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本を探して

人生思うところがあり道標を探していた。しかしこれといった考えが浮かばない。どうしたものかと考えていたら「本はなんでも教えてくれるぞ」という叔父の言葉を思い出し「そうだ本屋に行ってみよう」と何年ぶりかで中央駅の大きな本屋に出向いてみた。
広い店内には沢山の本が並んでいる。どれがいいのだろうと隈なく店内を周回するも、どれも心に引っかかってはくれない。1時間ほど店内を見回ったが、結局選ばす帰宅した。 世の中に上手く馴染んで無い気がして少しショックを受けていた。
久しぶりの大量の本に戸惑っているんだとポジ解釈をして次の週末にまた同じ本屋に出向いてみた。
またグルグル店内を歩く。少し目に止まる本は出て来たが手に取る気にはなれない。そしてまた何も選ばず帰宅した。
そんなこんなで通い始めて4回目の週末に、少し慣れて来たのか、やっと足が止まったコーナーがあった。全国に多数の店舗を持つその本屋の本店スタッフが選んだコーナーで、面白そうな本が並んでいた。そこでゆっくり中を見ながら、私は本当に久しぶりに本を手に取って買ったのである。
2冊で五千円弱だった。高くなったなぁ…とため息。昔は文庫本なら400円。単行本でも1000円くらいで買えたのになぁとしみじみ。
それにしても あの大量の本の中から選ぶことができて安堵してる自分がいた。
この本が道標になるかどうかはともかく活字を追う気持ちにさせてくれた本たちである。
ゆっくり読みたいと思っている。

「宗教対立がわかると世界史がかわる」
   (島田裕巳著)
「女子大で和歌を読む」
    (木村朗子著)