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【#151】行くにも帰るにも

この世はみな

 先日の日曜日(9/24)、紋別に向けて車を走らせましら。収穫された玉ねぎが積まれている畑、程よい間隔で感覚で幾つも転がっている牧草ロール、まだ朝なのに昼寝をしている牛たち、オホーツクブルー(濃い青色)のオホーツク海、今日は何かの大会かと思わせるほど多くの人たちがプレーを楽しんでいるパークゴルフ場などなど、写真を撮りたい衝動に駆られながら幾つもの秋の風景を通り過ぎて行きました。(この日の礼拝ではそんな彩いのある秋にふさわしく「この世はみな」を賛美しました)

白い物体

 湧別町におられる91歳のMさんを訪問し、佐呂間町を通り、2つ目の新佐呂間トンネルを抜けてほんの少し走った時のことでした。私の1台前を走っていたワゴン車の方から、「バンッ!」という大きな音が聞こえたのです。「なんだ!?」と思っと思ってスピードをゆるめると、目の前の道路上に白い大きな物体が現れました。「あー、事故!? バンパー?」と思いながら、秋分の日を過ぎて辺りはもう暗くなっている午後6時頃、車のライトに照らされている白い物体を目を細めてよくよく見つめました。大きな白い物体はバンパーではなく、なんと鹿が倒れていたのです。ピクリとも動いていませんでした。

 えー・・・とドキドキしながら、左の路肩に停まった私の1台前を走っていたワゴン車のフロントは、グチャグチャになっていたのでした。私も路肩に車を停め、鹿とぶつかった車に小走りで向かいました。「鹿ですね。大変でしたね」と30歳前後の男性の運転手に声をかけると、「もう、最悪〜」と言われていました。ワゴン車の後ろには運転手の家族と思われるお子さんが2人、そして運転手の母親らしき人が驚いたような顔をしていました。

 運転手の妻らしき方が携帯電話を片手にどこかに電話をしています。その様子を見て「もう連絡をしていますね」と運転手に問いかけると、「はい」と言われました。多くの感情を噴出させている運転手とは対象的に、妻らしき方の話し方がとてもしっかりしていたのと、特に私が手伝うこともなさそうだったので、「ではでは」と言って車に戻りました。

▲ 今回は写真を撮る余裕がなく、これはイメージです。峠道では普通の様子ですね。

ドキドキしながら

 フロントがグチャグチャになったワゴン車と倒れている鹿を見た運転手たちは、心なしか今までよりもマイナス10km/hほどの速度で走っているようでした。私も新佐呂間トンネルから教会までの約30kmの道のりを、ドキドキしながら帰ってきました。

 帰って妻に話すと、この日の北見の礼拝で代表祈祷をしたSさんが、私の紋別からの行き帰りが守られるようにと祈られたそうです。そして私が新佐呂間トンネルあたりを快調に走っている午後6時過ぎ、台所に立って夕食の準備をしていた妻は、ふと何かを感じて夫の私が無事に帰って来るようにと祈ったというのです。もし私が1台前を走っていたら、もう何秒か前にそこを通り過ぎていたら、私があの運転手のようにいろんな感情を噴出させていたのかもしれません。

 事故に遭わなかったこと、車に乗っている方々が無事だったこと、車1台だけの物損事故で(エゾシカは亡くなりましたが)対向車線の車との正面衝突などにならなかったことなどを思う時、確かに主なる神の守りがあったのだと思います。「主は、あなたを、行くにも帰るにも、今よりとこしえまでも守られる」(詩篇12:8)を思い起こしました。

 さあ、明日は10月最初の主日礼拝です。期せず関西からS先生ご夫妻が北見に来てくださることになったので、礼拝でメッセージを語っていただくことになりました。とても楽しみです。

今日も主の恵みと慈しみが、追いかけてくる1日でありますように。 

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