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新制限【純十二獣】雑感 附録-ドランシアはどう強いのか-

2023/12/28追記 突然ベイゴマが3枚使えるようになりました。なんでだよ。その気になれば改訂後にまた少し書くかもしれません。

0-0. はじめに

本記事は、遊戯王マスターデュエルの新制限(2023/12/05-)における【純十二獣】を少し触った感想です。まだ構築とプレイを練る必要がある上に、環境理解も薄いままなので大したことは書かれていません。少々触っただけでもかなり楽しかったため、勢いに任せて書きました。この楽しさとワクワクが1人にでも伝われば幸いです。

0-1. 読み方の注意

勢いに任せて書いたこともあり、一部冗長な部分が多くなりました。附録A周りが顕著です。とりあえずレシピが見たい方は 3. レシピ を、各カードやプレイについて知りたい方は 2. どのような構築・戦術で戦うべきか(の一部) を、リプレイが見たい方は 4. リプレイ をご覧ください。
記事誕生の事情から想定読者層をそこまで固めてはいませんが、内容を踏まえると「緩和を受けて十二獣がどう立ち回るか気になる」「カードが揃ったはいいがどう使うかを考え中」「とりあえずレシピと指針が欲しい」「なんとなく作ってプレイしたが振る舞いが分からない」などといった方には多少役立つと思います。
なお本記事は常に十二獣ブルホーンが禁止であること、十二獣モルモラットが制限であることを仮定しています。また、ほとんど全ての記述はいわゆる純構築内での運用を想定しています。少数の出張採用や、鉄獣戦線などとの混成構築では別のセオリーが適用されるでしょう。
本文中では、手札で発動できる誘発効果または誘発即時効果を持つモンスターを手札誘発または単に誘発と称します。役割を考慮して、無限泡影もその枠に入れることがあります。
いくつかの理由により、いくつかの前情報を記述した後、レシピを構成要素ごとに分けて書いています。冗長になりましたが、必要に応じて読み飛ばしてください。


1. 要約

・誘発型【純十二獣】は、ドランシアの特性と合致した構築とプレイが可能
・誘発型【純十二獣】は、誘発枠の入れ替えで環境の広い対面を見ることができる(と期待される)
・ドランシアがどれだけ機能するかがデッキのカギ
・構築の思想は手札誘発を多めに採用し、先後問わず相手の最大展開を阻み、ドランシアが強く生きる土壌を作る
・プレイの思想は手札誘発で質を、ドランシアで量を削る

附録A. 十二獣ドランシアについて

ここではドランシアというカードについて色々考えます。
いきなり附録が入るのはおかしいですが、今後の話で必要になるためここに挿入します。誰もが感じているようなことをわざわざ文章化しただけであり、薄い内容の割に冗長な文章になってしまいました。こういうものを読むのが好きな方は読んでみてください。反論を含むご意見ご感想もお待ちしております。なお A-4. に簡素なまとめがあります。

A-0. 十二獣Xモンスターの特性

これはドランシアに限らず全ての十二獣Xモンスターに共通することですが、いずれも手札消費なく場に出ることができます。
このゲームのEXデッキの仕様上、(特にリンク召喚実装以降は)多くのデッキが「特定条件下で、手札消費なくかつ安定して特定のモンスターを場に出す」権利を有しています。これはその分手札が増えること、あるいはそれ以上の意味を持つため、非常に重要かつ強力な権利の一つです。そのため"特定条件下"はある程度厳しくなるはずで、基本的には不特定のカード1枚で条件を満たすことは少なく、あってもその結果場に出るモンスターは単体でアドバンテージを稼ぐことはほとんどありません。そのあたりのバランスを強めに調整したと思われるのが閃刀姫です。閃刀姫は緩い条件でカード1枚を、アドバンテージを稼ぐことのできるモンスターにタダで変換できたことが当時環境を席巻した理由の一つでしょう。
話を十二獣に戻します。順序がおかしくなりましたが、十二獣はまさに「モンスター1体要求の条件でEXデッキからカードを繰り出しアドバンテージを稼ぐテーマ」の始祖です。構築から意識すれば下級十二獣を安定して場に出すことは難しくなく、言うなれば十二獣は「下級が場に出た瞬間手札が5枚増える」権利を持つテーマなわけです。

A-1. ドランシアの効用

前小節を踏まえ、ドランシアがゲームに与える影響を考えましょう。ドランシアは、出るだけでは何のアドバンテージも生まず、その時点ではまだ「増えた手札を消費した」だけに過ぎません。その効果によりボードアドバンテージを得て初めてゲームに貢献したと言えます。ドランシアの除去自体はカードを1枚も消費しないため、単純に使うだけでカード1枚分の得をします。また、各ターン1回使用できるため、この0枚消費で出てきた(増えた手札である)ドランシアを使えば使うほど場と手札の枚数は傾いていきます。
今回の改訂を受け最大3枚採用できるようになったため、プレイヤーは「ドランシアを新しい手札として持つ権利」と「ドランシアの効果を有効に発動する機会」の両方を、最大2つ新しく獲得しました。言うまでもなくこの違いは大変大きく、特に十二獣が生存してターンが帰ってきた場合に顕著に現れます。
例えば、次のような場面が分かりやすいです。

対ピュアリィ。前後の流れや今ある手札は無視してください。

この場面におけるドランシアの効力は絶大で、(最適なプレイかは別として)重ねて出てくるだけで対処を強いることができ、見えない範囲からの妨害がなければアーゼウスとマイフレンドを両方処理できます。この際プレイヤーは「ドランシアを新しい手札として持つ権利」しか消費しておらず、凄まじい費用対効果です。
逆に言えば、ドランシアによる0:1交換に失敗した場合、直ちに影響はなくても中盤以降の枚数差に響きます。こうしたドランシアの効用を踏まえると、(もちろん、相手に最高の展開をさせないよう立ち回るという前提のもとで)ドランシアの効果を可能な範囲でカード枚数差を生むように使うことが、無から生まれる新たな手札を勝利に繋げる最も基本的な運用となります。またこの観点から、マストカウンターかは微妙だがドランシアを使うか迷った場合は、それにより今後のカード枚数がどう変化するかに注目して判断すると良い場合があります。
ちなみに先攻で出したドランシアが直ちに無限泡影などで無力化された場合でも、一応枚数分の仕事はしていると考えられます。空いた穴は手札誘発に祈りを捧げましょう。

A-2. ドランシアの限界

ここまでの議論を整理して、ドランシアの限界を考えましょう。上述の通り、ドランシアは「無から発生し、0消費1除去を行うカード」であり、1除去を有効に使用した回数分ゲームを有利にします。一方、単独ではその除去効果(と戦闘)でしかゲームに貢献できず、それ自身はゲームの方向を決定づける力を持ちません。極端な話(仮にドランシアが複数回効果を使えたと仮定しても)相手が1枚以上のアドバンテージを取る行動を繰り返した場合、ドランシアでは追いつかない差がついていきます。例えば、烙印のような盤面外にリソース溜めながら盤面を伸ばすことができるデッキ、ドラゴンリンクのような大きな展開へ繋がるカードが大量に採用されているデッキ、HEROのようなほとんど全てのアクションが次のアドバンテージに繋がるデッキなどが相手の場合、そのデッキの内容や出力以前に、戦略上の不利が生じます。なんとなくドランシアの刺さりが悪いなという相手は、大体そういった具合の特性を持ちます。

A-3. ドランシアの補強

ここまでにドランシアの効用と限界を整理しました。本小節ではドランシアで足りない部分を補いつつ、効用を伸ばす方法について考えます。

A-3-1. 盤面を伸ばす
ドランシアベースの十二獣が、制圧よりも枚数差により勝利を目指す都合上、ボードアドバンテージを稼ぐことは普通以上に重要です。しかしこれは十二獣が機能している限りは非常に簡単で、ライカとタイグリスを使用するだけで達成できます。先述の通り、十二獣Xは外部から追加される手札であり、適切に使用することで無から効果を使用できます。中でもライカは直接ボードアドバンテージを生み出せる貴重なカードであり、中盤のゲームメイクで最も重要になる1枚です。特別な状況でなければ、ドランシアを蘇生しタイグリスで素材を入れ、改めてドランシアを重ねることでドランシアの発動回数を確保します。(先攻で立てただけのドランシアが生存し3ターン目にこの動きができた場合、4ターン目までにドランシアを最大5回使用することができ、盤面干渉力のパフォーマンスは絶大です。)盤面を伸ばしつつ除去回数を増やすこの動きは、ドランシアの利点欠点両方と非常に噛み合いがよく、またドランシア緩和の影響を最も大きく受けていると言えます。当然、召喚や会局の発動によっても盤面を追加できます。この場合対面によってはアーゼウスや未来龍皇によって盤面補強も狙うことができます。

A-3-2. 効果を無効にするカードと併用する
エフェクト・ヴェーラーや無限泡影のような、場のモンスターの効果を無効にするカードは、不利な状況を回避する重要なカードたちですが、カード枚数の観点では損をするという構造上の欠陥を抱えています。実際にはそれを通してしまうと稼がれるアドバンテージを未然に防いでるため、カード1枚を失う価値のある行動ですが、それを繰り返すだけではカード差が開き続け、最後には大きなアクションを通すか、極端な話召喚され続けたモンスターの攻撃を受けて敗北することになります。したがって、それらで失ったカードアドバンテージはどこかで取り戻す必要があるわけですが、ここでドランシアが役立ちます。広い対面に通しやすい単体除去を0枚消費から使用することによって、枚数差を0に戻すことができます。(無効にしたカードを直ちに破壊せよということではないことに注意。)また、ドランシアの圧力は周りが持っている無効効果によって大きく変動します。ドランシアの圧をかけつつ無効を使っていくことで、最終的なドランシア生存確率も上がります。こういった無効効果とドランシアの相乗的な機能を実現できればゲームは一気に有利になります。

A-3-3. 1対多の除去を行う
ドランシアでは1枚ずつしか詰められないボードアドバンテージを、他のカードによって一気に詰めるという思想です。既に展開された盤面に対してドランシアが持つ力は非常に小さいため、それを補う意味もあります。また枚数が少ない相手にはドランシアが重く刺さることもあり、単純にして有効な手です。この点から、十二獣におけるアーゼウスは大変重要な役割を持ちます。どう考えても相性の良い組み合わせですが、こうした事情を考慮して使用できるとなおよいでしょう。他にはいくつかの対面で有効札になるサンダーボルトや、増殖するGの質を高める意味でも有効な原始生命態ニビルなどが選択肢に上がります。

A-3-4. 圧をかけられる出張ギミックを採用する
制圧力のある(理想的には「無効にし破壊する」効果を持つ)モンスターをドランシアの横に置けば、盤面の質は大きく変わります。十二獣は自由枠を作りやすいのでそこそこ実現性はあります。代表的には勇者出張セットでしょう。いくつかの理由により後述の構築では採用していません。

A-4. ドランシアの強さの質とは

まとめます。
0. ドランシアは無から出て無消費除去を行い、場から枚数差を作り出すが、単独ではそれ以上の利益をほとんど生まない、
1. ドランシアの強みを活かすために、可能な範囲で立て続け、枚数差を生む除去の撃ち方を意識する、
2. ドランシアとは別に相手の展開を転ばせる機構、盤面を伸ばす機構、展開済みの盤面に強く干渉できる機構があることが望ましい、
3. 無効効果とドランシアが相乗的に機能するように意識する。

2. どのような構築・戦術で戦うべきか

以上を踏まえて、純十二獣をどのように組んでどのように振る舞えば良いかを考えます。
手札誘発を豊富に採用し、先後問わず相手の最大展開を阻み、ドランシアが強く生きる土壌を作る を構築の思想とします。
十二獣及びそれに繋がるカードを16枚採用し、指名者や三戦などの汎用カード(詳細は後述)を入れ残った枠に、手札誘発を入れていきます。おおむね16:8:16になると理想的です。手札誘発は環境や流行りを踏まえるべきなので、もちろん以下のものたちは確定ではありませんし、必要に応じて入れ替えを検討すべきです。

2-1. 十二獣及びそれに繋がるカード

十二獣サラブレード3、十二獣ラム3、十二獣ヴァイパー1または2、十二獣クックル1、十二獣モルモラット1、炎舞-「天璣」3、十二獣の会局3
合計16枚以上にして、初手に2枚引くことが期待されるようにします。会局の緩和により、強い組み合わせを生みつつデッキ内枚数を増やすことができました。方合の用法に幅を持たせたいためクックルを採用していますが、今期クックルの有無が強く響くことはあまりないため追加のヴァイパーと入れ替えてもいいと思います。(そもそも方合自体が趣味採用であり、無くてもよい。)
ちなみに、各十二獣の基本的な使用感は過去記事にも書いてあり、重複する部分は一部省いています。なお(改訂により事情が変わっていることを無視しても)過去記事は別に読むほどのものではありません。

2-1-1. サラブレード
デッキを掘りながら十二獣を墓地に置くことができます。先攻のハマーコング+ドランシアという理想的なスタートを切ることができるため、最大枚数採用です。
2-1-2. ラム
ドランシアに泡影耐性と高守備力を与えられ、また被破壊時効果で龍皇に繋げられる非常に強力なカードです。会局が使用可能になったことで重要性が増しました。最大枚数採用です。
2-1-3. ヴァイパー
打点では貧弱になりがちな十二獣Xに、盤面処理能力を与えられる優秀なカードです。ドランシアへの攻撃を狂わせたり、ライカで蘇生し次ターンに素材になったりと役割の多い1枚です。枠が許せば3枚入れたいところです。
2-1-4. モルモラット
単独でハマーコングドランシアになる、言うまでもなく最高の1枚です。ただしハマーコングドランシアをするとドランシアが攻守0/0になってしまうのが難点。泡影だけを見るならばラム入りのドランシア単騎の方が良いかもしれません。(ハマーコング400/2000ドランシア0/0の盤面も、返しに十二獣が残りやすくなることを考えると悪くない。相手が分からない、ニビルがそこまで流行っていないならこちらの方が丸いとは思います。)また、中盤に方合を落としてリソースを回復しながら誘発ドローを狙えます。
2-1-5. ラビーナ
神碑や閃刀姫が流行ったら入れましょう。
2-1-6. クックル
クシャトリラ相手にある程度強気になれます。実際はフェンリルやアーゼウスで解決することの方が多いのでヴァイパーを差し置いて採用する価値があるかは要検討。
2-1-7. 炎舞-「天璣」
最強です。会局の的にもなるため重要性が増しました。最大枚数採用です。
2-1-8. 会局
最強です。G受けが悪い以外欠点がありません。体感抱えておいたいいカードに感じていますが、未だ最適なプレイには到達していません。より具体的には、サラブレード+ラム+会局のような手札で、龍皇ドランシアまで向かうべきかどうかを決めかねています。後続が手札にあるなら行ってもいいかという気持ちと、会局でサラブレードを出してその後続をドローに変換した方がよい気持ちが拮抗しており、まだ理由付けが済んでいないという意味です。手札がサラブレード+ラム+十二獣×2+会局なら迷わないのですが。
会局しか無ければ選択肢はありません。会局+ヴァイパーのような手札は微妙。ヴァイパー召喚でGを伺い、会局対象ヴァイパーの方が受けは広いのでそちらを選択しています。(会局ヴァイパーでプレイに迷うということは、残りの3枚に誘発枠が来ている場合が多いため、会局からサラブレードを起動する必要性が薄い。)

2-2. 汎用枠

2-2-1. 墓穴の指名者、抹殺の指名者
会局の採用によりGの被弾箇所が増えたためより重要になりました。三戦と合わせ引きで一気に勝ちが近づく点も高評価。
2-2-2. 三戦の才
十二獣の召喚がGを呼ぶため強力です。上述の通りドランシアを強く使うことが最も重要なこのデッキで、ピーピングハンデスは非常に重要な意味を持ちます。ドランシアが強く刺さる手札にした上で、自分が持つ手札誘発をどのように刺すか考えておきましょう。
2-2-3. クシャトリラ・フェンリル
単独でアドバンテージを稼ぎながら盤面除去もこなす強力なモンスター。枚数差により有利不利を決めつつ、メインの妨害が緩やかなこのデッキでは攻防共に活躍する1枚です。後攻時の切り込み隊長としても優秀で、ドランシアやアーゼウスの通る道を開いてくれます。
2-2-4. 強欲で貪欲な壺
無条件で手札を増やす非常に強力な1枚です。ドランシア関連で記した1枚の重みを考慮すると、コンセプトに合った働きをしてくれる優秀なカードであることが分かります。デッキ内でカードが役割別に均一化されているため、コストが響くことはほとんどありません。

以下は検討中(現状不採用)のカードたちです。
2-2-5. 金満で謙虚な壺
デッキ内のパワーカードが多い、または構築思想上3枚も捲れば有効なカードが出ることが期待される点から、3除外でも十分な働きをすると考えています。しかし、特に先攻で相手のデッキが分かる前の段階で何を除外すればよいかを決めきれずあまり試せていません。今の構築ではライカ、タイグリス、ドランシアまたはライカ、タイグリス、ワイルドボウだと考えてはいます。これらが上述の「手札が増える権利」を削る点に注意。
2-2-6. サンダー・ボルト
A-3-3. 1対多の除去を行う で記した通り、この手の全体除去は有効に働く場面が多いです。クシャトリラやVSにある程度刺さることも評価点。先攻で持った場合2ターンの間死に札になる点と、理屈的にはドランシアと合うが相手の展開の質を下げるというプレイ思想と噛み合いが悪い点が気になり採用には至っていません。似た理由で、ダイナレスラー・パンクラトプスも迷った末採用していません。
2-2-7. 死者蘇生
種になる下級を場に送り出せる優秀なカードですが、会局による供給が十分な場面が多いため不採用。相手のフェンリルを奪える点は評価できます。

2-3. 手札誘発枠

ここまでで14枠ほど余っているため、環境を見て有効なカードを採用しましょう。個人的には相手ターンに方合やGで引いても仕事をしやすいエフェクト・ヴェーラーを2枚は採用したいです。先攻時にクシャトリラに仕事をしやすい点も評価しています。また、このところドラゴンリンクやトマホーク採用クシャトリラをよく見るため、原始生命態ニビルは有効に働く場面がそこそこあります。倶利伽羅天童は懐疑的。クシャトリラやサイバースなど有効に働く相手はいくつかいますが、サンダー・ボルトと同様先攻で引くと2ターンの間腐る点に不信感を抱いています。強く使える相手が増えたときに最大2枚といったところが限界だと思います。ただ、その打点によりワンショットを狙えるのは高評価。サラブレード召喚から4100打点が出るため、フェンリルや三戦が上手く噛み合えば1,2リリースでもワンショットが可能です。

2-4. EXデッキ

2-4-1. ドランシア3
これは確定です。何度も記している通り、ドランシアがEXデッキにあることは最も有効な手札を増やす権利を生むため、あればあるほど良いです。
2-4-2. ライカ3
ドランシアほどではありませんが、確定に近いと思います。こちらも増えた手札として最も簡単にボードアドバンテージを得るカードであり、多様な役割を持つためです。素材縛りが緩いため素出しする可能性がある点も影響します。
2-4-3. タイグリス2または3
ここは未だ悩み続けています。ライカ後はもちろん打点伸ばしでも使う場面が多く3枚欲しいですが、工夫すれば2でも間に合うような気はしています。しかし今はとにかくライカによるドランシア再建に重点を置いているため3としています。2枚は確定ですが、EXに枠を作ろうとしたときに3から減らすのはここだと考えています。
2-4-4. ハマーコング1
ドランシアに耐性を付与するために1枚は必須です。2枚目以降は下敷きになることが多かったため1枚でやりくりすることにしました。
2-4-5. ワイルドボウ1
難しい盤面でアーゼウスに行く瞬間まで温存すれば1枚で十分です。先攻時でドランシアに素材をかさまししたいときはワイルドボウを使用します。ワイルドボウがなくてもアーゼウスへは行けることが多く、「相手の展開を挫ける可能性がある先攻でのワイルドボウ」の価値はライカタイグリスのそれよりも低いからです。
2-4-6. 未来皇1、未来龍皇1
ほぼ確定だと考えていますが、理屈の上では必須ではありません。モンスターへの干渉力は十分だと考えるのであれば、対応力を優先して他のカードを入れるのもありでしょう。しかし龍皇を差し置いてその価値があるカードがあるかは不明。ちなみに未来皇で原始生命態トークンを奪って勝ちというルートがあるため、トークンを攻撃表示で出すプレイも有効です。
2-4-7. 旋壊のヴェスペネイト1
ほぼ確定だと考えていますが、理屈の上では必須ではありません。終盤のライフカットはもちろん、低打点が多めの十二獣では貴重な戦闘による盤面干渉を可能にするため、中盤でもそこそこ役割があります。が、会局により役目がやや薄まった感じはあります。しかしまだ最後の攻撃に絡むことは多いです。
2-4-8. 天霆號アーゼウス1
確定です。見かけ以上に相性が良いことは A-3-3. 1対多の除去を行う にて書きました。

以下は検討中(現状不採用)のカードたちです。
ちなみにリンクモンスターを出す際は概ね(フェンリルか)ライカが絡むと思いますが、ライカはドランシア2枚分の種になること、リンクモンスターを出してしまうとその後に繋がらないことに留意しましょう(アウス→ユニコーンのような一度の流れで2回分の仕事ができればドランシア1枚分に追いつく)。もちろん大体の場合それ以上の(その瞬間に必要な)効力を期待してリンク召喚するため間違った判断にはならないことの方が多いですが。
2-4-9. 崔嵬の地霊使いアウス
相手のフェンリルやパンクラトプスを奪え、被破壊時のサーチで十二獣に触れます。強い瞬間はあるのですが、現状採用されているカードに比べて欲しくなる場面が少なすぎます。
2-4-10. 小法師ヒダルマー
天璣と会局を的に魔法罠を破壊できます。会局により発動機会が増えたこと、魔法罠に干渉できるカードが少なすぎることから1枚あるとよいと考えているのですが、アスウと同じ理由により枠を勝ち取るには至っていません。
2-4-11. トロイメア・ユニコーン
アウスが入ったら入れたいところです。

3. レシピ

以上を踏まえて、今はこんな具合の構築を使用しています。

12月15日くらいの使用案

倶利伽羅天童は未だ試験運用中。上述の通り環境次第の採用にとどめ、倶利伽羅を抜いた38枠(趣味枠の方合を考慮しないなら37枠)が今月のベースになりそうではあります。残りの枠は環境に合わせて刺さりそうな誘発を入れればよいですが、今は色々試しています。はじめはドランシアに受ける墓穴を嫌って屋敷わらしを入れていましたが、効果的に刺さる対面がそこまでないことから今は抜けています。(ついでですが、ライカでドランシアを対象に取った時に墓穴を受けても龍皇へのルートを残すために、手札に下級1体分を温存した状態でライカを起動することを意識するとよいです。ワイルドボウがあればアーゼウスでごまかすこともできます。)ドロール&ロックバードも強そうで弱い場面が多く、環境次第という印象です。何もなければヴェーラーかなという気はしています。

4. リプレイ

以下に筆者のリプレイを置いています。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLX44RHVtmbof7aBkYgUXy_a2lI55bYfQN
基本的に「勝ちはしたが課題が残るもの」を自分勉強用に残しており、概要欄のコメントも自分用のメモです。そのため見栄えなどはあまり考えていません。何度も書いている通り自分もまだ手探り中なので色々ご指摘いただけますと幸いです。

(小)附録B. 今月の環境と十二獣

まだメタゲームを把握できるほど対戦ができていないため、体験に基づくぼんやりとした情報です。
烙印ビーステッド、クシャトリラ、ドラゴンリンク、マナドゥム入りティアラメンツまたはスケアクロー、VS、ピュアリィあたりを見かけます。また、罠の入れ替えにより広い対面を見やすいラビュリンスも変わらず存在しています。全体的に、ある程度のリソースをどこかに溜めつつ、先攻から一定以上の盤面を形成する現代的な中速寄り展開デッキが目立つ印象です。こうしたデッキは直撃しない限り先攻時の1無効程度はものともしない、またはそれなりに十分な妥協盤面を敷いてくることが多いです。ティアラメンツ相手に灰流うららを持っている場合や、烙印相手に無限泡影を持っている場合を想像すると実感しやすいかもしれません。
誘発型純十二獣はその思想上こういったデッキの展開を転ばせ、先後問わずこちらの安定感で詰めていくというプランを取ることができます。また、広く刺さる誘発+環境を見た誘発の組み合わせで、最強デッキがいない雑多環境(特にランクマッチ)でストレス少な目にに戦うことができます。自身が強デッキになることはなく負けもよくつくが、ストレス少な目に勝ち越すことのできる今月の環境とゲーム性にあったデッキと考えます。
ただ、この週末から烙印が増えてきてきついです。

5. 終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。軽い気持ちで書きだしたのに無意味に長くなってしまいました。過去記事で涙の別れをした十二獣が、突然の大改訂により手元に帰ってきた驚きと嬉しさ、その新たな使用感に高揚し色々と書いてしまいました。別に上手いわけでもないのにプレイで勝ってる感じにさせてくれる良いデッキです。とにかく、本記事が皆さまの十二獣ライフに少しでも役立てば幸いです。

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