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ふと振り向くと、私の後ろで溺れている女の子が沢山いた。その時気づいた、後ろを振り返る余…
英雄になり損ねた怪物、怪物になり損ねた小心者--すなわち境界例に殺されかけたあの時に引…
「女性のライフサイクル無視の歴史は長い」と明示されている通り、ここに私たちのための服は…
肉体を持つとはどういうことなのだろう。 肉体を喪った人のために嘆く人がいる。そしてそ…
詩なんて棺桶に片足突っ込むまで書くことは許されないとずっと思っていた。 怖かった。な…
高校の校舎の裏手、図書室と私たち吹奏楽部の練習場の間に桜の木が一本植わっていた。よく、…
満開の桜の木を見上げていると、胎内から毛細血管やその周りの肉を見つめているような気分になる。 そのまま桜並木を歩けば、風にそよぐ花びら一枚一枚が話しかけてくる。 この世に生まれてくる前、確かに同じ場所にいた仲間を感じる。 血の一滴一滴が私を包む。 今まで生きてきて一番後悔したことは?と聞かれ「この世に生まれ落ちてしまったことかな」と口走っていた。 ふと出た言葉に驚いた。おそらく本心なのだ。 安穏としたプールから私だけ押し出された。与えられた体に