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アメリカのワクチン接種状況、ワクチンを接種することでどういった意義があるのか(7月5日こびナビTwitter spacesまとめ)

※こちらの記事は、2021年7月5日時点での情報を基にされています。※

2021年7月5日(月)
こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース
本日のモデレーター:木下喬弘

木下喬弘
おはようございます。

登壇者
おはようございます!

木下喬弘
月曜日の朝ですね、皆さん出勤されてますか?

前田先生(Twitterネーム「ひまみみ先生」)
そうですね、大概の方はそうじゃないでしょうか?
まあ、無職の方がいらっしゃるんですけど、いま喋ってる中に……。

木下喬弘
僕は無職ですけども、明日働きますよ!

前田先生
めちゃくちゃドヤ感を出してきたね〜。
いろんな事情で働けてない🔥先生もいいと思いますけど、はい。
最近は、本職が完全にコチラと化して来てますよね。

木下喬弘
そうっすね〜(笑)

前田先生
否定しないんだ?(笑)

木下喬弘
多分ね、もう当直とか出来ないと思うんですよ。

前田先生
あはははは(爆笑)

木下喬弘
しんどいっすもん、ホントに。

前田先生
もう「手を洗う救急医(当直はちょっと無理そう)」にアカウントを変えるしかないね(笑)

木下喬弘
研修医一年目の時に、救急医たるもの「何が出来なくても当直だけはできなアカン」って言われたんですよ。

前田先生
なるほど。そうだよね。

木下喬弘
でも、もうちょっとキツイかもしんない(笑)

安川康介
でも、いまも当直してるみたいに働いてるじゃないですか。ありえない時間に返事が来たりとか、大丈夫かな? って。

黑川友哉
夜を徹して、原稿の編集とかやってるじゃないですか。

木下喬弘
いやでも、当直とは違うんよな〜これが。
やっぱりもう、朝の4時ぐらいに「点滴を入れてください」とかは、ちょっとキツイっすね。


【告知1】こびナビ「コロナマンガ大賞」開催!

木下喬弘
ということで、そろそろ始めていきたいと思います。

最初に解説するニュースはですね、「ファミ通」なんです。タイトルが「こびナビがマンガコンテスト! コロナマンガ大賞を開催します」と書いてありまして……皆さんお気付きの通り、このニュースは私が書いて、PR TIMES ってところに投稿して、ファミ通に載ったという、それだけなんですけど(笑)

とにかく、こびナビが「コロナマンガ大賞」というのを開催します! 新型コロナウイルスのワクチンの仕組みであるとか、コロナ後の生活に対する期待とか、マンガ・イラストに描いて送っていただきたい、そういうコンテストです。

審査委員長はなんと「ナースあおい」「町医者ジャンボ」なと、たくさんの長期連載を描いてこられた、こしのりょう先生です。
さらに審査員に、前田先生のお友だちで「バガボンド」「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」の編集の佐渡島庸平さん、まんがたり株式会社の前田雄太社長、少女マンガ研究家の和久井香菜子さん、そしてタレントのゆうこすさん、ホリエモンこと堀江貴文さん。「NARUTO」のゲームを作っていて、いま「鬼滅の刃」のゲームを作ってるらしいんですけど、株式会社サイバーコネクトツー社長の松山洋さんにも入っていただいてます。かなり豪華なメンバーで審査をするという、コロナマンガ大賞を開催しますので、ぜひ皆さんにご応募いただければ。

参考:こびナビ(CoV-Navi)コロナマンガ大賞 特設サイト
https://covnavi.jp/manga/

応募用の Googleフォームには「あなたの年代はどこですか」という質問項目を入れてあります。小学生未満、小学生、中学生、高校生、大学生、大学院生、社会人という選択肢を作っています。これでもうお気づきだと思いますけど、小学生以下の方にイラストとかを描いていただいたら、必ず取り上げます!
大賞を狙いに来る方は、SPA! とかにも載りますし、その後に我々と一緒にマンガ制作もしていくということで、ぜひ渾身の作品を描いていただきたいんですけども……そうじゃなくても、1枚のイラストでも描いていただいたければ審査に上がるかもしれませんし、そうすると例えば「ゆうこす賞」や「ホリエモン賞」があるかもしれません。プロ・アマ問わず、広く応募していただければと思っております。

えーっと、黑ちゃん、何か言ってください!

黑川友哉
マンガ、すごく楽しみにしてます!
ただ、僕はあまりマンガを読んで来てなくて、これまでに読んだマンガで一番印象に残ってるのは「すごいよ!! マサルさん」ぐらいなので、これについてはちょっと……あまりコメントできないかと思いながら、端っこの方で見せてもらってたんです。すみません。

木下喬弘
いいですね(笑)
僕も一番好きなマンガは? と聞かれたら「今日から俺は!!」と答えるんで。
まぁそういう感じで「コロナマンガ大賞」をやります!


【独立記念日・バイデン大統領のメッセージの意味】

木下喬弘
本題に入ります。今日ピックアップしたニュースは、アメリカのニュースです。

White House Says It Will Narrowly Miss July 4 Vaccination Goal
https://www.nytimes.com/2021/06/22/us/politics/biden-vaccination-goal-july-4.html
出典:The New York Times 2021/06/22

いまアメリカって何時ですか? 7時ですか?
アメリカといっても時間帯がいろいろありますけど、東海岸は夜の7時半だと思いますが、安川先生、今日は何の日ですかね?

安川康介
今日は独立記念日ですね。

木下喬弘
バイデン大統領、もうしゃべりました?

安川康介
いや……あの、働いてて聞いてないんです。

木下喬弘
あっそうか、おつかれさまです(笑)

7月4日といえば、アメリカの独立記念日です。アメリカではけっこう大事な日ですね。僕が渡米した2年前、授業が始まるちょっと前だったんですけど、チャールズリバー(マサチューセッツ州東部を通ってボストン港に流れ込む川)に花火を見に行ったことを覚えております。
アメリカ人はですね、みんな外に出て。チャールズリバー沿いにイスとか持ってきて、ピザを抱えたファミリーが陣取って。国歌が流れて、その時だけ敬礼してて、流れ終わった瞬間ピザにかぶりつく! みたいなイベントです。アメリカ人には重要イベントですよね、安川先生。

安川康介
いやもう本当に、アメリカにとって大切な祝日です。

木下喬弘
ということで、この7月4日に向けて、バイデン大統領が何と言っていたか? というところからニュースが始まるわけです。

バイデン大統領は「7月4日までにアメリカの全成人の70%以上に少なくとも1回ワクチンを接種する」という目標に掲げていた、ということです。
ただ、先週金曜日の時点で67%にしか到達してなくて、目標達成は出来なかったとあります。結構頑張った!と思わなくもないわけですが、ニューヨーク・タイムズのこの記事は若干辛口で、「70%と言っていたけど、失敗した」、みたいなことが書いてあります。
60%の人が2回ワクチンを接種した状態ではあるんですけれど、一方で、感染性の高いδ(デルタ)が、ミズーリ州などで特にワクチンを接種していない人たちの間で広がってる。

アメリカの接種状況って、皆さんご存知かどうか分からないんですけど、1位の州って知ってます? おると先生、分かりますか? これ絶対、当たんないですけど。おるとせんせいは喋れない……じゃあ、れおにい喋れます? れおにいも喋れないことが多いかな。じゃあ私が答えますね。

安川康介
(笑)

前田先生
マサチューセッツじゃないんですか?

木下喬弘
ありがとうございます、はい、違います。でも、マサチューセッツは3位なんですよ。2位の州も絶対に知ってますね……1位はバーモントという州です。

安川康介
これ、当たったら何ガバスもらえるんですか?

木下喬弘
なんなん、ガバスって(笑)

安川康介
え? ガバスって知らないですか?

木下喬弘
ペリカなら知ってる。

安川康介
さっき、ファミコン通信って出てきたじゃないですか。あれ、昔読んでいて。何かファミコンの裏技を投稿すると、ガバスっていう独自の通貨をもらえるんです。

木下喬弘
そうなんや(爆笑)

安川康介
そうなんです。役に立つ裏技を紹介すると、ガバスがすごいたくさんもらえるんですよ! 例えば、ドラゴンクエスト4で(以下、延々とドラクエの裏技を語るが、編集カット✂)そういうのは、すごくいっぱいガバスがもらえます。どうでもいい話です(笑)

木下喬弘
相当どうでもいい話です(爆笑)
でも面白かったです、ありがとうございます。
ということで、黑ちゃん、2位の州を当ててください。

黑川友哉
……メリーランド?

木下喬弘
あ〜惜しい……惜しくもないか、10位ぐらいです。方向性としてはもちろん合ってて、Blue state(青い州、民主党支持)ですけど。右端を攻めても左端を攻めても当たらないです。まあ、正解をそろそろ言いますか……ハワイですね。

黑川友哉
ほぉー、そうなんですね。

木下喬弘
そうなんです。1位はバーモント、マサチューセッツの近くで、18歳以上の少なくとも 85.3%が1回接種をしていて、76.1%が2回、Fully vaccinated のようです。
ハワイは83.5%で、我らがマサチューセッツが82.3%らしくて。
じゃあ黑ちゃん、これが最後のクイズにしますけど、当たったら3ガバスをあげますので……最下位はどこか分かります?

黑川友哉
最下位……テキサス!

木下喬弘
あ〜、テキサスって「最下位」にはならない州なんですよね。

黑川友哉
なんか、南の方は少ないって聞いたことがあるんですけどね。

木下喬弘
そうですね。ただ、もっと田舎っすわ……安川先生、分かります?

安川康介
ミシシッピですか?

木下喬弘
お〜正解、素晴らしい!

安川康介
何ガバスですか?

木下喬弘
3ガバスって言ったじゃん(笑)

安川康介
3ガバス……。

木下喬弘
3ガバスは少ないんや?(笑)

安川康介
めちゃくちゃ少ないです! それだったら峰先生から座布団をもらいます!(笑)

木下喬弘
(爆笑)
座布団の方が価値があるんですね、3ガバスより。

最下位はミシシッピで46.3%です。下から、ルイジアナ、US Virgin Island、ワイオミング……イエローストーンがあるところですね、非常に保守層の多いところで、まだ50%を切ってるところがいくつか、というところです。
やはり、支持政党によって違うんですよね。バイデンが「70%をめざす」と言っていて、共和党がそれをなんとか阻止しようしている、という話がある時点で、共和党支持層の州が打つわけないという話もありますし、無理じゃないかと思っていたんですけども(全米では)67%までいったということで、アメリカも頑張って接種が進んでいる、というところかと思います。

ニュースの続きでは、「目的を達成しなかったのに、ホワイトハウスは強気だ」みたいな感じのことが書いてあります。「楽観的なメッセージを出す予定だ」というふうなことが書かれていて、「ウイルスからの独立を宣言する」みたいなことや、一定元の生活に戻るみたいなことを言う予定だと……もう言ったのか、いまから言うのかちょっと分かりませんけど。そこから「ホワイトハウスでパーティーします」みたいなことが書いてあって。

一方で、フロリダで最近マンションの崩落事故があって、レスキュー隊か救急隊か分からないんですけれど、6人が感染してることが分かったりして「依然ウイルスの脅威はなくなってはいない」としています。
感染者数は1日当たり12,000人とかなり減っています。人口比でいうと日本では4,000人ぐらいに相当するので、まだまだ多いんですが、死亡も1日あたり300人と2週間で23%減ったということで、少しずつ落ち着いてきています。

最後に、ジョー・バイデンが金曜日の時点でまだワクチンを打っていない人に対して「Think about your family」と言っています。家族のことを考えてください、ということですね。そして「デルタのことを考えてワクチンを打ってください」と言っていると。

安川先生、アメリカの空気感的に、この独立記念日でガラッと変わるような気はしますか?

安川康介
そうですね、既に一部の州では感染が本当に落ち着いてきたので、もう雰囲気は変わってきていますね。この宣言の前に「変わってる」というのは、確実に実感できます。僕自身ここ2週間ぐらい新型コロナウイルスの患者さんを診ていないんですよ。

木下喬弘
ほうほう。

安川康介
なんか、いなくなってしまった……もちろん、いなくなってないんですけども。アメリカでまだ1日12,000人とか感染されていて、300人近くが亡くなっているという状況ではありますけれども、ワクチン接種がかなり進んだ州ではだいぶ変化が見えてきて、もう悪夢は終わったなっていう感じはします。

木下喬弘
先生は(ワシントン)DC ですよね? 正確にいうと。

安川康介
ワシントンDC の病院で働いてるんですけども、メリーランド州ですね。

木下喬弘
あ、住んでいるところはメリーランド州で、病院は DC なんですね。

安川康介
そうです、そうです。

木下喬弘
メリーランドは74.9%、DC が72.7%なので、けっこう進んでいますよね。
そこまでいくとかなり抑えられるところなのかなと思いますけど、やっぱり南部の州だとか、まだ50%前後くらいのところでは感染が収まってないってことなんでしょうね。

安川康介
ミズーリとか、感染がまだ広がっているのは、やはり、ワクチン接種があまり広がってない州だったりしますよね。

木下喬弘
やっぱり、州によってかなり差が開くっていうことなんですけど。
一方で、このジョー・バイデンのこのメッセージが、どれだけ刺さるのかな? ということはけっこう気になってるんですけど……どうでしょう、安川先生。「Don’t just think about yourself, think about your family」と言ってるんですけど、これ、どのくらい響くと思いますか?

安川康介
響くか? は難しいんですけども……これは、明らかにまだ接種を受けていない若い方に対するメッセージですよね。

なぜ、こういうメッセージを出しているかというと、日本でもそうだと思うんですけども、若い人は「どうせ自分が新型コロナウイルスに罹っても、重症化したり亡くなったりする確率は極めて低いから、受けなくていいんじゃないか」と。だからワクチンは受けたくないっていう方は多いと思うんですよね。アメリカでも、ワクチンを受けていない、受けるという決断をまだしていない、なんとなく受けてない……そういう人たちに対して、もう少し接種率を上げるためにメッセージを出したのだと思います。

木下喬弘
日本でも同じ感じかなと思うんですけど、若い人たちがコロナのリスクが相対的に小さいということで、ワクチン接種のメリットを小さく見積もっているのはあると思います。
どんなメッセージを出していくかとか、何か、皆さんのところに来る質問や反応で、いまの若い方々がどういう風に思っているのか、教えてもらっていいですか。

岡田玲緒奈
まだまだこの「感染予防効果もあるよ」ということが知られていないな、と日々実感しています。よく耳にするように「若者は勝手だ」みたいなことはないと思うし、「ワクチン接種によって自分が感染を広げる可能性が下がるんだよ」ということが分かれば接種率も上がってくるんじゃないかな、と思っています。

木下喬弘
なるほど、ありがとうございます。
これですね、実はバイデン大統領も明確にこれを言ってます。ニュースの最後の部分の一つ前のところで、ワクチンを打っていない人が変異のあるウイルスをキャッチして、それを他の人に広げてしまう可能性があることを懸念していると言ってますね。

明確に「感染予防効果がある」からこそ、バイデン大統領は「自分自身を守るためにプラスして、人からウイルスをもらい、他人にうつすことを避けるために、ワクチンを接種しましょう」というメッセージを出している、ということです。

こんなところで、このニュースについて、何かコメントのある先生方いらっしゃいますか?

安川康介
このメッセージは、すごく重要だと思います。
日本でも比較的若い方、自分は「大したことにならない」と思っている方が接種した方がいい一つの理由として、やはり、自分が感染した場合に高齢のご両親のいる方ですとか、何らかの形で高齢者や基礎疾患のある方に接して、その方を感染させる。他人を重症化させて、最悪の場合その方が亡くなってしまうことが、リアルにリスクとしてあるんですね。

僕も病院で働いていて、この Twitterスペースとか Clubhouse で話したことがあります。比較的若い方が外を出歩いていて、感染をあまり気にしなくて、本人は1日ぐらい発熱しただけでおさまったんですけど、基礎疾患のあるお母さんに感染させてしまって、そのお母さんが亡くなってしまったというのとか、いろいろな家族内の感染の例を見てきました。

やはり、大切な方が亡くなってしまったら、本当に後悔をしますし、なんていうか……もうずっと、その思いを持って生きていかなければならない……そういうことを考えると、本当に「他の人に感染させない」という意味でも、ワクチンはとても重要だと思います。

ただ、こういうメッセージで少し気になるのが、「自分を守る効果が非常に高い」ということも、しっかり知る必要があると思います。
新型コロナウイルスの感染症は、インフルエンザなどと死亡者数だけ比べて、ほとんど死亡しないから全く問題ないという感覚を持っている方がいると思うんですけど、本当に「厄介な感染症だ」というのは、もう一度皆さんにお伝えしたいと思います。もちろん、軽症や無症状で済む方もいるんですけど、ある程度の方は若くてもしっかり肺炎になってかなり苦しい時期が続いたり、1週間、2週間と入院しなきゃいけない方もいます。

いま、後遺症のこともいわれています。最近出たノルウェーからのレポートでは、自宅療養した247人のうち、6か月後、16歳から30歳の28%ほどの方に何かしらの嗅覚障害や味覚障害が残っていたとか。13%の方には呼吸苦があったとか。いろいろと死亡数だけでは見えてこない、この病気のやっかいさがあります。そういうことになるぐらいだったら、副反応で2日ぐらいちょっと辛いかもしれないですけれど、受けたほうが「個人としてもすごくメリットがあるワクチンだ」と思いますね。

木下喬弘
おっしゃる通りでですね、これ、先週土曜日に「文化人放送局」で山田先生もけっこう熱弁されていたのですけど。

◆山田悠史先生
「コロワくんサポーターズ」代表/日本内科学会専門医・米国内科専門医/マウントサイナイ医科大学 老年医学・緩和医療科

そもそも(ワクチン接種で)1日、2日熱が出るのが辛いことは事実なんですけど、「コロナに罹ったら2週間ぐらい熱が出るわけで、重症化したら2か月ぐらいしんどいんですよ」という話をされていて。重症化した新型コロナウイルス感染症を診療されている先生方は常にこうおっしゃるなあ、と思っています。
「集団としてのメリットがあるよ」と言うと、個人を犠牲にして打たなければいけないのか? だとか解釈されて、ちょっともう堂々巡りですね……話しても伝わらないところもあるんですけども。

まず、一番最初に理解しないといけないのは、個人レベルでも「打つことのメリットの方がはるかに大きい」ということです。新型コロナに罹るのは、かなり辛いことだとご理解いただいた上で、さらに「多くの人が打つことで集団として守られるし、他の人も守る効果もありますよ」という話をしっかり伝えていかないといけないな、と思っています。


【「世の中が変わる」接種者の前向きコメント】

木下喬弘
日本語の短い記事なんでサクッと紹介しますけど、石川テレビの「接種した人『打てば世の中が変わるのでは?』19〜22歳向けワクチン接種 大規模接種センターで開始」という石川県からのニュースです。

19歳から22歳向けの接種が大規模センターで始まりましたと、それだけのニュースなんですが、接種を受けた人が「ワクチンを打てば、いまの制限されていることが解除されたりして世の中が変わるのでは」とコメントをされていたんですね。このコメント、すごくいいなあ! と思ったんです。
やはり社会として接種を進めていくことのメリットを自分事として捉えていただけると、一緒に前向きになれるんじゃないかな、と。若い人たちにこういうコメントを発信していただけると、すごく雰囲気が変わってくるんじゃないかなと思います。

……登壇者がどんどん減ってきて、3 人になってしまった(笑)
安川先生、どうでしょう?

安川康介
あはは、これ、たくさんガバスが貰えますね!(笑)

木下喬弘
30ガバスあげます!(笑)

安川康介
こういうふうに思う若い方がいるのは、心強いですよね。
やっぱり、ワクチンとか、こういう感染症は、個人だけで見られない。集団で見なくちゃいけないし、日本だけで見られない、世界規模で見ていかなければいけない問題です。「多くの方に打っていただいた方がより安全になる」と。受けてない人も含めて安全になるということがあると思います。
あとは、受けないと感染してしまうリスクは常に、今後もずっと付きまとうわけですよね、中和抗体とか持ってないと。例えば、多くの国がオープンして旅行に行ったとするじゃないですか。実はそこで新型コロナウイルスが流行っていて、自分が旅行した時に感染してしまう可能性なんかを常に考えなきゃいけないんですよね、ずっと、今後。

そういうことも考えると、受けて、どれぐらい抗体が持続するかははっきり分かっていないんですけれども、本当に死ぬか、死なないかだけじゃなくて、受けることによって不安が軽減されるとか、行動の制限がなくなっていくとか、本当にいろいろメリットがあります。そこを見て議論していただくといいかなとは思います。

木下喬弘
ありがとうございます。
アメリカほど感染が広がっていない日本では「メリットが少ない」みたいなことをおっしゃる方も結構おられて。全く合理性がない議論だとは言わないですけど、ずっと逃げ切れるのか? という問題もあるんですよね。他の国に行くことがないのか? とか、日本ではこれだけの感染対策をずっと、アメリカとかに比べるとできてきているからこそ感染者が少ないわけで、その状態から未来永劫変わらないのか? みたいなことも考えないとですね。

後々感染するリスクをどれだけ認めるか? ということで、それは「どういう生活をするか」によるわけでですね。
人というのは、人と接触しないとなかなか生きていくのは難しいので、ずっとこの感染リスクの低い生活、例えば飲食店の時短営業とかやってるわけですけど、その方向をずっと国として取り続けるのか? みたいなことです。普通に考えたら不可能だと思うので、やっぱりワクチン接種が進んで、しっかり感染者数を減らして、元の生活に戻っていくということをしないと、このジリ貧の状態がずっと続くっていう感覚は、なんていうか……共有できたらいいな、と思っているところです。


【告知2】「コロナマンガ大賞」開催記念 特設 Twitterスペース ※すでに終了

木下喬弘
……ということで今日も 1,000人以上の方に聞いていただいていますけど、最後に告知をさせていただこうと思います。
本日、夜の8時から「コロナマンガ大賞」開催記念の特設 Twitterスペース、最終日 Twitterスペースをやります。実は、7月1日から5日まで毎日夜8時からやっていて、本日が最終日ですが、めちゃくちゃ豪華です! 医療型インフルエンサーの皆さんにお声掛けさせていただいて、皆さんご協力いただけるということです。
全員がフルで入れるわけじゃないんですけど、皆さんご存知「くつ王」こと忽那賢志先生、ヤンデル先生、ほむほむ先生、そして僕の友だちの山本健人先生(Twitterネーム「外科医けいゆう」)、大須賀先生、そして大塚先生です。夜の8時から登壇していただけるということなので、こういった先生方と「医療のことをマンガで伝える」というお話をさせていただければと思います。ぜひ皆さん、ご参加いただければと思います。

また、「コロナマンガ大賞」では、3部門用意していまして、ワクチンの仕組みであるとか、コロナ後の生活についてのマンガを描いていただければと思います。本当に、プロ・アマ問わず、たくさんご応募いただけることを期待してますので、少しこういう絵を描くのが好きだった! という方がいらっしゃいましたら、もうマンガじゃなくても一枚のイラスト部門をもありますので、ぜひぜひ応募していただければと思っております。
(注)この告知の Twitterスペースのイベントは終了しています。

本日は、こびナビの朝の告知、自ら「朝の告知」とかいってバリバリ告知する気満々で始めてしまったんですけど、朝の医療ニュース解説はここまでにさせていただこうと思います。

それでは日本の皆さん、良い1日をお過ごしください。ありがとうございました!


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