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カツオ、映像ディレクターになる。 『王道と邪道』2つの顔で人の心を動かす!

初めまして。
映像ディレクター兼プランナーの
藤木嘉津郎です。
カツロウと読まれがちですがカズオです。
学生時代のあだ名はカツオでした。
もちろん泳ぎは得意です。

CM制作会社出身の映像ディレクター兼プランナーの自分なりに、ADK CREATIVE MALLで所属するチームが掲げている『エグゼキューション・クリエイティブ』とは何かについてお話させていただきます。
エグゼキューションとは、『実施、実行』。
予算や時間のない案件といった、いかなる条件であろうとも、
IP案件やデジタル案件といった、いかなる商材であろうとも、
机上の空論で終わるコトなく、ターゲットにしっかり届き、
彼らの心を動かす。言うなれば、
『絵に描いた餅を、食べられる餅にする!』
しかも美味しく!
というのが、
自分たちチームの得意技だと思っています。
そんなチームの一員のボクが、映像の企画演出を
『実施、実行』するにあたり、大事にしてるのは
『人の心を動かす』ってこと。

●クライアントの気持ちになって、どう伝えたら問題解決できるか、商品の魅力が届くか、笑顔が生まれるかを考える。

●生活者の気持ちになって、どう伝えられたらドキドキするのか、感動するのか、背中を押せるかを考える。

●『伝える』だけでなく『伝わって心が動く』
その先を目指して、考えて、考えて、考え抜く。手も使う。時には歌い踊る。

そうやって、もがき考えている時に、ふとボクは気付いたのです。
自分が持ってる2つの視点が「それ」に役立っていることに。
2つの視点とは、
人が安心できる『王道感』と、
人を裏切る(驚かせる)『邪道感』
実はそれ、映画にも!小説にも!お寿司にも!昔から身近にある普遍的な要素。
その『王道と邪道』をテーマに、
ボクの体験談や仕事のあれこれを書いてみようと思います。 

プロダクション時代。仲間とつくった自主映像作品
『おひるごはん』1話「チャンスセンター」

1. カツオ、エンタメ体験する。

まずはボクが『王道と邪道』を知ったきっかけをお話をします。
地元大阪のひらかたパークという遊園地でバイトをしていた高校時代。ボクは刺激を求めてプロレス観戦や洋楽ロックのLIVE、エンタメ体験にバイト代全てをつぎ込みました。
特にプロレスは、メジャー・マイナー・格闘系・いろいろ観戦しました。
当時のボクの推しレスラーは、新日本プロレスの
正統派イケメンレスラー『武藤敬司』
その化身『グレート・ムタ』でした。
(愛情込めて敬称略)
「だれ!?化身!?」と思ったあなたに、
ちょっと説明します。
『武藤敬司』は90年代に活躍した魅せるプロレス路線を貫いた大人気レスラー。
そんな武藤がアメリカ遠征時に自ら生み出したもうひとつの顔が、悪役レスラー。それが東洋の悪魔 『グレート・ムタ』
そう!一人二役!しかも真逆のキャラ!!!

武藤のプロレスは、正々堂々、ルールのなかで強いやつを決める明快さが魅力!『共感・感動』を生む、『王道プロレス』
ムタのプロレスは、ルール無視の先の読めない展開、びっくり箱的な驚きが魅力!『ハラハラ・ドキドキ・意外性』を生む、『邪道プロレス』

邪道プロレスがいまいち想像できないあなたに、
『ムタ』の魅力をちょっと紹介します。
●試合直前まで明かさないミステリアスなフェイスペイント(斬新さ
●対戦相手の顔に突然吹きかける毒霧(口から吹き出す液体の不気味さ
●突拍子もない反則攻撃 (周辺にあるモノ全てを凶器に変える柔軟さ
破茶滅茶な世界観。唯一無二のムタワールドで観客の心を揺さぶりまくる!
最狂のエンターテイナーでした。

王道のプロレスと、邪道のプロレス。
一見真逆ですが、それぞれの魅力で、
観客の心を動かす同じエンターテイメント!
『共感・感動』『ハラハラ・ドキドキ・意外性』
いち観客だったボクが心動かされたその体験は、まさに『王道と邪道』 
どちらも欠かせない、どちらかなんて選べない。ボクが2つの視点を持つきっかけはここにあったと思います。
そして、エンタメに興味を持ったボクは、美大で芸術や写真を学びながら映像の世界へと進んでいくのでした。

夢の対決『武藤敬司VSグレート・ムタ』

2. カツオ、学習する。

つぎは映像演出の『王道と邪道』を話そうと思います。

CM制作会社(プロダクション)に就職しCMディレクターになったボクは、
先輩ディレクターの企画の手伝いをしたり、撮影現場のお手伝い(とりあえず元気な声出し)をしながらCM制作の作法を学びました。
一般的にCMディレクターはクライアントさんの想いや商品の広告を、企画、撮影、編集して、テレビコマーシャルにまとめる現場監督です。
企画やコピーによって、その都度その都度、演出方法は変わりますし、変えるべきです。
そして、自分が目指す心を動かす映像、
『共感・感動』『ハラハラ・ドキドキ・意外性』を見つけだす選択肢として、
『王道と邪道』の2つ視点を持ちつつ、伝えるべきことによって使い分けて演出しています。

例えば、『旅に出たくなるCM』を作って!と依頼されたとすると、
『共感・感動』を狙った王道の演出もあれば、
『ハラハラ・ドキドキ・意外性』を狙った邪道の演出もある。
アプローチ方法が違うだけでどっちも正しい。
どちらにせよCMを観た人の心が動いて
「旅、行きて〜!」となれば、
クライアントさんも生活者も、ボクらもハッピーなんです!!!

次は実際にボクがやっている演出方法の「王道と邪道」を紹介します。

●「演者」の演出方法を変える。
ボクの場合、演者をどう活かすかも演出上の大事なポイントです。
「共感・感動」を狙ったCMでは、演者に細かく伝えず本人に任せてみる。演者に自分ごと化させることで画が良くなる時は、いろいろ試しもするし粘る。
「インパクト」を狙ったCMでは、演者に自ら演じて見せる。時には歌いも踊りもする。演者には嫌がられる時もありますが、やり過ぎなハイテンションを求めることもある。
 前者が王道演出で、後者が邪道演出、という言い方もできるが正解はない。
なぜ、その演者が選ばれたのか。そこを踏まえて演者を活かすと、強い画になる。美しい画・感動的な画・クレイジーな画には、人の心を動かす力が宿る。それが撮れれば正解だと思います。

●撮影方法を変える。
商品の『品質感』を伝えるCMでは、映像クオリティにこだわる。
撮影スタッフと最終イメージを共有し、テスト撮影をして、本番撮影に挑む。
映像のクオリティで「より高品質に見せる」これは、王道な撮影方法。
 同じ商品でも『愛着感』を伝えるのであれば、
カメラマンを入れず、演者にスマホで自撮り撮影させたり定点撮影素材で仕上げることもある。映像クオリティは下がるが「より愛着感がある」映像になる。
一見、邪道な撮影方法も、狙い次第で、心動かす映像になる。

その場その場で最適の演出方法を考える。そこが楽しくて深い!
どんな現場でも、それを面白がれる所がボクの強みだと思います。


3. カツオ、料理する。

つぎはボクの映像作品を『王道と邪道』の料理にたとえて紹介します。

●旬の食材を活かす素材勝負の『王道料理』

撮影素材が良い素材なら、あまり手を加えず、そのままの味を楽しんでもらう!!
音(音楽やナレーション)に頼らず、圧倒的な画力やコピーの力で『共感・感動』を伝えることができます。説得力のある画づくりの探究は欠かせません。

●謎のスパイス効いた刺激強め『邪道料理』

撮影素材に一手間も二手間も加えることで、何度でも食べたくなるような、中毒性のあるヤミツキ料理に!!
撮影・編集・CG・音楽・SE・タイトル・ナレーター・あらゆる手を使って、
『ハラハラ・ドキドキ・意外性』を見つけだす検証作業が重要!
直感的センスも必要ですが、地道な検証の積み重ねが、おかわりしたくなる中毒映像につながるかもしれません。

大事なのは、王道でも邪道でも料理自体が
『心を動かす』美味しい料理になっているのか。
その料理に『共感・感動』『ハラハラ・ドキドキ・意外性』があるのか。
そこが、クリエイティブに求められているのだと思います。


4.  カツオ、泳ぎつづける。

ここまでつらつらと持論を述べさせてもらいましたが、
大事なのは、『人の心を動かす』きっかけをつくること!
伝えたいことを伝えるため、その先へとつなげるために、
大好きな『王道と邪道』を使い分けながら、
『共感・感動』や『ハラハラ・ドキドキ・意外性』を生み出していく!

結果、クライアントさんも生活者も!
そしてボクらクリエイティブもハッピーになる!!!
それが、ボクなりの『エグゼキューション・クリエイティブ』なんです。
デジタルの力によってメディア環境は、日々、変化しています。
映像表現も、当然、そのただ中にある。
だとしても、ボクは「まだまだ楽しめることいっぱいあるな〜!」と
この変化の渦を恐れず、ワクワクしながら、
『王道と邪道』を背びれ、尾ひれにして、自由に泳ぎ続けたいと思います。

広告業界ならぬ、広告業海?
カツオは今日も、誰かの心を動かすために、泳ぎます!!!
あなたに会えるのは『王道』『邪道』どちらのカツオでしょうか。
いつかお会いできる日を楽しみにしています。

藤木 嘉津郎 
映像ディレクター/プランナー
自動車からお菓子まで幅広い映像を作るディレクター。
最近のお仕事では、某大物アイドルグループの
周年記念キャンペーンで、日本の企業と
コラボCMを作るプロジェクトに参加。
10社のCM企画演出を担当。(広告換算値10億越え)
地元関西の企業 CMが話題に!SNSでは
「ほかのコラボCMと比べてもずば抜けてしょうもない(笑)」
「断トツでふざけとるww」「関西色強すぎて大好き」
など、お褒めの言葉をいただきました!!!
「人の心を動かす」映像ディレクターを目指して奮闘中。

「ADK CREATIVE MALL 特設サイトはこちら」