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20-21 Season 第4節 vsChelsea

試合前状況整理

 先週、エバートンとの接戦を落としクラブ史上初のトップリーグ開幕3連勝を逃したパレス。一方のチェルシーは昇格組のWBAに前半で3失点、カラバオ杯ではスパーズにPK戦で敗れるなど昨シーズンのCLからの疲れを引きずりながらの開幕に見えた。開幕ダッシュにおいては対照的な2チームによるスタンフォードブリッジでのロンドンダービーとなった。この後は代表ウィークに突入するため、良い形で試合を終えて開幕ダッシュを締めくくりたい。

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 こちらが今節のフォーメーション。ベンチにはダンが復帰し、トレーニングにはケーヒル、トムキンス、PVAが戻ってくるなど続々と戦力が帰ってきつつある。また、この試合ではレンタルの際の条件としてバチュアイが出場できずにベンチのFWはベンテケのみでの試合だった。

戦評

 後半にミスにつけ込まれて0−4の大敗となってしまった。実際の敗因はどこにあるのだろうか。

 1つはピッチ上でのリーダーの不在だ。パレスのストロングポイントは4-4-2の自陣でのブロックを敷いた組織力の高い守備とザハを中心とした質の高いカウンターである。しかし、カウンターは守備の安定感を前提としたものであり、そこが安定しなければチームは得点をすることができない。また、守備陣は高い集中力を必要とするために一度崩れ去ってしまうと立て直すことが難しい。

 今日は後半の早い時間にサコのクリアミスからの失点し、以降集中を切らしマークに付ききれずに失点やPKを与えるなど15分間で3失点してしまい試合に終止符を打った。そこで必要となってくるのが絶対的なリーダーの存在だ。ミリヴォイエビッチがスタメンから外れているため、キャプテンマークはザハが巻いているものの、ポゼッションが平均で30%台のチームにおいてアタッカーがキャプテンマークをつけてチームを引っ張れるのだろうか。得点をとってくれる姿は当然頼もしいが、このチームほど守備あっての攻撃を体現しているチームは他にない。チームにあったキャプテンを選ぶとともにケーヒルやダンなどが一刻も早く試合に復帰してくれることを願う。

 2つ目は何度も指摘されているビハインド時の交代カードの切り方である。確かに相当練度の高い守備を敷き、どんな相手にも同じように守り同じようにボールを奪うことは簡単なことではない。今季は全試合においていいイメージを持って前半を折り返している。

 しかし、前節のエバートン戦や今節においてはリードされた時の交代カードが点を取りに行くオプションになっているとは言い難い。リーデヴァルトやミリヴォイエビッチのような守備的なMFを投入したい気持ちもわかる。システム的に守備タスクの多いインサイドハーフは守備力が伴わないと務まらない。

 とすると交代枠はサイドの2人もしくはアイェウではないか。おそらくシステム上マイヤーはインサイドハーフは荷が重く、ウイングからクロスをあげる役割の方がチームにフィットする。そこでベンテケが中でターゲットとして入っているだけで脅威にはなる。ホジソンにこのようなイメージがあるかはわからないがビハインドの展開での弱さというのは得点力の低いチームには致命的な欠陥となるので、早急に改善しなければならない。

個人的MOM

 正直言ってこの試合は上げづらい。しかし、今回はタウンゼントを挙げたい。コーナーキックも含め9本のクロスを上げるなど決定機を作り出すとすればタウンゼントのクロスからであっただろうと感じるなど攻撃陣で唯一気を吐いたと言っていい。

 エゼも7回もファールをもらうなど目立つ活躍をしたが、ザハとの連携が良くなくポジションが被ってしまう場面も見られたために選外となった。


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