
存在しているにもかかわらず、こっちの世界でも存在している。
????
なんだよ!これ!オレは一人なんだよ。
なんであっちとこっちにオレがいるんだよ!!!
ふっざけんなよ!意味わかんね〜んだよ!どうやったら、あっちに戻るんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜!」
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ひとしきり怒鳴ったら、すっきりした。
「まあ、とにかく、あっちの世界にもオレがいるんなら、とことんやってやるよ!なんせ俺様はゲームの達人だ。とっととクリアして、こんな世界から出て行ってやるよ!!!!なんだってこいよ、おら!オレはこの世界では不死身なんだよ!こいよぉぉぉぉぉ〜〜〜〜 !」
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©️2020/1 ひかり
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