瞼
青い光は常夜灯に沈んで消えていく。
泣いてるから?
ぼやけた視界がネオンライトのよう。
怖くなる程美しい夜景。
光の数以上の生。
それにもう嫌気が差した。
真夜中月の光は私の心を透かしていく。
君ならどこへ行っても大丈夫っていうあなたの声がループする。
死んでも大丈夫?
死んだら何になる?
また私は私になってやり直せる?
最後まで離さないように握ってた心は落ちていく。
飛ぶ。
空を舞う。
涙だろうか、汗だろうか、雨なのか。
星のような液体もふわりと舞う。
風が揺れる。
風が揺れる。
揺れる光が街に溶けていく。
私の心の傷も言えない痛みもすべて一緒に連れ去られて溶けていく。
夜空は四角形だった。
地球は丸いのに。
静止画みたいだね。
分からない止まってるのかもしれない。
星も月も全部全部何だか眩しい。
手を伸ばせばあの月にも届くかな。
夜が明ける。
布団の中。
ああ、またこの夢か。
呆れて外を見る。
窓を開ける。
昨晩みたいな日だったね。
あなたがいなくなっちゃったのは。
なんとなくあなたの気持ちが分かった気がしてすぐ同じな訳ないかと呟いた。
何度目の夜を迎えただろう。
また夢を見る。
まだ夢を見てる。
風が揺れる。
街に光が全部全部溶けていく。
まだ癒えない悲しみも私のことも連れ去って。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?