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新作 YUZU COLD IPAのリリース

こんにちは、CRAFT BANKの羽星(はぼし)です。
新年あけましておめでとうございます。

今年2つめのリリースは京都府 水尾産の柚子を使用したCOLD IPAです。
私が担当したビールでは新年一発目ということもあり、珍しくnote書いてみました。

YUZU COLD IPA (ユズ コールド IPA)
京都産のゆずを使ったCOLD IPA。柑橘系ホップとゆずの風味の調和、すっきりとした口当たりと上品な苦みで杯が進む仕上がりです。
STYLE:COLD IPA
Acl:5.5%

CRAFT BANKでは醸造を開始した2022年に柚子を使ったビールを作ったのですが、その時は国産の柚子果汁を使い、良くも悪くも、柚子のストレートな味わいが感じられるビールでした。
これはこれで多くのお客様からご好評いただいていたのですが、あれから約2年間、醸造の経験を重ねながら、より柚子の魅力を引き出し、CRAFT BANKらしい味わいにするためにはと考えてきて、改めてチャレンジしたのが今回のYUZU COLD IPAです。

今回は、使用する原材料にも更にこだわり、柚子は京都水尾農産のもの、お米は福知山産のものを使用しました。


水尾の自然が育んだ、特別な柚子の香り

水尾は日本での柚子栽培の発祥の地とも言われており、細い峠道を抜けた先にある山あいの寒冷な地域で、山からの伏流水に恵まれ、風通しの良い環境が柚子の栽培に適していると言われています。

柚子の里 水尾



そんな水尾の中でも、今回お世話になった、京都水尾農産の村上さんの柚子は減農薬で丁寧に栽培されており、完熟柚子として12月中旬に収穫されるのが特徴です。

通常より長い時間、木の上で熟した柚子は、凍ってしまうギリギリの時期まで冬の寒さにあたるため、香りが高く、嫌な酸味がなく、甘味もあり丸みを感じられる味わいで、水尾の風土と村上さんの技術が生み出す逸品です。


色が濃く大粒の完熟柚子


村上さんとの出会いは、水尾の柚子を使いたいと思い、"京都移住計画" の知人から紹介していただいたのがきっかけでした。
(快くご紹介くださりありがとうございした!)


村上さんは、突然の訪問にもかかわらず、快く話を聞いてくださり、果汁を絞った後の搾りかすを特別に用意してくださりました。

搾りかすといえども、もっと適切な呼び名があるのではないかと考えるほど、柚子の果肉や種がたくさん含まれているものでした。
そのため、柚子そのものと言っても過言ではないほど柚子の良さがたくさん詰まっていて、今回作りたいビールに非常に良い柚子の風味をもたらしてくれました。

村上さん親子は、先代から受け継いだ土地で、親子で事業に取り組まれております。
主に柚子の栽培を担当されているお父さんからは柚子栽培への並々ならぬこだわり、息子さんからは今後の事業展開への野心が感じられ、私自身も同じモノづくりに関わる事業を営むものとして、刺激的でこれからも共に何かを創り上げていきたいと思う出会いとなりました。

今も規模拡大を進められている柚子農園


COLD IPAに新たな風味を加えて

そんな柚子に合わせたのは、COLD IPAというスタイルです。
COLD IPAとは、通常IPAを作る際に使う麦芽に、お米などの穀物を加え、ラガー酵母を使って発酵させることで、キリッとドライ味で、ホップの特徴をストレートに感じられる味わいが特徴です。

CRAFT BANKでは、昨年5月にCOLD IPAを作りましたが、ホップ由来の柑橘の華やか香りに、キリッとドライだけど奥行きのある味わいで、リリース直後に行われた、関西の大型ビアイベントCRAFT BEER LIVEでも非常にご好評いただき、多くの方にCRAFT BANKを知っていただくきっかけにもなった思い出のスタイルです。

(↓ 2023年の振り返りはこちら)


今回もそのCOLD IPA系譜を継ぎながらも、主役はあくまで柚子。
ホップの苦味は低めに抑え、柚子らしさを最大限に引き立てる程度のバランスで、柑橘系の香りが特徴のシトラ、モトゥエカ、リワカというホップを組み合わせました。

なかでも、ニュージーランド産のモトゥエカとリワカは、柑橘の香りに加えてグラッシーなアロマがあるのも特徴的で、お気に入りのホップなんですが、これが柚子の風味を引き立てています。


山からの冷たい湧水で育てた、福知山のお米

ちなみに、COLD IPAを作る上で欠かせないお米は、福知山で農業を営む荒樋くんが栽培したお米を使っています。
荒樋くんは、小学時代からの同級生で、直営のパブで使う野菜から、黒豆や小豆などCRAFT BANKのビールの原料まで色々とわがままを聞いてもらっている大親友です。

彼もまた、おばあさんと2人で農業に取り組んでいて、使わせてもらったお米は、山からの冷たい湧水だけを使い、夏の間、おばあさんが毎日欠かさず、水の量、虫や動物の侵入がないかを確認して、真心込めて作ってくださったものです。
冷たい水で栽培されたお米は、収穫量は減るものの、甘味が強くなり、私たちのCOLD IPAに深みを与えてくれている信じています。

荒樋くんとおばあさん(黒豆を納品してくれた時の写真)


まとめ

新しい年が始まり、私たちCRAFT BANKも新たな挑戦をスタートしております。
水尾の柚子と福知山産のお米を使用したこのビールは、世代を超えて受け継がれる作り手のこだわりに、どこかグッとくるものがある特別な一本となりました。

仕上がりとしても、すっきりとした口当たりに、柚子の香りが広がり、あとからホップの風味が追っかけてくるようなイメージで、余韻も含めて楽しめる味わいで、非常に満足のいくものとなりました。
料理にも合わせやすく、個人的には、温かい鳥の水炊きや、白身魚の鍋料理なんかを食べながら楽しんでいただいたら最高なんじゃないかなと思っています。

ぜひ、このビールを楽しんでいただきながら、世代を超えた作り手の想いを感じていただければと思います。

2024年、私たち自身もこだわり持ち、新たなビールを生み出していきます。
引き続き、よろしくお願いいたします!


YUZU COLD IPA(ユズ コールド アイピーエー)
京都府水尾産の柚子を使ったCOLD IPA。スッキリとした口当たりに、柚子の風味とホップの絶妙なバランスが特徴

スタイル:COLD IPA
アルコール:5.5% 原材料:麦芽(外国製造)、米、柚子果皮、ホップ
内容量:樽:15L / 缶:350ml
HOP:Citra、Citra(CRYO), Motueka, Riwaka
MALTS:Pilsner Malt,Pale Ale Malt, Spelt Malt,

オンラインストアにて1月19日 11:00より販売開始
業務店様:https://craftbankbrewing.bestbeerjapan.com/
個人EC:https://www.craftbk.net/collections/all

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