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添削杯 メタゲームブレークダウン

いよいよ添削杯も開幕。最終的に33名からなるプレインズウォーカーが全国から集結することとなりました。今回の大会では事前にデッキリストの提出が行われているため、ここでその内容を確認し、プレイヤー諸氏の選択を紐解いてみようと思います。

この中から勝利という栄冠をつかむのはどのデッキとなるか、皆様も想像し観戦と合わせてお楽しみいただきたければと思います。

使用デッキ一覧

メタゲーム2

雑感

一番の人気を得たのは、パラドックスストーム。「ヴィンテージ環境サジェスチョン」でも簡単に触れましたが、イコリア導入に伴う変化に従い、同デッキが苦手とするカードが環境から減りつつあるという情勢があります。

一方で、パラドックスストームをTier.1に押し上げた《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を相棒にせず、イコリア以前の形で挑むプレイヤーの方もいるようです。《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》《ネクロポーテンス/Necropotence》《修繕/Tinker》といった強力カードを使う方がより良いと考えた結果でしょうか。

今一人《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》こそが勝利の鍵を握っていると考えたプレイヤーも現れました。加えてこのデッキは単純なストームデッキは一味も二味も変わっています。果たしてここにいれるのは間違っているのかもしれません。

ルールス派vsアンチルールス派vsザーダ派の戦いにも興味が生まれます。


2番手には墓荒らし、ジェスカイアルカニスト、ドレッジがそれぞれ4名で横に並びました。この人数もそうですが、全体的にデッキの系統が大きく分かれバラエティーに富んでいるという印象があります。

墓荒らし・ジェスカイアルカニストはヴィンテージ界における生粋の所謂「フェアデッキ」です。そしてそんなフェアデッキが、ヴィンテージ界の強力なカードに対抗するべく手に入れた相棒。即ち《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の手を8人中7人までが取ることに決めました。

一方のドレッジはまさに180度正反対の究極のアンフェアデッキとも言えます。ノリに乗ったドレッジを止めることの難しさはヴィンテージのみならずどのフォーマットでも証明されていることに疑いはありません。

継続的なアドバンテージと、一撃の力、勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか。


3番手グループにはゴロススタックス・オースと続きます。どちらも根強い人気があり、長い間改良を続け使い続けているプレイヤーが多い印象です。《Mishra's Workshop》が生み出すマナから《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》をはじめとした協力無比なアーティストを次々と繰り出すゴロススタックス。

煌びやかなスペルで相手をコントロールし、やむなく相手がクリーチャーを送り出せば《ドルイドの誓い/Oath of Druids》が猛威を奮うオース。どちらのデッキも実績・実力ともに十分です。


以降もヴィンテージならではというデッキが並びました。おそらくどの試合も「ヴィンテージらしさ」を感じることができることは間違いないでしょう。

末尾

最後に「相棒」についてカウントしようと思います。今回16人、およそ50%のプレイヤーが相棒を選択しました。その内訳は

《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》 12名
《呪文追い、ルーツリー/Lutri, the Spellchaser》 2名
《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》 1名
《孤児護り、カヒーラ/Kaheera, the Orphanguard》 1名

という形です。プレインズウォーカーを真に助ける相棒はこの中に存在しているのでしょうか。

ちなみに《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は今回の大会にもう1匹その存在を確認されているようです。つまりはメインデッキに? その意図も楽しみにしておきましょう。