こむたんさんの正体

ウェブトゥーン翻訳者界隈の、マザーテレサならぬ「ファザーこむたん」。こむたんさんは言うなれば利他精神の塊のような方で、多忙な毎日の中で学び得た貴重な情報や知識を惜しみなくTwitter上でシェアしてしまいます。ツイートから伺える翻訳に対する熱意や韓国語への愛情がレベチすぎて感動してしまい、一度お話を聞いてみたい!という衝動を抑えきれず、勢いに任せてインタビューの約束を取り付けてしまったのです…!(行動力ー!)

当初30分を予定していたインタビューは2時間を超え、インタビューを終えた私は、完全に燃え尽きていました(笑)。お仕事の話を聞くつもりが、いつの間にかこむたんさんの人生観にまで話が発展し、本当に濃い時間となりました。

インタビューの内容を全部まとめるのは限界があるので、今回はわたしがインタビューを通して感じたこむたんさんのスゴさについて4つのポイントに絞ってお伝えできればと思います。

わたしが感じたこむたんさんのスゴさ

1)息するように極めたがる男

わたしはこむたんさんの韓国語への深い愛情を日々のツイートから感じていて、一体どうしてそこまで韓国語に熱意を持ち続けられるんだろう?と不思議に思っていました。インタビューを通して一つわかったのは、こむたんさんは興味を持ったものに対してとにかく徹底的に極めたがる人だということです。

「大学時代に出会った韓国人留学生と仲良くなり、彼らの日本語の流暢さを目の当たりにして、自分も韓国語を流暢に話すことで、彼らと対等な立場になってみたい!」という思いから熱心に韓国語を勉強しはじめたエピソードに始まり、

韓国人との関わりの中で、歴史に対する認識の違いやそもそもの考え方の違いに強い興味を持つようになり、「韓国人を相手に自分の考えや葛藤を正確に韓国語で伝え、また韓国人側の意図を正確に読み取りたい!そのためには韓国語が上手くないといけない!」と韓国語をさらに猛勉強した話、

また、交換留学で渡韓した際には、日韓併合の跡が残る場所に直接足を運びまくって現地の人の声を自分の耳であちこち聞きに行ったという話、

最終的には日本と韓国が仲良くやっていけたらいいなという願いが生まれ、「自分が日韓の架け橋となるためには、通翻訳ができるレベルの韓国語が必要だと感じ、通訳スクールや通翻訳大学院への進学を決めた」という話まで、こむたんさんの韓国語に関するエピソードを聞いていると、とにかく興味を持ったものへの突き詰め方がスゴいんです。

韓国語に関する興味の対象は、BoAだったり、韓国人の留学生の友達だったり、歴史問題だったり、韓国という国そのものだったりと様々でしたが、それらすべてに対してとにかく全力で向き合っていて、韓国語の必要性をご本人が痛感されながら徹底的に突き詰めていったようです。「努力した」という感覚はご本人にはないようで、興味を持ったからやったまでです、くらいのノリでお話しされていてびっくりしました。この人は息するようになんでも突き詰めてしまうんだな…と感動してしまいました。

2)挫折を知らない

こむたんさんのお話を聞く中で、わたしならそこで韓国語を辞めてしまっただろうなと思ったのが一度や二度ではありません。

韓国語を学び始める動機は人によって様々だと思いますが、韓国と日本の間には一筋縄ではいかない、複雑な事情がいろいろあるわけで、韓国語学習も突き詰めていくと、どこかでそれらとぶつからざるを得ないタイミングが来るのかなと思います。

特にこむたんさんは歴史的な問題にも興味を持たれたわけで、日本人であるこむたんさんがそれらと真正面から向き合うことは並大抵のことではないと思います。何度もぶつかって挫折したとご本人は仰っていましたが、それでも今なお韓国語を勉強されているこむたんさんは本当にスゴいですし、心から尊敬の念を抱きます。すべてを超越して韓国という国に感謝しているという言葉を聞いたときは、思わずうるっときてしまいました。

ウェブトゥーン翻訳の仕事をはじめてから挫折したことはあるか?という質問に対しても、「仕事は間違いなく大変だが、これまで挫折はなかったし、これからもないと言い切れる」と言い放ったんです。

いきなりこの返事を聞いたら、え?と思ってしまった気がしますが、何度も挫けながら、今も韓国語と付き合い続けているこむたんさんだからこそ、ウェブトゥーン翻訳においても挫折はないと言い切れるんだろうな、と納得したんです。本人は挫折という言葉を何度も口にしていましたが、わたしが思うに、こむたんさんの中に挫折はないんです

3)物事へのアプローチが多角的である

こむたんさんはSNSで毎日のように有益な情報を発信してくださっていますが、発信内容を見ていていつも驚くのは、学習対象へのアプローチが非常に多角的であることです。ウェブトゥーン翻訳一つとっても、読み比べオノマトペ集、日常で使えそうな韓日意訳集、翻訳で使えそうな漫画セリフのサンプル集など、3つの異なる角度からウェブトゥーン翻訳に役立つ情報を日々Twitterで発信してくださっています。

ウェブトゥーン翻訳特有の難しさを多角的に把握・分類し、さらに分類各にデータを集めることで、歴史が浅くテキストやスクールのないウェブトゥーン翻訳において、学習の切り口や効率化システムを提示してくれていて、甚しくは、それらのデータをフォロワーに無料でアクセスできるようにしているんです。本当にヤバいですよね。

わたしはこむたんさんのおかげで、ウェブトゥーン翻訳を始める前に、近い将来つまづくであろうポイントを事前に知って、備えることができました。何も知らない状態でウェブトゥーン翻訳を始めていたら、今頃もまだオノマトペやばい全然わからん、のレベルで停滞していた気がします。

わたしは物事を多角的に理解することが苦手(というかほぼできない)なので、こむたんさんのこの能力は本当に凄いなぁと思いますし、たくさん学ばせていただいています。ウェブトゥーン翻訳のお話をされているとき、たまに理解できない話があったんですが(笑)、わたしにはまだ見えていない視点で語られているがゆえにわたしには理解できないのだろうと感じました。こむたんさんの頭の中は一体どうなっているんだろう。。

4)こむたんさんの人生を貫く「知行合一」という哲学

次から次へと新しいアイデアを形にして我々にシェアしてくださるこむたんさん。SNSでいろんなことを発信されていてスゴいですね、という話をしたら、思ってもいなかった方向に話が進んでいきました。「浮かんだアイデアを行動に移して形にすることはすなわち人生を楽しむことだ」とおっしゃったんです。

人生を楽しむためには、自分に自信がないといけない。その自信は、自分の考えや思いを形にし続けることで生まれる。考え(知)と行動(行)を一致させることでより良い人生を送れるんだと仰ったとき、なんかこれ聞いたことあるぞ…倫理で習った知行合一や…!と思ったわけです。おーい、みんな!こむたんさん悟り開いちゃってるよ!

わたしはこむたんさんが発信されている情報を見ては、こんなスゴい資料タダで見ちゃっていいのー!?といつもびびっていたんですが、インタビューを通して、ご本人には何の損得勘定もなくて、ただ自らの哲学に従って行動していただけだということが分かり、人間レベルの差をまざまざと見せつけられ完全に弟子入りしたくなりました。

こむたんさんの人生を貫く「知行合一」の哲学が、こむたんさんを、アイデアマンでありながら実践力をも併せ持つ無敵の仕事人にしたんだなと思います。


深い。とにかく奥が深い。どんどん話は深くなり、時間も忘れて聞き入っていました。実は後半1時間めちゃくちゃトイレ我慢してたんですが、トイレ行きたいとか言い出せないレベルでいい話盛り沢山でした。

韓日翻訳者界隈は温かい人が多いなあと日々思っているのですが、温かい雰囲気を作っている立役者の一人がこむたんさんだと思います。惜しみないシェアでこの界隈を盛り上げてくださっているこむたんさんのこれからの活動も、Twitterに張り付いて見守らせて(監視させて)いただきたく思います。

最後に、こむたんさんのインタビューの中で非常に印象深かった内容をシェアして終わりにしたいと思います。

今後、翻訳について共有できる1つの大きなコミュニティーを作っていきたい。翻訳は自分の頭の中だけで完結してしまうので、時間をかけて翻訳について調べたり考えたりしても、お仕事以外でアウトプットする場がなくもったいなく思う。それらをできるだけ言語化していろんな人と共有したい。                                                                 
今まで韓国という舞台でたくさん学び遊び成長させてもらったからこそ、これからは韓国語に携わるすべての人に恩返しをしたいという強い思いがある。今はそれらを着実に形にしていくために、日々邁進している。

お忙しい中、貴重なお話を聞かせてくださったこむたんさんに心からのカムサを送ります。

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