MTG入門:カードの置き場について

この記事はマジック・ザ・ギャザリング日本公式サイトにあるスタートガイドを読んだ人向けの副読本として書かれています。

まずは、スタートガイドを一通り読んでみて、可能でしたらウェルカムデッキやマジック・ザ・ギャザリングアリーナ等で何戦かしてみた後に読むのをお勧めします。

今回のテーマは、カードの置き場についてです。

カードの置き場についての復習

スタートガイドにはカードの置き方が書かれています。
以下にそれを引用します。

戦場
A自分のクリーチャー、エンチャント、アーティファクト、プレインズウォーカー カードを置くエリア
B自分の土地カードを置くエリア

ここでは戦場はAとBに別れていますが、別にこの2つに差は無いです。戦場は1つであり、クリーチャーエリアとか土地エリアとかに別れている訳ではありませんし、何なら自分の戦場と相手の戦場なんて物もありません。戦場は1つであって、その中にコントローラーの違うパーマネントが置かれているだけなのです。

追放領域
追放されたカードを置くエリア

追放領域は他のゲームでは除外ゾーンとか言ったりする事もあるエリアだと思っておけば大体OKです。墓地よりも取り出しにくい場所的な感じですね。

ライブラリー
自分のデッキを置くエリア

ライブラリーは他のゲームでは山札と言ったり、デッキと言ったりするエリアです。

墓地
使い終わったカードや、破壊されたカードなどを置くエリア

墓地は、他のゲームではトラッシュとか捨て山とか言ったりするエリアです。

領域の話

ところで、これらのエリアに共通する事は何でしょうか?

これらのエリアの中にはカードが存在しています。当たり前に見えるかもしれませんが、これは割と今回の話の肝なので、覚えておいてください。

逆に言うと、マジック・ザ・ギャザリングでは、カードが行き来する場所は、全てエリアとして定義されているのです。

ちなみに、ここではエリアと言う言い方をしていますが、ルール用語的にはここで言うエリアは、領域と言われる事が多いですね。なので、これから領域と言う言葉が出て来たら、それはエリアの事なのだと思って頂けると助かります。

実は、この領域。以上に挙げた、戦場・追放領域・ライブラリー・墓地の他にも存在します。それは何でしょう?

多分、一番理解しやすいのは手札かと思います。

《思考囲い》なんかが割と分かりやすい例かと思いますが、アレは手札から墓地にカードが移動していますよね。つまり、カードが行き来する場所、領域なのです。

思考囲い/Thoughtseize
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。あなたは2点のライフを失う。

また、最近では統率者戦が流行していますが、あの統率者が最初にいる所。アレも統率領域と言う立派な領域です。

それと、カードが移動する場所はもう1つあるのですが、それは何処でしょうか?

スタックも立派な領域

答えは、スタックです。
スタートガイドにはこうあります。

呪文や能力は、その効果が発生する前に一度スタックと呼ばれる場所に移動します。

そう、スタックもカードが行き来する場所、即ち領域なのですね。

呪文として唱えられたカードは、一度物理的にスタックに置かれて、それから戦場に出たり、墓地に置かれたりします。

能力は、物理的に置く事が出来ない物なので、まあ、なんとなーく、カードではないけど何らかが置かれているみたいに思ってください。

スタックに置かれる物は、呪文、殆どの起動型能力、殆どの誘発型能力です。ここで「殆どの」と書くのは、起動型能力と誘発型能力にはマナ能力と言う物があって、それらはスタックに置かれずに解決されるからです。

後1つ、アンティと言う領域もあるのですが、これは現代マジック・ザ・ギャザリングではほぼほぼ使われない領域なので、省略します。

オブジェクトの話

以下は割と余談的な話で、もっとルールに詳しくなりたい人向けの所です。

ちょっと難しい話をすると、他の領域でもスタックと同じくカード以外の物が存在する可能性があります。分かりやすい所ですと、トークンはカードではないのですが、戦場にあったりしますよね。

先程は分かりやすく、カードの動く場所を領域としましたが、本来的にはオブジェクトと言う物が存在しうる場所の事を領域と言うのです。では、オブジェクトとは何か、と言う話ですが、

スタック上にある能力
カード
カードのコピー
紋章
トークン
呪文
パーマネント

の事を指します。

オブジェクトと言う言葉は純粋なルール用語なので、余り普段のプレイで使う機会は無いのですが、理屈として覚えておくとルール理解の一助になるかと思います。


よく使うのは、同一のオブジェクトと言う言い方です。

例えば、《運命のちらつき》によって、一瞬追放されて戻って来たカードは今までとは違う存在になっています。

なので、《ショック》を打たれていたりした場合でも無効になったりとか、今までの修整が無くなっていたりとか、色々するのですが、この違う存在になっている、と言う部分が、同一のオブジェクトではなくなった、と言う事だったりします。

運命のちらつき/Flicker of Fate
クリーチャー1体かエンチャント1つを対象とし、それを追放する。その後、それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
ショック/Shock
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。ショックはそれに2点のダメージを与える。

オブジェクトに関しては、割と深い部分なので、今回はこれ以上は説明を省きますが、興味があったら調べてみると面白いかもしれません。

今回のお話はここまでです。

カードのテキスト等の引用はWisdom Guild ( http://www.wisdom-guild.net/ )のカードデータベースから行いました。

詳しい人向け→初心者向けに敢えて簡略化して書いてある所はあります、ご了承ください。もしも、間違い等ありましたら、TwitterID @cratermuller までお願い致します。

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