見出し画像

【Chicago Booth】2Y Spring Quarterの振り返り

先日で2Y Spring Quarterのクラスが全て終了しました。これで、Boothでの授業はすべて終了したことになります。大げさではなく、初日のLEADのクラスのことを昨日のことのように思い出します。本当に充実した2年間でした。

忘れないうちに、簡単に履修していた授業を振り返ってみようと思います。学期が始まる前に、それぞれの授業の目標を設定していたので、それも含めて振り返ってみます。

Data Analysis with R and Python

授業の感想としては、先日プログラミングとデータサイエンスに関するnoteをまとめたので、そちらをご参照ください。

この授業における目標は、以下2点でした。

・ 自分でコードが書けるようになり、プログラミングをベースとした分析が回せるようになる
・ R/Pythonの使い分けについて自分の中で軸が持てるようになる

この授業を通じて、回帰等基礎的な統計分析であれば、R/Python双方で回し、ビジュアル化まで出来るようになりました。また、Rは統計解析、Pythonは機械学習と言われていますが、実際に両方のツールを触ってみてその違いがよく分かりました。卒業後の仕事にどこまで直結するかは正直不明なところですが、このタイミングで一度しっかりメジャーなプログラミング言語について学んでおくことは決して無駄にはならないと思っています。

Data-Driven Marketing

こちらも、授業の感想としては、上記のnoteに詳しくまとめてあります。

この授業における目標は、以下でした。

・ Rを用いた分析設計からプログラミング、結果の解釈まで一通りの作業を出来るようになる

この授業を通じて、分析したいマーケティング上のお題(価格戦略、プロモーション効果、ブランディング効果、CRM、解約率マネジメント、デジタルマーケティング等)について、それぞれどのようなモデルを使い、どうRでプログラミングし、どうビジュアル化し、どう結果を解釈するか、という一連の流れを理論、実践双方から学ぶことが出来ました。

特に因果推論やインクリメンタル測定については、教授の研究分野ということもあり、かなり深いところまで学べた気がしています。

Strategy and Structure

始めの2週間で、そもそも戦略とは/競合優位性/ポーターのFive Forces Analysisといった基本的な内容を押さえた後、Structureを構成する重要な3要素(People/Culture/Formal Structure)それぞれについて、ケースディスカッションとレクチャーを織り交ぜながら深掘りしていきました。加えて、後半3週間の3週間で、組織戦略に関連する各論(Innovation/Risk Management/Change Management)について学びました。

戦略と組織の結びつきや、目的に応じた効果的な組織設計についての全体感を得ることができ、今まで履修してきた戦略の授業における学びが統合されていくようで非常に楽しかったです。

この授業における目標は、以下2点でした。

・ 組織と戦略の繋がりについて理解する
・ 戦略実行のための有効な組織について知識を整理する

「組織は戦略に従う」とよく表現されますが、戦略、事業環境、組織が互いに支えあい、整合しあっている状態を作ることが極めて重要、ということだと理解しました。そのために、組織、事業環境、組織それぞれを理解、評価するフレームワークについて色々と学び、またPeople/Culture/Formal Structureそれぞれについては、どんな勘所があり、どこに留意していくべきか、レクチャーとケースディスカッションで理解を深めることが出来ました。

Platform Competition

そもそもプラットフォームビジネスとは何か、から始まり、プラットフォームビジネスで注意すべき競争戦略上のポイント、どうやって競争優位性を築くのか、どうやって同業他社と競争するのか、Winner-take-all、プラットフォームビジネスに参加するプレイヤーとしてどう立ち振る舞うか、まで幅広く学ぶ授業。

担当するGoolsbee教授はメディアにもよく出演している有名教授で、ディスカッションのハンドリングから、ふとしたやり取りまで、滅茶苦茶頭が良くて切れ者なのが伝わってきました。毎回ケースディスカッションの最後に、ディスカッションの大枠のタイトルだけが書かれた紙をぺらっと取り出してきて、そこに手書きでケースディスカッションの学びをまとめていくのですが、議論のまとめ方が本当に鮮やかで、物事を深く本質的に理解するとこういう事が出来るのか、という意味で驚きと感動がありました。

必然的に、ディスカッションから得られる学びも非常にクリアで、プラットフォームビジネスの力点のようなものが掴めて非常に良かったです。

この授業における目標は、以下2点でした。

・ プラットフォーム競争についての要点を押さえる
・ プラットフォームビジネスにについて理解度を深め、自分なりの解釈が出来るようになる

プラットフォームビジネスには、ネットワーク効果や、スイッチングコストといった、競争における重要なポイントが存在すること、それをどのようにコントロールして競争優位に立つか、という基本的な戦略を、ケースディスカッションを通じて学ぶことが出来ました。また、同じプラットフォームビジネスでも、例えばリーダーなのかフォロワーなのか、顧客の特性、収益源、国ごとの規制、等々で取るべき戦略が変わってくることは非常に印象的な学びでした。

まとめ

最後の学期まで本当に充実していて、興味深い授業ばかりを履修できたことは幸運でした。改めて、Boothの提供しているリソースの幅の広さ、深さには驚くばかりです。

2年間を通じた学びや、お気に入りの授業についてなどについても、noteに整理していこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?