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もしもの話

時々、本当に怖くなるものがある。
認知能力とでも呼べば良いのだろうか、自分の見ている世界が本当は全く違ったもので、周りの人々から向けられる声は実は違った音色で語られているのではないだろうか。
といった具合だ。

本当に怖い、病的なほどに。
朝起きた時、昼飯を食う時、自転車で風に吹かれている時、布団に入った時。
ふとした時に、波のような圧力が来る。
「本当かい?」と。

一拍置けば、それもまた幻想だと気づいた気になれるのだが、いかんせん答え合わせすら難しいというところに難儀している。

俺の見ている世界は本物なのだろうか。
時々といつも、ぐらいの間で、来る波に怯えながら今日も生きている。
そして、明日も生きなければならない。

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