からこ窯 しばたあや美
自分が欲しいものを
こちらは餃子のタレ専用の小皿です。
餃子好きからうまれたマニアックな器。
自分の欲しいに向き合って、たまには無駄と思われるような物を作っていると新たなアイデアが浮かんできます。
きっかけ
私が陶芸に興味を持ったのは高校の修学旅行でした。この時初めてロクロをさわり、粘土の気持ち良い肌触りと、どんどん形が出来ていく楽しさにあっという間に魅せられてしまいました。
その後、当時瀬戸にあった短大に進んだことにより、陶芸はさらに身近なものに。学校に通う途中に窯元があり、どんな陶器をつくってるのだろうと気になりながら登校したものです。
そして就職活動で訪れた瀬戸のハローワークで陶芸の学校がある事を知り、就職活動はそっちのけ。学校に願書を出したのでした。
入学後は仲間にも恵まれ楽しい学生生活。卒業後は岐阜の窯元で働きながら創作活動を15年ほど続け、4年前から産まれ故郷でもある愛知県に戻って来ました。
工房
私は工房と呼ぶには小さな6畳の部屋で作品を作っています。これは昔から変わらず、私に合っているようです。
岐阜の窯元で働く為、初めての独り暮らし。当時はアパートがほとんど無く、ほぼ強制的に窯元の向かいにある製陶所の社員寮を貸してもらうことに。こちらは空いてる部屋を一般にも安く貸し出していたこともあり、私のほかにも陶芸家の卵たちがたくさん住んでいました。部屋も広く、ほかのの人たちと同様に部屋で作品作りを始めます。ご飯が炊けるのを待つ間に作品を仕上げたり、生地が乾く間に掃除したりと自然と作陶が生活の一部となりました。
その後2回の引っ越しをするのですが、その度に工房を借りようと考えるものの、生活サイクルを変えることが出来ずに結局自分の家で作品を作り続けています。
釉薬作り
釉薬を作り始めてから分かったこと、それは「釉薬の底の知れない奥深さ」です。
とても繊細で少しの原料の違いで色や雰囲気が変わってしまう釉薬。その性質に幾度と無く振り回されていますが、その度にどんどんはまって行くのを感じています。
今後は上手く焼けずに保留にしている釉薬があるので再チャレンジしたいと思っています。