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【#240】芽吹いています

 先週木曜日から金曜日にかけて開かれた、三浦綾子読書会主催の第5回語り手養成講座。2日目の様子を綴ります。

『道ありき』

 Kさんが『道ありき』~真剣に生きる強さ~ 在りたい自分へ、という主題で語られました。まるで「アナウンサー?」と思うような話し方で、聞く者の心をしっかりと捉えています。この原稿の指導と言いますか、アドバイスをしたのは私です。Kさんとは何度か原稿校正のやり取りをしました。毎回、主題と結論が違っています。講演としての組み立て、主題が伝わるような構成と展開をお伝えするのですが、結局のところ私のアドバイスは採用されませんでした。でも、それで良かったのです。私が勧める論理的な展開よりも、Kさんが生き生きと語られる方が命があり、とても伝わってくるからです。またエピソードの1つ1つがとても魅力的で、思い返す度にその意味合いが深められているようです。読書会が共に涙し、笑い合う三浦家の居間のようになっているところが素晴らしいです。

『塩狩峠』

 小学生の時に『塩狩峠』の映画を見た時のこと、6年生の時に福岡から塩狩峠に出かけた時のエピソードに驚き、感心しきりです(詳しくお伝えしたいのですが、ネタバレになるので止めておきます)。その後、御自身の塩狩峠というべき様々な挫折も経験する中で、「愛とは自らを削ること」を大切にされています。M先生の内側に、長野政雄を生かした大きな愛が確かにあることを覚えずにはおれませんでした。M先生はM少年の心を持ち続けておられ、そして涙の人だったんだなあとよく分かりました。

優しさに満ちて

 講演の後には、現地の参加者とオンラインの参加者の中から感想を述べてもらう時間があります。その感想がまた良いのです。優しさに満ちています。講演と感想ってセットなんだろうなあと思わずにはおれません。参加者の感想に続いて、コメンテーターであり講師でもある私とF先生、そして前代表のM先生が最後のまとめをします。私がけっこう好きなことを好きなように言わせてもらっているのは、 F先生が優しく的確に語られ、M先生が時には鋭く、そして最後には大きく包み込むようにまとめてくださるからです。

▲ 2日目の昼食会場(2024年4月19日)

 現地参加者は15人ほどで、オンライン参加者が10人ぐらい。そして見逃し配信を含めると50人ほどの参加者・申込者でした。その後も見逃し配信の申し込みが続いています。1日目をオンラインで参加されていたI夫妻は、2日目は現地に行かずにはおれない思いになられ、再会することができました。

 私は今回、配信の担当もしていました。その私の席からは講演者と共に窓の外に新芽が芽吹いている木が見えました。何か新しいことが始まっている、既に芽吹いていることを感じずにはおれません。「恵みの庭」と書く恵庭で開かれた語り手養成講座。まさに神の恵みの庭で憩うひと時となりました。さあ、明日は主日礼拝です。神の大庭に憩う1日を過ごします。

今日も主の恵みと慈しみが、追いかけてくる1日でありますように。


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