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漢字が書けない中一生


 小中学生への学習支援で得た知見を基に

色々書き始めて171回目になりました。

 また、2021年03月15日から

毎週連続投稿を始めて168回目です。


 この時期、小学校の授業に慣れ切った生徒が一番困るのは、
中学校の授業速度の速さと濃密さへの気後れ。

 しかも、たいていの中学では、小学校での学習について振り返りはない!
また、中学校での新たな学習方法は教えてくれない。
 こうした状況で、自分の学力が試される試験がやってくる。

 今日学習支援で担当した生徒は、
都道府県名がわからず、しかも漢字が書けない!
小学校で習っているはずなのに、都道府県庁の所在地もあやふや。
 どうしてこうなったのか、探ってみると、
文字に触れる機会が教科書だけ。
家に帰るとゲーム。
 たいていの家庭では新聞を購読していないので、
ニュースはもっぱらインターネット。

 ということで、意図して機会を作らないと文字に触れることはない。
 学習では漢字が多く出てくるけれど、
漢字そのものの意味を気づくことができない。
なので、さっぱりわからないまま放り出されてしまう。
 
 学習の楽しさは、知らなかった事を知る事なんだけど、
その楽しさの元となる、文字を知らなければ、
なんとも歯がゆい状態。

 全ての学習の基になる文字という文化を
中途半端な理解のままで、次の段階に進もうとすれば
当然、理解を超えてしまうので、
学習の躓きが待ち構えてしまう。

 漢字が書けないという事は、
こうした問題に向かってしまう怖さがある。

 同じ生徒が、SPORTS の和訳を「スポーツ」と答えていた。
ここでも「和訳」の意味に行き着かないままに珍解答。

 さて、どうやって頭を切り替えようか?
 手段は一つ。
どうか、文字に触れる機会を増やしてください。

保護者の皆さんや 子どもたちの学習に関与している方々へ 
 
あまりにも無防備なまま置き去りにされ、
大切な文字文化から遠ざかったままにいる生徒が
とても多く存在します。
 そして、学習の基礎となる文字を活用できないまま
中学校に進んでいる生徒の行く末は、「学習の躓き」

 学習の方法論や、実際の学習方法について
身をもって体験している皆さんなら
生徒の窮地に手を差し伸べられます。

 一番生徒に近い存在で、関係性が成立している皆さんは、
生徒の嗜好や、どんなことに興味を持ちやすいかとか、
具体的な手段を見つけやすい立場にいます。

 良い相談相手として、また善き話し相手として
身近にいてくださることを願っております。

15.JUN.2024.ARAI