非公開の二次創作サイトをやってるよ
趣味で描いた二次創作物を載せるための個人サイトを持っている。
扱っているのはいわゆる「公式カプ」の健全もの。
徹底的に検索避けをし、パスワードで施錠した完全自分用サイトだ。
SNSで作品を公開する二次創作者が多い昨今、これほどガチガチに隠れる必要はないんだろうけど、人に見せるのが恥ずかしいので非公開にしている。
誰にも見せないのに、どうして個人サイトをやっているのか?
単純に「好きだから」に尽きる。
サイトも絵も、つくるのは好きなのだ。
しかし、絵を人に見せるのには抵抗がある。
サイトごと非公開にしてしまえば、安心して両方とも楽しめるというわけだ。
そもそもネットにアップロードしないローカルサイトという手もあるけれど、非公開ウェブサイトの方が自分にはあっている。
なぜかというと「確かにネット上にありながら自分にしか辿り着けない」という、絶妙な存在感がたまらなく好きだからだ。
現実ではないどこか別の世界に接続しているかのような、かすかな錯覚すら覚える。
こういったちょっとしたアングラ感、非日常感を味わえるのが非公開ウェブサイトの魅力だと思う。
個人サイトという形態にこだわるのは、子どもの頃にいろいろな個人サイトを見てまわっていた時の感動と、個人サイト文化独特の空気感が忘れられないからだ。
サイトをいじっていると、あの頃の空気感が蘇ってくる気がして、これがいとおしくてやめられないのだ。
残念ながら、かつて「いつか自分も加わりたい」と憧れていた個人サイト文化と空気感は過去のものとなってしまった(SNS普及後の個人サイト文化は、自分が憧れていたものとは別物ととらえている)。
だけど、あえてサイトを公開せず外部との繋がりを断つことで、憧れを慈しみ、大切な幻想を守り続けることはできる。
というわけで、やっぱり自分には「非公開ウェブサイト」一択なのだ。
自分だけの静かな遊び場を、これからもひっそりと楽しみたいと思う。
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