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【Vol.16】間違えたっていいじゃない。

今回は僕らしくないちょっぴりまじめな日記です。

みなさんは「注文をまちがえる料理店」というものをご存じか。
本来注文をまちがえられると、まぁ僕は怒ったことはないですが、中には不快を通り越して怒る方もおられるのではないか。

むしろ本来間違えるのがね、駄目ですよねってかんじなのですが、このお店はそればかりではないのです。

そう、このお店のホールで働かれる方は皆認知症の方達。

料理はお店の方が作られるため、たとえホールのおじさまおばさま達が間違えたとしても、出てくる料理はとっても美味しいのです。

さてこのイベント。
名前は多少変更されているかもしれないが、割と全国的に行っているイベントらしい。
僕の地元のでも「注文をまちがえるかもしれないレストラン」という名前でイベントが開催されたため、先日チケット戦争で勝ち取った入場券2枚を持って母親と行って参りました。

内容は「注文をまちがえる料理店」と同じで、ホールで働かれる方は皆認知症の方。
そこに何名かのスタッフがいるのですが、彼らは細心の注意を払いながら認知症の方に「これ持っていってね」「この方を○番の席に案内してね」と最小限の指示をしているのみ。

一応店内に一つ微妙な段差があるのでね…そこに特に注意をされているようでした。わかる、僕もこの前そこで落ちたよ!

入場時に先にご飯代を支払い、2番席に案内される僕たち。
さすがに勘定は間違えません。定額ですし、支払いの時はスタッフさんが対応されてました。

さて、メニューはこんな感じ。

あ~~~~美味しそう!

元々、このお店のお料理は美味しいのでなんでも安心して注文できますが…それにしても1,500円でサラダにメイン料理にドリンク(一杯って書いてますが、あとで聞くと好きなだけ飲んでも良いらしい…)にデザートまであるなんて…イベントにしては安い。

僕はAセット、母親はCセットを頼み二人でシェア。

注文を聞きに来てくれたおじさまにAセットとCセットを注文し、二人してパインジュースを頼む。
ゆっくり一つ一つ伝票にチェックをして、ごゆっくりお待ちくださいと言われると…もう自然と笑みがこぼれる。

祖母が生きていたらきっとこういうことしてみたかっただろうなとか、ご高齢になってもこうして頑張っている姿って、意識するとすごく暖かくなるんですね。

全ての席の注文を伺った後はドリンクタイム。

ドリンクもサラダもちゃんとグラスや陶器等の、結構重たいもので運んでくる姿には、ちょっとひやひや…。

誰?サラダの写真下手な人

そんな中、サラダを持ってきてくれたおばさまが
「まぁ~、今日はサラダが付いてるみたいよ。すてきねぇ~♪」
と嬉しそうに言ってくれる姿には、あまりのかわいさに
「新鮮なサラダ、すてきですね~!」
と僕も嬉しくなる。
なんかね、ちょっと涙出そうになりますね。暖かすぎるんです。
もしかして僕引きこもり過ぎて人の暖かさに触れてなかったんですかね?

そしてふと店内を見渡したときも、みなさんの頑張る姿からお客さんの笑顔からが見えて、あ~~~~~…って感じ。
ここに当てはまる美しく暖かい語彙力を僕は持ち合わせておりません。

とにかくイベント全体がすてきな雰囲気なんですね。待ち時間すら愛おしかったです。


マチゲリータ
パスタ

まぁ~美味しそう、てか美味しかった。

お料理はね、本当文句無しでとっても美味しかったですが、イベントの雰囲気も皆さん落ち着いていてとても良かったという意味でも、美味しかったのかもしれません。

イベントも終盤近くになると、おじさまおばさま達が「疲れたなぁ」とつぶやきながら、少数用意された椅子に腰をかける。
そんな姿も嫌にならないし、むしろ頑張ったんだなぁと心がほかほかする。

そしてイベントに来られていた方達も互いに「美味しかったですね~」と会話をする様子が見受けられ(僕はびびりなのでしてませんが)、久々に来て良かったと思えるイベントでした。ほくほく。

実際に僕は間違えられませんでしたが、きっと間違われたとしてもとても素敵なイベントだったんじゃないでしょうか。もっと気楽に注文取りにきてね。

次のイベントは来年でしょうかね…次の機会がありましたら、ぜひまた参加したいと思ってます。

あ、ヤフーニュースでも今回のイベント取り上げられていました。もし地元にこのようなイベントがある方、参加してみてくださいね。

以上、本日9月21日、世界アルツハイマーデ-の日記でした。
サムネイルはデザートの🍰!たくさんあって迷いました…。

それでは、お疲れ様でした。

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