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【Chicago Booth】2年間の学び:Consulting Lab

Chicago Boothの2年間で履修したクラスの中で、最も印象的だったものを一つ上げるとすれば、(一つに絞るのは非常に難しいですが) Consulting Labになるでしょう。

Boothに入学したからには絶対に履修したいと思っていたクラスで、LEADプラグラムを創設したHarry Davis教授が指揮を執っています。

Consulting Labは、Boothが提供するLab Courses (体験学習をベースとしたクラス)のひとつで、実際の企業に実際にコンサルティングプロジェクトを行うクラスになります。戦略コンサルティングファームのKearneyと共同で運営されており、Kearneyのコンサルタントがアドバイザーとして各チームに割り当てられ、より実践的な学びをサポートしてくれます。

今回は、このクラスの最終課題として提出したSelf Reflection Paperの内容を元に、このクラスでどんな学び、成長があったのか、振り返ってみたいと思います。

個人的な成長

Consulting Labを通じた個人の成長ポイントとして、大きく以下3点がありました。

・ 物事に取り組む際のより幅広い視点
・ リモート下におけるプロジェクトマネジメント
・ 深く物事を考えることの重要性

まず、このプロジェクトはBooth学生からなるチームメンバー、Kearneyのコンサルタント、そしてクライアントという3つのグループが共同で取り組んでおり、それぞれ立場やモノの見方、考え方は様々でした。お互い密にコミュニケーションを取りながら一つのお題について考えていくうちに、物事に取り組む際の視野が大きく広がった感覚があります。これは、自分一人で学んだり、考えるだけでは得ることが難しい、Lab Courseならではの学びだと思います。

次に、リモート環境におけるプロジェクトマネジメント、コミュニケーションについても学びが大きかったです。このコースは2020年の3月からスタートしたのですが、ちょうどアメリカでコロナの感染が拡大し始めた時期と重なり、チームメンバーとはキックオフで顔を合わせたのが最初で最後の対面コミュニケーションとなってしまいました。リモートでのコミュニケーションについて、どこら辺に難しさがあり、どうすれば少しでもスムーズにプロジェクトが運営できるのか、身をもって体験、試行錯誤しながら学ぶことが出来ました。

最後に、深く物事について考えることの重要性を、サポートしてくれたKearneyコンサルタントから学びました。Keaneyコンサルタントとは、毎週ミーティングを設けており、その週の成果物や進捗について報告してアドバイスをもらっていたのですが、その中では常に私たちの取り組んでいることについての「So What」を問われました。最終的にクライアントにとって価値のあるインサイトを生むためには、作業や計画の先にある意味や意義を常に考えなければならない、ということを(若干厳しくも暖かく詰められながら)学ぶことが出来ました。また、この事は、対クライアントのプロジェクトのみならず、様々な場面で重要な考え方であることは言うまでもありません。

チームワークに関する気づき

Consulting Labでは、チームメンバーと密にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めていくため、チームワーク、チームマネジメントに関する気づきも数多く得ることが出来ました。具体的には、以下2点になります。

・ ダイバーシティの利点と、多様なチームメンバーを率いることについて
・ 場面によって異なるリーダーシップを使い分けることについて

まず、先ほど触れた幅広い視点の話にも通じますが、所謂知的生産業務において、多様な視点から物事や問題を眺めることは極めて重要であり、そのためにチームセッティング自体をダイバーシティなものにすることが有用である点深く腹落ちしました。

私のチームは7人グループだったのですが、日本人は私一人、あと3人がインド出身、3人がアメリカ出身という構成で、バックグラウンドも事業会社、金融、起業家、マーケター等々様々でした。それぞれの立場から議論が投げ込まれるので、取り組んでいる課題について自然と幅広い視点から検討が出来ていました。

また、私はプロジェクトマネージャの役割を担っており、ミーティングのファシリテートやまとめを行っていたのですが、この多様性を活かすため、意識して皆の意見を引き出したり、聞き役に回るように努めたことも上手く機能したと感じています。

一方で、議論が大きく紛糾したときや、時間的に制約がある時には、上記のようなリーダーシップスタイルが上手く機能せず、結果的に議論が発散してしまったり、納得のいく結論に到達しきらなかったことがありました。Davis教授からは「場面場面で必要なリーダーシップスタイルは異なってしかるべきであり、リーダーシップスタイルの引き出しを複数個持っておくことが必要」という教えを受け、正に目から鱗が落ちる経験だったことを思い出します。

(この点、リーダーシップに関するnoteを別でまとめております)

まとめ

Consulting Labから約一年がたった今でも、当時のチームメイトとの議論や、クライアントへの最終プレゼンの緊張感をハッキリ思い出します。それだけ、自分の中でインパクトが大きかった経験だった、ということかと思います。

実際の企業をクライアントとする以上非常に負担も大きく、学期中は中々大変でしたが、その分学びも多く、結果として2年間で最も印象的な授業の一つとなりました。


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