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論文式試験 成績・答案

2021年11月19日、午前10時に公認会計士試験論文式試験の合格発表があり、合格をすることができました。

そこで、これから論文対策をする方に向けて、各科目の概要とこの位書ければ合格できるよというのを示すことで、勉強の方針を決定するための手助けができればいいなと思います。
⚠️勉強方法は書いてないので、それ知りたい方はそっと閉じてください。

では早速、僕の成績から見ていきましょう。
こんな感じです。
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前提知識として
・会計学のうち、第一問と第二問が管理会計論で第三問から第五問が財務会計論
・得点率というのは、厳密には違うようだがざっくりと偏差値という理解でいい
・今年の論文式試験は、総合が51.5を超えていれば合格になるため1.87ポイント上回って合格
・科目別の順位は合格者1360人+不合格者のうち科目合格者の合計の中の数字
というのがあります。
 また、問別得点の計算方法は割愛します。他の方のnoteやTwitterで確認していただけると幸いです。

続いて、実際の採点前答案(自己採点済)を見ていきましょう。監査論と企業法は予備校毎で書き方等が異なるため採点をしておりません。

管理会計論 (偏差値53.3)
 大問2つでそれぞれに中問が2つずつあるので、合計4分野から出題されます。
 それぞれの大問で計算理論が満遍なく出題されています。
 今年は第一問の問題1と問題2の両方で非累加法、第二問でデシジョンツリーという、論文では稀な論点がポンポン出題されました。
 僕はその全問題に対し空欄で回答を提出しましたが結果的に合格点は取れているので、論文がいかに基本的な問題で点数を落とさないかの勝負かということを示せたのではないかと思います。
 問題2の問1✔︎にしちゃってるけど正解だよねこれ笑


 第1問 素点 24/50  偏差値 51.4

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 第2問 素点 11/50  偏差値 55.3

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財務会計論 (偏差値50.8)
 大問3つで構成され、第三問が計算中心、第四問が理論中心、第五問が構造論点いわゆる連結会計や組織再編から計算メインで理論もやや出題されます。
 短答のときに比べて頻出論点が絞られているので、各予備校のガイダンスなどで出題傾向を把握してください。まあ、今年は四半期の計算問題という大穴論点が出題されたんですけども。
 財務は今回合格点を下回ってしまったので、このレベルではちょっとまずいよって感じながら見てもらえると幸いです。
 ただ、第五問に関しては手応えはなかったものの合格点をしっかり取れているので、構造論点の受験生レベルはそれほど高くないと思います。


 第3問 素点 23/60  偏差値48.08

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 第4問 素点 37/70  偏差値49.43

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 第5問 素点 34/70  偏差値 54.5

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監査論 (偏差値46.3)
 大問2つの構成で、第一問に理論問題、第二問で事例問題が出題されます。
 理論問題はテキストや監査基準委員会報告書の内容から引っ張る問題もあります。
 事例問題は問題文にBSやPLの数値などの事例が与えられるため、テキストの内容を理解している前提でその場で思考する形式で出題されます。
 今回は第一問も第二問も合格点を取れておらず、対策のしやすさなどを語る権利は僕にはないので控えさせていただきます笑

 第1問 素点 13/50  偏差値 44.7

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 第2問 素点 15.5/50  偏差値 47.9

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企業法 (偏差値54.7)
 大問2つで構成されており、大体の年度で機関から1つ、それ以外の分野から1つ出題されます。
 短答から論文に移行するときに1番勉強方法が変わる科目&論ズレといい試験当日いっぱい書いても0点ということもあり得るので、一言で言えば「怖い科目」と言えるでしょう。

 第1問 素点 24/50  偏差値 57.9

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 第2問 素点 17/50  偏差値 51.5

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租税法 (偏差値51.85)
 大問2つの構成で、第一問が理論、第二問が計算問題となっています。
 租税法は、法人税・所得税・消費税の3種類からなっていますが、(今年に限っては)問題の7割くらいは法人税であるため、どの予備校も最初に法人税から勉強していきます。
 合格素点が4割ちょっとであることを鑑みると、法人税がちゃんとできれば所得税と消費税ができなくても合格点を取ることは可能であると言えます。
 また、第二問の計算は問題1.2.3が順に法人税・所得税・消費税という順番になっています。
 僕の場合は所得税と消費税の勉強時間は講義・答練等合計して20時間くらいなので、租税法を守りにする人はこんくらいで大丈夫です。

 第1問(理論) 素点 19/40  偏差値 54.13

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 第2問(計算)    素点 22/60  偏差値 50.33

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経営学 (偏差値65.85)
 大問2で構成されており、第一問が理論、第二問が計算です。
 こちらは前の5科目と違い選択科目であるため、人によっては統計学・経済学・民法などを選択する人もいますが、大多数が経営学なので、特に大学等で専門的にやっているものがないのなら経営学にするのが無難です。
 今年の経営学は理論でSDGsの内容を深掘りする問題(第一問 問題2 問6)が出題され、受験生をざわつかせました(もちろん1問も取れませんでした)。しかしながら、蓋を開けてみれば理論は偏差値が60を超えており影響はなかったと見られますね。

 第1問(理論) 素点 35/50  偏差値 60.6

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 第2問(計算) 素点 35.5/50  偏差値 71.1

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以上ですべてとなります。

 この回答用紙を見てどう感じるかは人それぞれです。
僕は去年の同じくらいの時期、2020年に合格された方の答案を見た時はこんなのできるわけないと思っていましたが、1年後にはそれなりには書けるようになっていました。

したがって、予備校のカリキュラムに従って残り8ヶ月、正しいやり方で正しい量を勉強すれば大体の人は結果が着いてくると思うので、現段階で不安になりすぎることはないです。

 来年の今頃、このnoteを読んでくださったあなたが合格を手にし、次の年の受験生のために動いてくれることを願って終わりにしたいと思います。
 noteの中で質問等ございましたら、DMもしくはプロフィールにある質問箱から聞いていただいても構いません。

最後まで見ていただきありがとうございました。

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