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【物語】マザーグース ”No.3”Mother Goose

私の好きなインナーチャイルドカードは【おとぎ話のタロット】とも言われている、物語をベースにしたカードです。
昔読んだことのある懐かしい童話や、意外と知らなかった物語もあったりして、
カードへの理解も深まるかと、それにまつわる物語を読んで感想を記録しています(^^)/



今日のカード

金の卵にカラフルな🥚


タロットカードで大アルカナ3番、女帝のカード。
インナーチャイルドカードでは、マザーグースとつながっています。



読んだ物語は?

 『マザー・グース・ベスト 第1・2集』
(全5集)
訳:谷川俊太郎
絵:堀内誠一
発刊所:草思社


『マザーグースのうた』
ポプラ世界名作童話30

蜂飼耳/文
高畠那生/絵
発刊所:ポプラ社


2000年に発刊された谷川俊太郎さんの訳のもの2冊と、2019年にポプラ世界名作童話シリーズとして発刊された蜂飼耳さんの訳されたものを選びました。



読んで感じたこと

まず、マザーグースって??
聞いたことあるけれど、よく知らない笑。そもそもマザーグースが童謡だということも知りませんでした。

英語を話す人たちのあいだで、遠いむかしから歌われたり、口ずさまれたり、読まれたりしながらつたえられてきた童謡は、まとめて『マザーグースと』とよばれています。

『マザーグースのうた』
原作「マザーグース」とはより

子供向けの解説分かりやすい!
日本のわらべうたのようなものなんですね~^^
おもしろい歌、こわい歌、ふしぎな歌・・・。
なるほど、日本の「かごめかごめ」や「うしろのしょうめんだあれ」も、実はちょっと不思議で怖い歌だったりしますもんね。

そして、どちらの本にも巻末にちゃんと原詩が記載されていました!!
日本語訳だけでなく原詩があると、韻を踏んでいたり、綴りが似ていたり、音やリズム感がよく分かって、なるほどやっぱりこれは歌、詩なんだなって感じました。

分かりやすい詩を一つ、例に挙げると・・・。

(原詩)
I see the moon.
 And the moon sees me;
God bless the moon,
 And God bless me.

(日本語訳)
ぼくがつきをみると
つきもぼくをみる
かみさまつきをおまもりください
かみさまぼくをおまもりください

『マザー・グース・ベスト 第2集』
P62 ぼくがつきをみると より

これはシンプルで優しいけれど、しんだ、ころした、いじめた等こどもに口ずさむには結構怖いワードを使った歌も多かったです笑。
全然意味のないのや、事実のみ!で終わるものや、なぞなぞとかラップっぽいのとか。面白いですね。

詩人・北原白秋の訳本もあるそうで、「研究者や詩人それぞれの訳がすばらしく、何かを加えることなどとても出来そうにない」と、蜂飼さんがあとがきで書かれていましたが、その違いを見つけるのも楽しかったです。



物語とカードの関係(私の考察含む)

たくさんあるマザーグースの中で、インナーチャイルドカードと紐づいたのはおそらくこの歌です。

Old Mother Goose,
 When she wanted to wander,
Would ride through the air
 On a very fine gander.

マザーグースのおばさんが
でかけようと 思うなら
すてきな がちょうに のっかって
空を ひゅうっと 飛んでいく

『マザーグースのうた』
P22~28 マザーグースのおばさん より

このような感じでお話が7ページにわたります。
内容は、おばさんの息子が市場で飼ってきたメスのがちょうが金の卵を産みます。その卵を息子が市場でうそつき商人に半値で売ってしまい、おまけにプロポーズした女の子の前でボロボロにされるのですが、飛んできたおばさんの魔法によって二人は道化師に変身して助かります。
一方、金の卵は海へ捨てられるのですが魚が拾っておばさんに渡します。それならと商人は金の卵を産むメスのがちょうを捕まえようとするのですが、おばさんはがちょうの背中に飛び乗って月まで飛び去ったというもの。

カードの絵は、そのラストの場面ですね!
おばさんはかごに入った卵(ここではカラフルな色)を抱えてがちょうに乗り夜空(宇宙)を飛んでいます。

少しややこしいのですがカード解説書によると・・・、
おばさんがエジプトの王冠のような先のとがった帽子をかぶっていることから、古代エジプトで太陽という金の卵(=太陽神ラー)を生んだマザーハトホルとのつながりを見出しています。
そのマザーハトホルはナイルグースの肉体をまとっていたといわれ、ナイルグース(ツバメガン)が卵形の原初の世界に全宇宙を創造したため、世界の創造主ともみなされていたこともあったことから、彼女に下記のようなイメージをしたのでしょうか。

ある意味で、彼女は「根本的な精神的自覚(太陽の放射光)、および感覚や感情(月の反射光)」を「産む人」なのです。
「インナーチャイルドカード」の「女帝」の「マザーグース」は、全世界およびあらゆる自然界との一体感を私たちにもたらします。

『インナーチャイルドカード日本語版解説書』より抜粋


カードの背景右下に太陽と月が描かれていましたが、太陽は自分という存在に光をあて、月の光からは自分の感覚や感情を映し出すことによって、何かを生み出す・産むという意味に繋がるのでしょうか^^女帝のカードの意味ともリンクします。

童謡『マザーグース』を読むと、日常の楽しいことや不思議に思う事、怖い話や恐ろしい真実で、遊び心、子ども心をくすぐられます。
そんな風に感じたり湧いてきたりする気持ちが、何かを生み出したり、創造するためのきっかけとなるのかなとあらためて読んでみて感じました。


新たな可能性の誕生のカード。
おばさんの抱えるかごにはたくさんの可能性の卵が入っています。
そしてその卵が孵ろうとしている現実が現れているそんな時。感情にフタをせず、自然界や宇宙のパワーをかりて心を開いていくのが、近道なんでしょうね。

このカードが出たら、マザーグースの韻で感じたことを思い出したいと思います。









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