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【Chicago Booth】2年間の学び:個人的に大好きだった授業

先日、遂に春学期の最後のクラスが終わり、3つの期末レポートも提出が完了しました。これで、全てのカリキュラムが終了したことになります。非常に感慨深いと同時に、これで終わりという寂しさが急に襲ってきて、今は何とも言えない気持ちです。

今回のnoteでは、忘れないうちに、この2年間で個人的に印象的だった授業を5つ、簡単なコメントと共に整理していきたいと思います。

Consulting Lab

Booth MBA 2年間の個人的なベスト授業としては、やはりConsulting Labを上げざるを得ません。本当にすべてが印象的で、学びが多い授業でした。詳しくはこちらにまとめております。

上記noteに書ききれなかったポイントとしては、Harry Davis教授の物事に対する姿勢や考え方、御年80を超えてもなお尽きない知的好奇心に触れられたことも、自分の中で大きな財産となっています。

New Venture Strategy

Labではない通常の授業で、私が最も好きだったのがこの授業。アーリーステージのスタートアップについての戦略を学ぶ、となっていますが、それに付随して本当に多くのことを学べた授業でした。何より、Greg Bunch教授の豊富な経験に裏打ちされたStrategic Thinking、物事のフレーミングの仕方、常に前向きで学生を鼓舞し続けるそのポジティブな雰囲気、すべてが私のツボで、毎週の授業が楽しみで仕方ありませんでした。

加えて、授業と並行して走るグループプロジェクトでは、アイディアを実際にスタートアップビジネスまで落とし込み、模擬ピッチまで行う一連の流れを体験することができ、非常によい経験になりました。

実際に将来起業をするかは不明ですが、スタートアップビジネスを評価する上での勘所や、物事を眺めるうえでのレンズを得ることが出来たのは、自分のビジネスに対する視野を大きく広げてくれたという意味で、学びが大きかったです。

The Study of Behavioral Economics

毎週行動経済学のアカデミックペーパーを読み、関連したトピックスについて講義とディスカッションで掘り下げていく、学術的な学びを重視した非常にBoothらしい授業。

Behavioral Scienceに関連する授業を様々履修するうちに、例えば意思決定や、交渉、組織設計といった実際のユースケースについては数多く知れたものの、その根底にある理論、学術的背景については学びきれていないなぁと感じていたところ、正にそこにバッチリハマる授業を履修できました。

「人は間違えるが、その間違え方にはパターンがある」というこの授業からの気づきは、自分の中で様々な物事に対峙する上での大きな軸になっています。

Operations Management

オペレーションについて学ぶ、というと一言で終わってしまいますが、兎に角この授業は構成が素晴らしかったです。リーディング、課題、クラスディスカッション、レクチャー、講義スライド、グループシミュレーションゲーム、全てが計算されており、オペレーションの知識はThe Goal(マンガ版)を読んだだけ、という私でも、この授業を通じて自然とオペレーションに関するコンセプトを学び、ある程度実際に使えるような理解度まで到達することが出来ました。

毎回グループでケースを読んだり、事前課題に取り組んでからクラスに臨むのですが、教授のクラスディスカッションやレクチャーでの掘り下げ方、発展的な内容の付け足し具合が本当に絶妙で、退屈にもならず、置いてけぼりにもならず、という完ぺきなレベル感でした。

毎回のクラスからの学びが非常に多かったのも勿論ですが、何より新しいコンセプトはこうやって教えるんだ、という一つの完成形を見た気がしていて、教授法という意味でも非常に印象に残っています。

Competitive Strategy

マイケルポーターの競争戦略をベースにした、所謂ストラテジーの基礎授業。ハーバード出身で、元バンカーの経済学者、Thomas Wollmann教授はケース運びがメチャクチャ上手く、コールドコールが頻発するクラスディスカッションは非常に刺激的でした(初見のゲーム理論の問題を解いてみるようにコールドコールされたときは痺れました…)。

また、企業の競争戦略についての基本的な考え方、フレームワークについて学べたのも勿論良かったのですが、Boothらしく常に産業組織論やゲーム理論に立ち返ってコンセプトを理解するスタイルも非常に自分好みでした。

最後の授業で教授が「この授業で学んだことが間違っている可能性は極めて低い。理論がしっかりあるし、裏付けとなるデータもどんどん集まっている」と言っていたのが非常に印象的でした。目の前の流行りモノを追い求めるだけではなく、しっかりと地に足をつけ、時間経過に耐えた古典的考え方を学ぶという意味で、この授業を履修して良かったと思います。

まとめ

無理やり5つに絞ってみましたが、まだまだここには書ききれない素晴らしい授業がたくさんありました。また、単位数と、ビッド、家族との生活の兼ね合いで泣く泣く履修を諦めた授業もありました。

Booth卒業生には、特典として無料で幾つか授業を履修することが出来る権利が与えられるらしいのですが、いつか学びの意欲とタイミングが許せば、Boothの授業をまた取ってみたいですね。


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