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自分が変われば世界が変わり、やがて光が差してくる

こんにちは。LINEのオープンチャット「コピーライティング戦略会議室」室長の夏目かをるです。

このたびオープンチャット参加者と一緒に、「今日一日元気になる言葉」という新しいコンテンツを作って、noteで共有することになりました。https://line.me/ti/g2/IwG29SxFcZmS6ucWGJAJNg

きっかけは、「私たちはすごい時代に生きている」という深い感慨。コロナ時代を生きる私たちに、これまで気づけなかったことをコロナが見せてくれたような気がします。コロナがもたらしたソーシャルディスタンスという新しい距離感に戸惑ったのは私だけではないのです。新しいコンテンツを作りたいという願いをはせていた時に、ふとLINEのオープンチャットとnoteを連動したコンテンツが閃きました。オープンチャットとnoteの連動企画第一弾が「今日一日元気になる言葉」です。

これまでの人生の中で、「あなたに影響を与えた元気になる言葉」と、その言葉にまつわるエピソードをnoteで紹介します。

オープンチャットの参加者から募った言葉とそのエピソードを、私が編集してnoteで紹介するこの企画は、賛同してくださったnoteの読者も参加できる仕組みも作りました。(第一回のエッセイの最後にインフォメーションしております)。この企画に応援したい方、ぜひ一緒に作っていきましょう。

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今日一日元気になる言葉 vol1 

「自分が変われば世界が変わり、やがて光が差してくる」

この言葉を聞いたのは、2000年のカウントダウンと共に、21世紀の幕開けという少し興奮じみた夜のことでした。解剖学者の養老孟子氏と、国際政治学者の故・緒方貞子氏とのNHKの新春対談で、難民キャンプを訪れていた緒方さんから見た世界情勢に対して、解剖学の見地から発言した養老さんが、「自分が変われば世界が変わる」という言葉を発したのです。その言葉に頷いた緒方さんが、「やがて(そこに)光が差しますね」というやり取りが、私の脳裏に焼き付いていました。その時は、「新しい世紀に相応しい言葉」ととらえていたのです。

その言葉を思い出したのは、7年後の2007年6月のこと。同年4月8日に、10万人にひとりの難病・ギランバレー症候群で倒れ、緊急搬送された私は、搬送先の病院の集中治療室で危篤状態に陥りました。ベッドで意識不明の私を一目見るなり、母親は葬式用の写真を作ったほど重篤患者だったのです。末梢神経と運動神経と自律神経を自己免疫細胞がウイルスと間違えて攻撃するという難病で、私は「治療に一年、一生車いすかもしれない」と医師から宣告されました。手足が動かなく、また気管切開後に喉に管を入れたまま、話すことができず、「このまま一生話せない」と絶望していました。また痰がからんでも自力で取れず、ごぼごぼと溺れ死んでしまうという死の恐怖を何度も味わいました。看護師に痰を取ってもらおうとしても、ナースコールを押せるだけの力もなく、ステロイド療法の副作用で発汗が酷く、心拍数も安静時に120と、心不全の危険性がありました。「どうして私がこの病気なの?死んでしまいたい」と自分の運命を呪い、死を望み続けていた私に、薄明かりが差したのは、ゴールデンウイークが明けて、病室が変わってからです。神経内科の一人の研修医が励ましてくれたのです。「話せるようになりますよ」。

Kという研修医はその後も私に熱心に声をかけてくれました。そして1か月も経たないうちに、会話ができる管に交換となったのです。話せるようになった私に、K研修医は「病気になったのは仕方がないことなのです。あなたのせいではありません」。目からうろこでした。それまで病気になってしまったのは自分のせいだと責めていたからです。責めることをやめた私は、「今日生きていればそれでいい」と悟ったのです。

それからは、朝体調が悪ければ、良くなりますようにと祈り、調子が良ければこのままずっと続きますようにと、一日生きれることだけを願うようになると、リハビリにも前向きになれました。そして倒れてから2か月経った6月の半ばごろ。初めて外出した日は、夏の太陽を一心に浴びることができました。風の香りを感じ、風にそよぐ木々の音にも、全身で耳を澄ましました。生きる喜びを取り戻した私は光に包まれながら、7年前に出会ったあの言葉を思い出したのです。

「自分が変われば世界が変わり、やがて光が差してくる」

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夏目かをる プロフィール

コラムニスト、小説家、ライター。秋田県出身。立教大学文学部日本文学科卒。2万人以上のワーキングウーマンの仕事、恋愛、婚活、結婚を取材。女性目線のコラム「”賞味期限”が女を不機や嫌にする」(現代ビジネス)、「女が嫌いな女の現在地」(日刊ゲンダイ)などやWOWOW映画コラムも。ルポ「同窓会恋愛」(婦人公論)、「高学歴女性の貧困」(サンデー毎日)など。「戦略的に離婚しない女たち」(週刊朝日)などで夫婦問題にも言及。「33歳女の壁その後」(朝日新聞社telling)では40万以上のPVを獲得。2020年4月日刊SPAの記事でYahoo!ランキング総合第一位に。連載小説「眠れない夜」(WOMe)ランキング第一位。2007年10万人に一人の難病・ギランバレー症候群を後遺症なしに完治。

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