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無風窯 髙木逸夫

作ること

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山の中で蹴ロクロを使って作る「薪窯ライン」と、廃校の2階をお借りして制作している「灯油窯ライン」の2本立てで作陶しています。

大阪出身の自分が、ここ大分の山里に住むことになった理由の一つが「薪窯で焼くため」でした。土を焼くということの本質は、薪で焼くことあるのではと考えたからです。しかし長年それでやっていると、自分の中にそこからずれているものがある。どうもそれは「安定して焼ける」という上に乗っかる技術みたいなものかもしれない、と思いました。

そこから、釉薬ものを灯油窯で焼くという試みがスタート。まあ、冬場には薪窯の工房では粘土が凍るということもあるのですが。

無風窯について

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九州のヘソと呼ばれている(ないか)大分の竹田。それも竹田のチベットと呼ばれている(呼ばれてないか)山里で作陶しています。日々自然の移ろいがダイレクトに伝わる山里暮らしが感覚にあっているんでしょうね。

できたての空気が吸えるこの環境こそが何より大事、かな。

相棒あるいはロクロについて

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作陶で「棒」といえば手回しロクロの棒になるかと思いますが、それは使っていませんので、蹴ロクロですかね。某産地の窯場ではこれにベルトをつけて電動化していますが、とんでもない。(と思う)蹴ロクロの良さは瞬時に止めることができるのと、回転の速度が常に変わって最後に止まるときの超スローが使えることだと思います。道具は使いようでこれが必要でない場合は関係ないですが。まあ産地と違うやり方を、自分は模索しているということでしょうね。それと電気を使わないのですごく気持ちがいいというのもあります。

マイブーム

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現在進行形で、金継ぎです。大昔(20年ぐらい前?)に某ハンズで「セット」を購入してしばらく遊んでいましたが、時間的感覚が合わずいつの間にか忘れていました。しかし、2年ほど前に機会があり再開。今は参考書籍も豊富にあり、やっと漆が手についてもかぶれなくなりました(なんのこっちゃ)。しかし漆も奥が深い。材料的にすごく興味があるのですが精製法あるいは種類に翻弄されています。まあ適当なのですが。

漆に比べると焼きものは「焼く」というワイルドカードがあるのでより直接的かなと比べたりします。

あと、ショスタコービッチですかね。