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Marco Belinelli (2020-21)

「ブライアンライトはげろ」
ベリネリは思わず悪態をつき、天を仰いだ。


2020年8月13日、バブルでの最終戦を終えたベリネリは流れるようにイタリアへ旅立った。
コロナに加え歳が彼を蝕み、試合後の彼の脚にもはや止まる力は残っていなかった。


5点差、たった5点差だった。ベリネリはこの日3Pを3/6で決めている。普段ならベリネリも満足していただろう。しかし、シーズンを締めくくる大事な1戦である。あと2本決めていれば…ベリネリは己の不甲斐なさを悔やみ、疲労困憊なまま居残りシューティングを始めたのだった。

その瞬間はすぐに訪れた。放たれたボールは彼の人生で最も綺麗な放物線を描いたが、流れに乗りアリーナから飛び出していたベリネリがそれを見ることはなかった。

目を覚ましたベリネリの目に最初に写ったのはメッシーナだった。

「Spursはキミと再契約しないことを決めたようだマルコ。」

ベリネリは目の前が突然真っ暗になったように感じた。何故だ。最終戦で3本も3Pを外したのが良くなかったのか?それともGMのプリンを食べたのがバレたのか!?まさか!バレるわけがない!!

ベリネリは冷静に聞き返すことにした。

「ブライアンライトはげろ」


「いや、なんでもない。何故そんなことになったんだ?」

ベリネリは思わず飛び出した言葉を飲み込み疑問を口にした。

「キミが失踪したのが問題だったんだよ。メディアも大騒ぎだ。一体全体どうしてこんな所にいるんだい?」

メッシーナの疑問にベリネリは試合後の事を話した。

「なるほど。なんと凄まじい流れ力か…今日から流川マルコと名乗るといい。」

「流川…なんて素晴らしい響きなんだ。」

そして始まる流川マルコの壮大な物語。いつの日か全米を泣かす日が来ることは間違いない。そんなベリネリの事を暖かい目で見守ることが我々の役目だと私は思っている。

あ、ベリネリって言っちゃった。

※私の文章は書かれていない「たぶん」「きっと」「そんな気がする」で溢れています。見当違いでも許してね!パッション!!パッション!!

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