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はじめてのメタルフォーゼ

0.はじめに
本記事は、メタルフォーゼのカテゴリ解説です。メタルフォーゼというカテゴリを全く知らない方を読者として想定しています。実際のレシピ(例)や運用法は過去記事に書かれています。また、カテゴリの説明ではなくP召喚初心者にメタルフォーゼがオススメという記事はこちらです。
(※可読性のための画像や図表などは現在準備中です。)

1.概要

メタルフォーゼはPと融合の混合テーマであり、以下の特長を持ちます。
・6種類のモンスターが共通するP効果を持っており、再現性の高い構築とプレイが可能、
・デメリットの無いスケール1、8で統一されており、テーマ内外を問わず幅広いレベルをP召喚可能
自分の表カードを破壊でき、テーマ内外を問わず幅広い効果のトリガーになれる、
・上記の理由で、様々なテーマと組み合わせることが可能

2.共通P効果と魔法罠の解説

2-1.共通P効果

メタルフォーゼ最大の特徴は、以下の共通P効果です。

①:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、デッキから「メタルフォーゼ」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

効果の的さえあればデッキ内の任意のメタルフォーゼ魔法罠をセットすることができ、共通P効果持ちが大量にいることと併せて、ギミック自体の再現性が非常に高い設計になっています。もちろん、Pモンスターを破壊してEXデッキに貯めていき、P召喚で損失を取り返すという設計にもなっています。

2-2.魔法罠

共通P効果に続いて、それでセットできる魔法・罠カードを見ていきます

錬装融合(通常魔法)
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分の手札・フィールドから、「メタルフォーゼ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。②:このカードが墓地に存在する場合に発動できる。墓地のこのカードをデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから1枚ドローする

①召喚先が限られた普通の融合効果、②墓地の自身をデッキに戻し1枚ドローする効果。①は素直な融合効果ですが、②によって自ら損失を軽減しながら、次の出番に備える優秀なカードです。回数制限があるのは②だけなので、共通P効果さえ使えれば特別な工夫なくとも2回融合を行えます。また、セットされたフィールドから墓地へ送る他の手段はもちろん、各種手札コストとも相性のいいカードです。

重錬装融合(速攻魔法)
①:自分の手札・フィールドから、「メタルフォーゼ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

召喚先が制限された普通の融合効果しか持ちませんが、速攻魔法という特性を持ちます。バトルフェイズでの追撃や相手ターンの融合召喚、サクリファイスエスケープなどに使えます。相手ターンに妨害を構えるために重要な1枚です。また、回数制限のない効果であるため、複数用意すればその分融合ができ、各種融合モンスターの墓地効果の起動を補助できます。ただ錬装融合のような損失回復効果がないただの融合であるため、発動する分カードが減る点と、共通P効果でセットしたターンは発動できない点は注意が必要です。ミスリエルですぐさま戻すことでそのターンに発動できることは頭にいれておくといいでしょう。

混錬装融合(通常魔法)
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分の手札・フィールドのモンスター及び自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から、「メタルフォーゼ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。その際、手札・フィールド・EXデッキからそれぞれ1体までしか融合素材にできない

EXデッキからも融合素材を選べる代わりに、同一領域から1体までしか素材を選べない融合効果。錬装融合のように損失を回復する効果を持たない代わりに、実質素材1枚分損失を減らせるカードです。特に、メタルフォーゼのスケールではP召喚できないレベル1のビスマギアを素材にできる点が優秀です。

メタルフォーゼ・コンビネーション(永続罠)
①:1ターンに1度、融合モンスターが融合召喚された場合、その融合モンスターよりレベルが低い、自分の墓地の「メタルフォーゼ」モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「メタルフォーゼ」モンスター1体を手札に加える

①融合召喚時に、よりレベルの低いメタルフォーゼを蘇生する効果、②フィールドから墓地へ送られた場合にメタルフォーゼモンスターをデッキから手札に加える効果。①により融合の損失を抑えることができます。また、レベルの条件さえ満たせば融合モンスターも召喚できるため、上手く使えば凄まじいアドバンテージの稼ぎ方をします。忘れがちですが相手の融合召喚にも反応するため、環境によってはタダ乗りが期待できます。②はフィールドからでさえあれば破壊でもそうでなくても発動します。セットした次のターンに表にして共通P効果の的にすることはもちろん、フィールドの魔法罠を墓地に送る(コストを含む)・破壊するカテゴリ外の効果でも起動できます。様々な起動方法があり、序盤のスケール建築に大きく貢献します。

メタルフォーゼ・カウンター(通常罠)
①:自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「メタルフォーゼ」モンスター1体を特殊召喚する。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。自分のEXデッキから表側表示の「メタルフォーゼ」Pモンスター1体を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

①破壊を条件にデッキからメタルフォーゼを特殊召喚する効果、②自身を除外してEXデッキのメタルフォーゼを手札に戻す効果。①で単純にモンスターを追加できます。特殊召喚時の効果を持つバニッシャーや、被破壊時の効果を持つビスマギア、メルキャスターを相手ターンに出すことで戦況を有利にできます。使用後は②で手札を補充できます。メタルフォーゼのスケールと相性の悪いビスマギアや、手札から発動する効果を持ったバニッシャーの回収はもちろんですが、単純に融合素材・スケールの調達役としても優秀です。

3.モンスター解説

モンスターは全て炎属性サイキック族で統一されているため、その記述は略します。また、メタルフォーゼ・○○は単に○○と略記し、△メタルフォーゼ・○○も単に○○と略します。

3-1.通常Pモンスター群

これらはすべて同じP効果を持ち、モンスター効果を持ちません。スケール1と8が2体ずつ存在します。4体の内3体がレベル4以下であるため、苦渋の決断や予想GUY、レスキュー・ラビットなどに対応します。

ゴルドライバー
スケール1、レベル4、1900/500というステータスを持ちます。汎用性の高いランク4Xの素材になります。また、下級としては高い攻撃力を持つため戦闘で役立ちます。

シルバード
スケール1、レベル3、1700/100というステータスを持ちます。小技の多いランク3Xの素材になります。

スティエレン
スケール8、レベル2、0/2100というステータスを持ちます。下級としては高い守備力を持つため、壁として優秀です。

ヴォルフレイム
スケール8、レベル7、2400/2000というステータスを持ちます。パワフルなランク7Xの素材になります。レベルに恥じない攻撃力を持つため、場に余っている場合でもライフカットに大きく貢献します。
後述のメルキャスターと共に唯一メインデッキ内でレベルの重複があるレベルなので、他(1、2、3、4、9)のレベルに比べX召喚を狙いやすいです。オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン経由でオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンを出して妨害を構えたり、No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホークを出して超展開を行ったりできます。

3-2.効果Pモンスター

バニッシャー以外は通常モンスターと同じP効果を持ちます。

メルキャスター
スケール1、レベル7、2000/2500というステータスと、以下のモンスター効果を持ちます。

このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分のEXデッキから「パラメタルフォーゼ・メルキャスター」以外の表側表示の「メタルフォーゼ」Pモンスター1体を手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたカード及びその同名カードをPゾーンに発動できない。

破壊された場合にEXデッキのメタルフォーゼ1枚を手札に加えます。回収したカードと同名カードをPゾーンに置くことはできませんが、単純に損失を1枚回復する優秀な効果です。加えたカードは融合素材や手札からのP召喚、各種手札コストに使えます。
高い守備力とあわせて、損失回復効果持ちの優秀な壁となります。各種蘇生効果(コンビネーション、ミスリエル)で蘇生する筆頭です。

ビスマギア
スケール8、レベル1、0/0というステータスと、以下のモンスター効果を持ちます。

このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このターンのエンドフェイズに、デッキから「メタルフォーゼ」モンスター1体を手札に加える

破壊されたターンのエンドフェイズに、デッキのメタルフォーゼモンスター1枚を手札に加えます。時間差こそあるものの任意のメタルフォーゼを調達できる優れた効果です。レベル1であるためメタルフォーゼのスケールでP召喚できないのが玉に瑕ですが、スケールとして利用した後に破壊するなど損失の少ない使い方でケアできます。壁としての性能は低い反面、相手ターンに破壊された場合のリターンが大きいので、各種蘇生効果で蘇生する筆頭です。

バニッシャー
スケール1、レベル9、2900/1900というステータスを持ち、唯一他と異なる以下のP効果を持ちます。

このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドのモンスターが効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地から「メタルフォーゼ・バニッシャー」以外の「メタルフォーゼ」カード1枚を選んで手札に加える

モンスターが効果破壊された場合に墓地のメタルフォーゼカードを手札に戻します。種類を問わず回収後の使用制限などもないため、起動できた場合のリターンは大きいです。メタルフォーゼ魔法罠の基本サイクルはデッキ→フィールド→墓地→デッキ(→以下ループ)なので、工程をひとつ飛ばせる上に共通P効果と同時に行える点は強力です。しかし無視できない問題として、隣に置いた共通P効果によってこのカードのP効果を起動した後、Pゾーンに発動可能な共通P効果が無い状態となります。他の方法によってPゾーンのカードを破壊する効果が無い場合は、P効果による展開がここで打ち止めになります。このカードがメタルフォーゼのスケールでP召喚できないレベルを持つことも併せて、このカードをPゾーンに置く際は慎重になる必要があります。

またこのカードは、以下のモンスター効果を持ちます。

このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:「メタルフォーゼ」カードを含む、自分フィールドの表側表示のカード2枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードが「メタルフォーゼ」カードの効果で特殊召喚に成功した場合、相手のフィールド・墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。

①自身を手札から特殊召喚する効果、②メタルフォーゼカードの効果で特殊召喚された場合に相手のモンスター1体を除外する効果。②は①で特殊召喚した場合でも発動するため、①の的さえあれば単独でも機能します。①でカードを失うと思いきやP召喚の準備を行ったり、コンビネーションを破壊するなどして損失を抑えることができます。また、2枚の内1枚がメタルフォーゼカードであればよいため、被破壊時の効果を持つカードとのコンボも期待できます。②の優秀な起動役として、カウンターの他に後述のミスリエルがあります。

3-3.融合モンスター

2体の効果を持たないモンスターと、3体の効果モンスターを擁します。効果を持たない2種はその素材の緩さから超融合との併用も可能です。

アダマンテ
メタルフォーゼモンスター+攻撃力2500以下のモンスターという融合素材、レベル5、2500/2500というステータスを持ちます。メタルフォーゼモンスターが1体しか無い場合でも融合召喚でき、無理やりコンビネーションを起動したい時や融合モンスターを調達したい時に役立ちます。また、簡易融合と簡素融合に対応しするため、上記の目的はそれらでも達成できます。

カーディナル
メタルフォーゼモンスター+攻撃力3000以下のモンスター×2という融合素材、レベル9、3000/3000というステータスを持ちます。流石に自前で融合を行う場合の損失が大きすぎるので、積極的には狙いません、レベルが9なのでコンビネーションでバニッシャー以外の全てのメタルフォーゼモンスターを蘇生でき、例えば超融合で召喚した時に起動できた場合のリターンは大きいです。

オリハルク
メタルフォーゼモンスター×2という融合素材、レベル8、2800/2200というステータス、そして以下のモンスター効果を持ちます。

①:自分の「メタルフォーゼ」モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分の倍の数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

①メタルフォーゼに倍貫通を付与する効果、②墓地へ送られた場合にカード1枚を破壊する効果。①は場さえ揃えば洒落にならない火力を生むため侮れません。また②は墓地効果であるため、スキルドレインなどに妨害されずに除去が可能です。リンク素材や融合素材にするとお得です。一方墓穴の指名者などの妨害を受ける危険もあります。レベルが8と高いため、コンビネーションでミスリエルを蘇生できます

ミスリエル
メタルフォーゼモンスター+Pモンスターという融合素材、レベル6、2600/100というステータス、そして以下のモンスター効果を持ちます。

「メタルフォーゼ・ミスリエル」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分の墓地の「メタルフォーゼ」カード2枚とフィールドのカード1枚を対象として発動できる。墓地の対象のカードをデッキに戻し、フィールドの対象のカードを持ち主の手札に戻す。②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。自分のエクストラデッキの表側表示の「メタルフォーゼ」Pモンスターまたは自分の墓地の「メタルフォーゼ」Pモンスター1体を選んで特殊召喚する。

墓地のメタルフォーゼ2枚をデッキに、フィールドのカード1枚を手札に戻す効果、②メタルフォーゼPモンスターを墓地かEXデッキから蘇生する効果。①でリソースを回復しながら除去ができます。デッキ内のメタルフォーゼ魔法罠の枚数を調整し、P効果が腐らない状態を維持できます。また、制限カードであるエレクトラムを再利用できる点も重要です。手札に戻すカードは自分フィールドでもよく、戻したカードの使用制限などもないため非常に柔軟な使い方が可能です。一般にセルフバウンスと相性のいいカードはもちろん、P効果使用済みのPゾーンのメタルフォーゼを手札に戻し再度置くことも、融合素材として確保することもできます。②の効果は名前による回数制限がないため、別個体を再度融合すればするだけ発動でき、終盤にリンク数を稼ぐのに役立ちます。また、EXデッキのモンスターも出せるため、P召喚できてないビスマギアやバニッシャーを出すことができます。バニッシャーはそのまま除外効果を起動できます。この効果があるため、壁としても優秀です。ビスマギアやメルキャスターを次の壁として出すことで、被破壊時のモンスター効果に繋ぐことが期待できます。
なお、①の効果は解決時に対象の一部が墓地を離れていても残りのカードについて処理を行います。

アルカエスト
メタルフォーゼモンスター+通常モンスターという融合素材、レベル1、0/0というステータス、そして以下のモンスター効果を持ちます。

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。①:相手ターンに1度、フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その効果モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。②:このカードの守備力は、このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。③:このカードが「メタルフォーゼ」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを装備している場合、その装備カードをその融合モンスターの融合素材に使用できる。

相手モンスターを装備する効果、②装備モンスターの攻撃力分自身の守備力を上げる効果、③融合を行う際に装備状態のカードを素材にできる効果。
全ての効果が連動しており、特に相手ターンの妨害として機能します。対象こそ取るものの装備カードにする効果のため、破壊耐性に屈することがありません。また、高攻撃力のモンスターを装備すると②で自身の守備力に反映され、生存が期待できます。自分のターンに①は使用できませんが、③による融合素材化や共通P効果の的にもできます。なおサクリファイスと異なり装備に枚数制限がないため、無理に剥がさずとも次のターンにまた①を使用できます。
注意ですが、③は融合召喚を行う効果ではありません。魔法などで融合召喚を行う際、召喚先がメタルフォーゼモンスターであり、かつ装備カードのモンスター情報が素材としての条件を満たしている場合、魔法罠ゾーンのそのカードを融合素材としてもよいという効果です。
レベルは1ですが融合召喚でしか特殊召喚できないため、コンビネーションで蘇生できない点は注意。

アゾートレス
メタルフォーゼモンスター+融合モンスターという融合素材、スケール8、レベル7、2500/2000というステータスを持つ融合Pモンスターです。基本的にはモンスターゾーンに先に出るため、まずはモンスター効果を見ていきます。

このカード名の①のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがEXデッキからの特殊召喚に成功した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。自分のEXデッキから表側表示のPモンスター2体をデッキに戻し、対象のカードを破壊する。②:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。

EXデッキから特殊召喚された場合、EXデッキのPモンスター2枚をデッキに、相手フィールドのカード1枚を破壊する効果、②モンスターゾーンから破壊された場合にPゾーンに置く効果。
①は融合召喚にもP召喚にも反応するため、回数制限ことあるものの複数回除去が狙いやすいです。EXデッキを2枚消費する点には注意が必要ですが、P召喚で起動する場合は場も手札も減っていない点が評価できます。なお、効果解決時にEXデッキに表のPモンスターが1枚以下しかない場合は破壊の処理も行いません。②でPゾーンに移動することもできますが、バニッシャーと同様このカードが共通P効果を持たない点に注意する必要があります。終盤の消耗状態でスケールを再建する際などに役立ちます。また、的不足の終盤ではP効果に期待せず置いておき、共通P効果で破壊した後P召喚し①に繋げることもできます。
Pゾーンに移動したあとは以下のP効果を発揮します。

このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドの表側表示の「メタルフォーゼ」カードが効果で破壊された場合、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

バニッシャーのP効果に近い発動条件で、表側表示カード1枚を破壊する効果。条件やその後の注意に関してはバニッシャーとよく似ているので省略します。それが足を引っ張り発動機会はなかなかありませんが、消耗状態でモンスター効果と合わせて2回除去を行いつつスケールになるなど、渋い活躍を見せます。

素材に融合モンスターを要求する重いモンスターであるものの、レベルが7であるため、コンビネーションでミスリエル、アダマンテを蘇生できます。特にコンビネーションがある状態でミスリエルを素材とし召喚できると、ミスリエルの蘇生効果を起動しながらコンビネーションでミスリエルを蘇生でき、(そのミスリエルがさらに蘇生効果を起動することも考えると)融合召喚の損失を完全に回復できます。他にも簡易融合、簡素融合を用いるなど、なるべく消費を抑える心掛けが大切です。
ちなみに、ヴォルフレイム、メルキャスターに続く3種類目のレベル7であるため、ランク7を想定する場合は素材になる可能性があります。なお、墓地に落ちた後もミスリエルで蘇生できます。

3-3.リンクモンスター群

エレクトラム
リンク2(↙↘)、Pモンスター2体というリンク素材、1800/×というステータス、そして以下のモンスター効果を持ちます。

このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のEXデッキに表側表示で加える。②:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。その後、自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。③:自分のPゾーンのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。

①召喚時にデッキのPモンスターをEXデッキに加える効果、②表カードを破壊しEXデッキのPモンスターを手札に加える効果、③Pゾーンのカードの移動を条件に1枚ドローする効果。全ての効果が連動しており、書かれたとおりに効果を発動していくだけでも強力な動きができます。①でアストログラフ・マジシャンをEXデッキに送り、②でそのアストログラフ・マジシャンを手札に加えそのままアストログラフ・マジシャンの効果を起動する流れは非常に有名で、両者共に制限カードであることがその強力さの証明といえます。多くのPデッキで見られるこのカードですが、メタルフォーゼというカテゴリ内ではやはりその名を冠していることが重要です。すなわち、メタルフォーゼモンスターとして融合素材に使える点です。例えば、このカードを素材にして出したミスリエルでこのカードをEXデッキに戻すことで、制限カードであるこのカードを再利用できます。他にも先攻時にこのカードを使った後融合で滑らかにアルカエストに移行できます。

アマルガム
リンク2(←→)、メタルフォーゼモンスター2体というリンク素材、2000/×というステータス、そして以下のモンスター効果を持ちます。

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが効果でモンスターゾーンから墓地へ送られた場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「メタルフォーゼ」モンスター1体を対象として発動できる。このカードを攻撃力1000アップの装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
●自分フィールドの「メタルフォーゼ」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。

①効果でモンスターゾーンから墓地へ送られた場合、1000アップの装備魔法となるか、メタルフォーゼ1枚を破壊し蘇生する効果。まず発動条件は効果で墓地へ送られた場合であるため、カテゴリ内では融合か共通P効果での起動が基本となります。装備で打点を上げることができますが、このカードの攻撃力よりも上昇値が低いです。オリハルクの倍貫通を考慮してようやくトントンなので、越えられない打点を前にした時に使いましょう。もちろん、共通P効果の起動がメインの場合もあるでしょうが。蘇生効果はメタルフォーゼ魔法罠も的にできるため、コンビネーションを的にして損失を回復できます。特に、融合素材として墓地に送った後はこの蘇生効果にコンビネーションの①をチェーンする形で、コンビネーションの蘇生とこのカードの蘇生を両立しつつ、コンビネーションの②を起動できます。他にも、EXゾーンのこのカードをメインゾーンに移動する目的で融合をトリガーに蘇生を起動した場合は、P召喚を見越してPゾーンを破壊することも選択肢に入ります。

4.その他

4-1.サンプルレシピ

筆者の使用している純構築の解説が過去記事にあります。中速型なので好みが分かれると思いますがテーマ混合がなく比較的素直な構築なので、気になった方は参考にしてみてください。

4-2.相性の良いカード、テーマ

正直なところ、大量にありすぎるため列挙できません(もちろん筆者が全てを把握しているわけでもありません)。P、通常モンスター、レベル2-7、破壊された時/場合、墓地へ送られた時/場合、永続罠、あたりのワードに引っかかるカード/テーマとは大体並以上の相性が期待できます。テーマ内で通常召喚を強いられないため、召喚権を必要とするテーマでも自然に手を組めます。また、通常出しにくい、並べにくいモンスター群をP召喚で並べることもできます。
上記のワードと関係なくても自分の好きなカードやテーマとの相性を考えてみてもよいですし、適当に調べれば様々な混合デッキが目に入ると思います。何らかの方法で、あなただけのメタルフォーゼを模索してみてください。

5.終わりに

ここまでお読みいただきありがとうございます。はじめに書いた通りメタルフォーゼは非常に拡張性の高いテーマです。本記事をきっかけに読者のあなたがメタルフォーゼに興味を持ち、さらに本記事があなただけのメタルフォーゼデッキを作り上げる一助のなれば幸いです。改めて、ありがとうございました。

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