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コロナワクチンは1回接種でよいのか?(2月24日こびナビClubhouseまとめ)

2021年2月24日

木下喬弘
日本のみなさん、おはようございます。
本日も「こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース」やっていきたいと思います。

今回も文字起こしをしてnoteに掲載する予定ですので、ご同意いただける方にスピーカーとしてお入りいただければと思います。

さっそく240名の方にご参加いただいています。
峰先生をインバイトしていますが入ってくれません(笑)
(※後にわかりますが今日はうまく入れなかったようです)

では、本日のニュースをご紹介します。
私のTwitterにも載せていますので、もし視覚的にもご自身で読まれたい方はそちらもご覧ください。
https://www.sankei.com/life/news/210222/lif2102220031-n1.html

本日はこの1本で30分お話ししたいと思います。

---引用---
自民、1回接種の可否検討 新型コロナワクチン(産経新聞)自民党の下村博文政調会長は22日、新型コロナウイルスのワクチンに関するプロジェクトチーム(PT)などの合同会議を開き、米ファイザー製ワクチンの接種回数を、海外の調査結果に基づき2回から1回に減らす案の可否について「党でも検討していこう」と述べた。政府内には慎重意見もあり、今後の供給状況も踏まえ議論を進める。会議終了後、PTの古川俊治事務局長が記者団に明らかにした。古川氏は回数変更について「政治的な判断になる。ワクチンの数が限られれば、1回分を広く皆さんに打った方が公平との考え方がある」と指摘。会議でも同様の意見が複数出たとしつつ、供給が安定し「(変更が)憂慮に終わることを期待している」とも述べた。
---引用ここまで---

まずはこのニュースに対して、いろんな論点があるかと思いますので広くご意見をいただきたいと思います。
スピーカーのみなさま、いかがですか?

久米隼人氏
厚生労働省で勤めていて、今アメリカにおります。
リアルタイムで日本の状況がつぶさにわかっているわけではないのですが、こちらでコロナの情報に接している範囲では、1回のみの接種に対する科学的な知見がそろっているわけではないように認識しています。
医薬品を承認する機関であるFDA(アメリカ食品医薬品局)やEUの同様の機関でも、1回接種という形で承認しているわけではないと思うのですが、わたしは医師ではないので科学的な観点も含めて教えていただきたいと思っています。

木下喬弘
ありがとうございます。まずはその点について、私から少し解説します。
今お話しているのはファイザー社製のワクチンで、これは2回接種で運用されています。1回目を打ったあと21日後に2回目を打つというプロトコルで開発されました。
しかし、1回接種でも有効性が高いと考えられるデータが出たということで、日本では自民党のプロジェクトチームが接種回数を2回から1回に減らす案を出していると報じられました。

1回接種の有効性について新しいデータが出たということなので、そこを少し解説したいと思います。

まず2~3週間前に、イスラエルでコロナワクチン接種の実地での有効性がプレプリントという形で報告されました。プレプリントとは、既に論文の形にはなっているけれども、同じ分野の他の専門家の審査はまだ終わっていないものを指します。
この論文ではイスラエルで260万人の接種者を追跡して、『1回目の接種をしてから1-12日目までの間に発症した人』と、『13~24日目までの間に発症した人』を比べたところ、後者の方が約51%下がったと報告しています。1)最初の12日間はまだワクチンによる免疫がついていない状態と仮定すると、「1回接種によって発症が半分程度になった」と解釈できます。

しかし、つい先日この論文の元になったデータを新たにイギリスの研究グループが解析しなおして、1日ごとの罹患率を見ていったところ、1回目の接種から21日あたりで90%ほど発症が抑えられていると報告しました。2)これが、「1回接種で90%の有効性」と報じられているものの中身です。

これを受けて、1回の接種で90%効くのであれば日本では1回接種の運用でもいいのではないかという意見が自民党の中から挙がってきて、混乱も見られるという状況です。

久米さんのおっしゃったことは非常に重要で、世界で1回接種の運用をしているところは私の知る限りまだありません
ただイギリスなどでは、変異ウイルスが猛威をふるっていた昨年12月からワクチン接種がはじまり、まずは1回目をできるだけ多くの方に接種し、1回目と2回目との間隔をファイザー社が決めた3週間から12週間にまで延ばすという運用にしているケースはあります。
そういった背景から、イギリスの研究者が「1回目の接種でどれくらい効くのか」を、イスラエルのデータを使って解析しなおしたということです。

1回接種の運用でいいのではという意見に対し、安川先生はどう思われますか?

安川康介
そもそもワクチンをなぜ2回打たなきゃいけないのかわからない方もいらっしゃると思うので、そこをご説明します。

コロナワクチンの治験では、第Ⅰ・Ⅱ相試験を行って免疫原性(打った後にどれくらい中和抗体ができるか)を調べています。
ファイザー社のものも、モデルナ社のものも、第Ⅰ・Ⅱ相試験の結果、1回打った後よりも2回打ったあとの方が抗体がよくできていることから、2回接種という運用になっています

ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発したコロナワクチン(アデノウイルスベクターワクチン)については、臨床試験にて1回の接種で良い数値の中和抗体ができているという論文が出ています。

ワクチンを打ってから免疫がつくられるまでおよそ2週間かかりますが、ファイザー社の大規模な臨床試験では2週間以降の発症予防効果は92%くらいというデータがでています。モデルナ社も同様のようです。3,4)
イスラエルの報告でも1回目の接種後15日以降で85%5)、昨日出たイギリスの医療従事者を対象とした試験でも1回接種後21日以降で72%の発症予防効果があったことが報告されています。6)

このことから、今回のファイザー社のワクチンについて、1回接種後の短期的な効果がかなりいいことは言えると思います。
しかし、2回打つ目的は、抗体の量を増やしたり、T細胞(中和抗体による抗体反応を助け、さらにウイルスに感染した細胞を排除する働きをする)をしっかり刺激するなど、より強い免疫を作るということに加え、それらをより長く持続させることにもあります。
こういったデータを総合すると、1回の接種よりも2回目を打った後の方が、やはり効果が高いのではないかと考えられます。

木下喬弘
ありがとうございます。少しまとめてみます。
ワクチンを2回を打つと、1回目でどんな敵かを体に覚えさせて、2回目で復習をすることで、つくられる抗体の量や防御機構の働きが上がることが基礎研究上でわかっているということですね。

安川康介
はい。このあたり本当は峰先生にもご解説いただきたいのですが、うまく入れないみたいです。

木下喬弘
そうだったんですね。僕たちが峰先生から「ちゃんと理解してるかしゃべってみて」と試されてるんかなぁと思いました(笑)

基本的な理解としては、1回だけで終わらせず2回接種した方がしっかりと抗体の量や働きが上がるということですね。
一方で、1回でもそれなりに良い発症予防効果が医学研究で出てきていて、イギリスなどではまず1回目の接種を幅広く行おうと運用しているわけです。

ただし、1回だけでワクチン接種を終わらせることと、まず1回目を打って2回目の時期をずらすというのは全く違う話だと思います。
先ほど出たジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは、最初から1回のみの接種を計画して臨床試験を行っていますが、2回接種を前提としたワクチンについて「1回だけでいいじゃん」と言ってしまうこととは大きく異なりますね。

1回の接種で終わらせてしまうことの危険性は、特に免疫がどれくらい続くかという持続性がわからない点にあるとご指摘いただきました。

前田陽平先生
おっしゃるとおり、最初から1回でいくのか、それとも最終的には2回でいくのかという点が一番大事なところだと思います。
たとえば12週間空けて2回目を接種するという運用にするなら、同じ運用で免疫がどれくらい持続するかというデータは今後たくさん出てくると考えられます。

「どのぐらい効果が持つのかは、抗体量を見たらわかるんじゃないの?」と聞かれたことがありますが、私は違うと考えています。
免疫には液性免疫と細胞性免疫という2種類があって、液性免疫については抗体の量をはかることができます。しかし細胞性免疫については、なかなか正確に評価することは現実的には難しいです。
mRNAワクチンは細胞性免疫の機能も大きく上げてくれるのではと言われているので、抗体量だけでワクチンの効果を評価するのは不適切だと感じています。

現状では、やはり世界と同じやり方で運用する方が今後の利益につながってくる可能性が高いでしょう。
もちろん、今後かなりの時間が経ってワクチンの効果がもっとわかってきたときに、結果として「1回でもよかったね」となる可能性がありえないわけではないです。しかし今の段階では他の国と似たやり方にした方が、各国で出てくるデータを活用できるのではないでしょうか。

木下喬弘
重要なご指摘ですね。複雑な点もありましたので、少し整理します。

まず基礎研究上では、1回接種に比べて2回接種の方が抗体の数値が上がるとわかっていて、かつ持続効果も高いのではないかと期待されているということですね。
ただ人間の免疫は単純なものでなく、液性免疫という抗体のメカニズムと、T細胞が司る細胞性免疫の機能があり、細胞性免疫については量りにくいと。
つまり、基礎研究上で抗体のデータだけを見ていても、実際にどれだけウイルスから人の体が守られるかはわからない点があるということです。
ではどうすればわかるかというと、実際にワクチンを接種した後に感染者がどれだけ減ったかを調べることで、本当の意味での効果を知ることができるということですね。

アメリカの臨床試験では、4万人に対し「1回目を接種してから21日後に2回目を接種した人の発症者の数」を純粋に見ていて、短期的には95%の有効性が高い確実性で報告されています。
そしてこのデータを今後フォローアップしていくことで、長期的にどれくらい感染を抑えられるかということも実際のデータとして集まってくると思います。

一方で、イギリスで2回のワクチン接種の間隔を12週間まで空けたときにどれくらい感染から守れているかについては、多少はデータが出てくると思われます。
この「多少」というところがポイントです。なぜでしょうか?

ファイザー社が行った4万人の試験は純粋に打った人と打ってない人を比べているんです。それに対しイギリスでは、1回目の接種のあと12週間以内に2回目を打った医療従事者と、ワクチンをまったく打っていない人を比較することになります。
医療従事者は「病院内での感染のリスクが高い人」とも考えられますし、「医療のスペシャリストとして感染のリスクを下げる行動を普段から心がけている人」とも考えられます。ワクチンを打ったかどうかだけでなく、こういった行動様式の差も発症した人の割合に影響を与えてしまいますよね。
なので、単純に打った人と打ってない人で発症した人の割合が何%違ったか、その数値を信じてもよいかといった評価が難しくなります。

さらに日本で今言われている「1回目だけで終わらせる」という運用については、まだ世界のどこもやっていませんので、よりデータの裏付けがない状態です。

臨床研究を見ている立場から言うと、この1回接種の運用について「どれくらい有効ですか」と聞かれても「わからない」としか言いようがないです。
正直、日本独自の方法は危険性があるので避けた方がいいのではないかと思っています。
データを見るときは、どういうことがわかっていて、どういうプロトコルで研究されているかを正確に把握するのが大事だと思います。

安川先生、いかがでしょうか。

安川康介
この話が出ている理由のひとつには、ファイザー社のワクチン供給がかなり少ないということがあると思います。
アメリカやイギリスなど世界中で、限られたワクチンを使ってどうやって社会的に多くの人に利益をもたらせるかが議論されていて、様々な国で「1回目を早く多くの方に打った方がいいんじゃないか」という話は出ています。
実際にアメリカでも、仕方がない場合は臨床研究のプロトコルと同じ3週間ではなく、6週間くらいまで空けてもいいとなっています。

ただ「2回目はいらないんじゃないか」という議論はまだ聞いたことがありません

(安川先生の依頼で追記:すでに一度新型コロナウイルスに感染したことのある方は、mRNAワクチン一回でも十分な免疫が得られる可能性を示唆する報告はあります7))

木下喬弘
ありがとうございます。ご指摘のとおりで、繰り返しになりますが、2回目の間隔を空ける議論はあるものの、2回目を打たない議論は僕の知る限りないと思います。
さきほどのイスラエルのデータを使ったイギリスの研究も、2回目の接種を前提として1回目の効果を調べたものです。
1回目で終わらせることを前提としたデータが他の国で出てくることは考えにくく、もし日本でやるなら何の裏付けもない施策になってしまうのではないかと心配しています。

黒川先生も、何かコメントありましたらお願いできますでしょうか。

黑川友哉
こびナビで事務局をやっております黑川と申します。
日本の薬事審査をやっているPMDAという組織で以前働いていたことがありまして、その観点からお話しします。

そもそも薬の承認について、その使い方の範囲は治験のデータをもとにして企業側が提案するものです。
「こういう有効性・安全性が確認されたので、この使い方(用法・用量)で承認をお願いします」と、企業が国に対して申込みをします。
承認後も市販後臨床試験や別の患者さんを対象にした臨床試験などが行われ、新しい有効性や使い方の可能性が見えたときには、企業が「変更申請」というのを行います。
イスラエルの実世界でのデータは、きっちりとコントロールされた治験ではないので、薬事の承認にどこまで使えるかはまだまだ議論が必要で、通常であればこのデータをもとに変更申請を出すのはかなり厳しいのではないかと考えています。

一方で安川先生からもあったとおり、急いでやらなきゃいけないというスピード感を大事にする観点もあり、政治的に企業に対して変更申請を要請する可能性もあるかもしれません。
未曾有の世界的危機の中で、政治や企業がどう判断するか読めないところがありますが、通常ではこのデータでの変更申請は難しいのではないかという印象を持っています。

木下喬弘
ありがとうございます。非常にわかりやすくご説明いただきました。
この記事の中では「政治的な判断になる」と明言されていますが、本来は企業が判断して申請するものだということですね。
今回は特例として政治側から企業に「変更申請を出してくれないか」と頼むことがあるのかもしれないですが、通常はこのくらいのデータで投与方法が変わるとは考えにくいということなんですね。

黑川友哉
そうですね。ぶっちゃけ、「1回でいいよ」は企業にとっても得がないですしね、、

木下喬弘
なるほど、盲点でしたが非常に重要なポイントですね。

疫学的な観点から見てもこのデータを根拠にするのが問題だなと思うのは、打った人だけを見ているというところです。
具体的には、接種した人だけを対象にして、接種後24日間の中で「何日目に発症したか」を見ているわけです。その中で、最初の12日目まではワクチンの効果はほとんどないだろうということで、これが自然発症だと仮定して直線を引いています。これくらいのペースで発症しますという、いわば平均化するような形です。逆に、13日目~24日目までは1日ごとの罹患率を見ています。
この論文の中でも触れられている1つの問題点は、ワクチンを打って安心した人が比較的自由な行動をとるのではないかということです。ロックダウン中ではありましたがホームパーティをするなどリスクの高い行動を取っている可能性があり、それは罹患率に影響を与えます。
更に、論文の中では触れられていませんが、国全体での流行状況にも大きな影響を受けていることを考えなくてはなりません。
イスラエルでは昨年12月末から急激に発症が増え、ピークは1月13日あたりで、そこからゆるやかに下がっています。今回の解析は、「12月19日から1月15日までに1回目のワクチンを接種した人」のデータを使っています。
たとえば1月15日に1回目を打った人は、ピークが過ぎているところから21日後の発症を見ているわけですよね?そうすると罹患率が下がったのは、ワクチンの効果ではなく国全体で罹患率が低いタイミングであったことが影響した可能性も十分あります。

つまり、このイスラエルのデータで出た「1回目の接種の発症予防効果が90%」と、我々がずっとお伝えしているランダム化比較試験によって出た「2回接種後の発症予防効果が95%」を、同じ確からしさとして解釈してしまうのは、疫学的な観点から見て相当まずいです。
こういった解釈は専門家でなければかなり難しいので、科学的なサポートをするアドバイザーがいてくれるといいな、とこのニュースを見て思いました。

久米隼人氏
2点確認よろしいでしょうか。
まず1つめですが、今日お話しいただいた先生方は、今の段階では科学的に1回接種を推奨することにはならないんじゃないかと認識されているということでよろしいでしょうか。
2つめは、今後の研究では1回接種でもいいというエビデンスが出てき得るものなのか、どの程度期待を持って見ておけばいいのか、そのあたり教えていただけたらと思います。

木下喬弘
ありがとうございます。非常に良い形で整理していただきました。
まず、今の時点で1回のみの接種でもいいのではないかというスピーカーの方はいらっしゃいますか?

…臨床疫学に触れたことがある立場で常識的に考えると、1回でいいというのは暴論のように思えます。それで、今後1回接種での有効性がどれだけ出てくるかですね。

安川康介
たとえば1億人の人口だったとして、そこに1億回分しかワクチンが入らず、コロナウイルスがかなり蔓延している状態であれば「全員に1回だけ接種」という運用を現実的に考えなきゃいけないかもしれないですが、今出ている科学的なデータを見る限り2回打った方が効果的で、臨床試験もそれに沿って行われているわけなので、2回での運用を考えた方がいいと思います。

木下喬弘
ありがとうございます。
そして1回接種の有効性が、今後どれだけ明らかになってくるかということが次の問題点ですね。私は、これは端的にいつまで待っても明らかにならないと思っています。
なぜかというと、全世界では1回目から間隔を空けたとしても2回目を打つからです。
1回だけ打った人の長期的な有効性のデータは出てこないと考えざるを得ず、もしやるなら日本独自の方法になってしまうと思います。

他の先生方で、コメントのある方いらっしゃいますでしょうか。

黑川友哉
治験というのは企業がやりますと言わないと始まりません。
繰り返しになってしまいますが、企業はメリットがないことをやらないと思います。
さきほど木下先生からもありましたように、有効性・安全性がわからない中で薬の変更申請はできません。そこを明らかにするためには治験が必要で、でも企業が治験を行うモチベーションがない限り、エビデンスは出てこないかなというのが私の考えです。

木下喬弘
ありがとうございます。その点も非常に重要で、他国においても企業側から1回接種の運用を提案することは考えにくいので、1回接種の治験データは出てこないのではというご指摘かと思います。

久米さん、いかがでしょう。整理できましたでしょうか?

久米隼人氏
現時点でのみなさんのお考えがわかって、非常に参考になりました。

木下喬弘
ありがとうございます。
本日は30分時間をとって「日本でファイザー社製ワクチンを1回接種での運用にする案があがっている」というニュースを取り上げました。

基本的には、ワクチンを2回接種することでより強い免疫の機能が得られ、長く効果が持続することが期待できるということです。
また、実世界で出た「1回接種で90%の効果」と、ランダム化比較試験で出た「2回接種で95%の効果」というデータでは、確からしさが大きく違う(ランダム化比較試験の結果の方が確からしさが高いです)という点をご理解いただくと良いのではと思います。

そして、1回接種での長期的な有効性について、高い確からしさで示すデータについては、そのような運用をしている国がないので今後もデータは上がってこないと考えるのが自然です。
そういったデータがない中で、どれだけ長期的に効くかわからず、また短期的な効果についても90%の有効性の確実性がまだ低い中で、国全体が1回接種の運用に舵を切る議論がされているのが現状かと思います。

今日はここまでの整理をもって、このルームを終わらせていただこうと思います。
ありがとうございました。

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我々こびナビのメンバーは、コロナウイルスやコロナワクチンについて、いろんな形で最新の医療情報をお届けしています。
SNS上で「こびナビ」と検索していただくとTwitter、Facebook、Instagramなどでアカウントが見つかりますので、ぜひフォローしていただけたらと思います。

またホームページ上で、安川先生を中心に作成いただいた一般の方(非医療従事者)向けのQ&Aを公開しました。非常にわかりやすく作り込んであります。
https://covnavi.jp/category/faq_public/

今までは医療従事者の方向けに、患者さんに説明したり、ご自身が接種するかどうかを判断したりするためのQ&Aを公開していました。
これを非医療従事者の方向けに、「私はこんな病気があるけれどワクチンを接種した方がいいの?」「mRNAワクチンって遺伝子ワクチンって聞いたけど危険じゃないの?」といった疑問などにもお答えする内容で公開しましたので、ぜひそちらものぞいていただけたらと思います。

ご登壇いただいた先生方、聞いてくださったみなさん、ありがとうございました。
本日も良い1日をお過ごしください!

参考文献
1) https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.01.27.21250612v1

2) https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.02.01.21250957v1.full.pdf

3) N Engl J Med. 2020;383:2603-261

4) N Engl J Med. 2021;384:403-416

5) Lancet. 2021 DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00448-7

6) https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3790399

7) https://directorsblog.nih.gov/2021/02/23/is-one-dose-of-covid-19-vaccine-enough-after-covid-19-infection/

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