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違国日記4ー頼りたくなる夜の解決策を見つけ出した話ー

そわそわする日常を送っている今日このごろ。
浮ついた足で本を選びに行き、本を読んでいる暇なんてないわと考え直し、それでも物語に触れたくてなんとなく選んで手にとってきた。それが今回の違国日記。
手にとった理由は簡単だ。知り合いが最近読んだといっていた。1−5巻まできちんと揃っていた。紙の本を時間をかけずにめくりたかった(だから漫画)。そのくらいのこと。

表紙の女の人かっこいいなぁと思ってはいたものの、全くリサーチせずに選んできたのでジャンルすら知らないという…そんな体たらく。でもね。絵は嘘をつかなかったよ。表紙の彼女はめちゃくちゃかっこよかったよ!!!
ひとまず、表紙でピンときた人は読んだ方が良い!!
そして、まだ迷っている人は、裏表紙を見てみてほしい。誘惑の香りを感じたならば、カゴに入れてみるのだ!

時間をかけずに読むために読んだもので2000字を書くことになろうとは。むしろ時間食い虫になっている気がするが。仕方ないのだ。だって、圧倒的に美しかったんだもの。

何が…。そう聞かれるとちょっと困るのだけれど。違国日記を知らない人のために、ちょっとだけ話に触れたい。
違国日記は、両親を亡くした朝(JK)が、叔母の槙生と一緒に暮らす話である。まず、この本の中に出てくる言葉の数々が珠玉。たらいと言う漢字をしっかりと知っている槙生さんはもちろんのこと、槙生さんに関わる人たちのなんて優しいことか。5巻まで読んで槙生さんの不器用さと人に対してきちんと向き合うことに心打たれたものが約1名ここにおります。
大好きだーーーーー!! 
槙生さん!!!!
もう本当にかっこいい。
いや、かっこ可愛い!!

その最たる可愛さが4巻ラストではなかろうか。

だって、自分を主体と言いつつも、相手を思いやる言動、そして敢えて言わないということもしっかりできる大人具合。嘘をつくのが嫌いと言う理由から紡がれる、綺麗な厳しい言葉たち。槙生さんがどんな人間なのかをある程度認識できるようになってきた4巻目にして唐突にくるラストのシーン!!なんなん。いや、もうね。これは萌えろと言うやつでしょうよぅ!!

目の前にいる人にエロさを感じるか感じないか。もう、これに関してはとてもうなづいてしまう部分があって。惹かれるか惹かれないか。そう言う感覚の問題だと思っていたりする。大切だし、居心地がいい関係だし、それなのにエロさを感じてしまう不純。それに悩む槙生さん。わかるーーーーーー! と叫びたい。そうだよね。そこで、色々悩んでしまうのが槙生さんよ!! 

しかも、

「私、それずるくない?」

 とか考えてしまう、槙生さん。
なんて! なんて! 誠実なんだ!!
自分の中ですごく考えていた部分があって槙生さんの「泥を塗る」と言う表現が非常にしっくりときて、ストンと今までのモヤモヤが晴れたので、そこも非常にありがたいところだった。それにしても、この後の髪をいじる笠町さんはエロい。と言うよりも、ずるい。この描写を入れるヤマシタ先生は何者ぞ!!と思いました。うん。

あと、笠町さんの「意識高いですよね」に対する返し!!「悪意があるだろ!」が非常にストンときた。これ、私もあるんだよなぁ。あぁ、納得しかねるのは、悪意・もしくは自分にとってのデメリットがあるからか、とストンとした。

そして、匂いな。
本当に感覚が合う人って、なんとなく、わかる。触れられるのが嫌じゃなかったり、同じ空気を吸っていて嫌じゃなかったり、楽しかったり。そして、香るのだ。すごく原始的で言葉で説明できないのがもどかしいのだけれど、ガチッとハマる匂いがあると思う。自分にしかわからない。これを言わせたらば、もう、笠町さん、勝ったも同然でしょう。あれだけ言葉を知っていて、紡ぐのが上手い人間も、感覚の部分があるんだと言う安心と、抗えないんだなぁとニンマリしました。

「ーー他の男は
 そんなにおい
 しないだろ」

もう、読んでいた時の顔は見せられない。まぁ、見せないからどうでもいいんだけれど。
ヤマシタ先生。ありがとう!!! 本当にありがとう!!!!
笠町さん、ロックしましたね。もう、逃げられないですね!! 本当におめでとう! 笠町さん!! と全身でむせび泣いた私の心境を察してほしい。


はーーーー。

上質なエロスを堪能してしまった。
良きかな。

読み終わって、自分は頼られたい派か頼りたい派か、どちらだろうかと考えてみた。
なんともいえないのだけれど。
だいたい、頼りたい派だ。

頼るのが下手くそなのに、色々自分でうまくやれなくていっぱいいっぱいになるので、そう言う時は、泣きたくなるほど誰かにすがりたくなる。でも、今回違国日記の4巻を知ったので、これからはなんとかなりそうである。どうしてもなんとなく泣きたくなる時は、4巻を手に取ろう。そして、槙生さんと笠町さんに癒され、また日々を頑張ろう。

さて、2000字も過ぎてきたので、4巻と5巻もう一回読んで、6巻と7巻買ってきます!!


読んだ本:違国日記 ヤマシタトモコ 作

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