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どんどっとっと

「あ、終わった。」3月17日、彼女の誕生日を忘れていた。23時、ラインの通知画面、「私今日誕生日やねんけど。」あいにく、当日は互いに別件があり、2人で合う予定は無かった。忘れてた。まさにど忘れ。

友人と酒を飲み、タリーズの抹茶オレを注がれた胃が痛む。頭で十分理解しているのに、全身が「終わった」ことを伝えてくる。友人の声が遠く、手汗が湧き、アルコールが蒸気のように抜ける。どんどっとっと。

22歳と1ヵ月、これまで何度「終わった」瞬間と対峙してきたことか。時と場合はいつも違って同じものは1つとしてない。けれどいつも、胸の「ぎゅっ」となる感覚、血の巡りの加速、尋常ではない頭のキレ、これが俺の最高地点。

このギア 2nd のおかげで「終わった」はずのものは終わらずに、何やかんや耐える。これからも「終わった」はこれまで以上に強くなり、怖くなり、そして急に現れる。いつもせやねん。そんな時、ギアを上げて乗り越える。もうすぐ 3rd もいけるかな。

「終わった」時だけやなくて、どんな時でもギアを上げれるようになれたらいいな。そしたら、「やりたかったこと、全部、できる。」

 

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