空に落ちていく。 地を背にして、空に落ちていく。 ああ。 なんて、気持ちいいんだろう。 よく夢でみる、落ちていく夢。 落ちる夢は、あまりいい意味ではなかったと思う。 けど、夢はとても、リアルで、 投げ出された所から、 ぽー、、、んと、落ちていく。 ああ。 そう、空に落ちていく。 ああ。後ろに、空を見る。 空にとけたい。 空をみると、そのまま、僕は、大気になって、 とけて、地球を包んでいく。 そうして、願うのだ。 どうか、君に、辛いこ
酔っ払って帰って、 居間のソファーの上でねているたいしゅうに どすん、と、かぶさる。 そして、背中の匂いをかぐのが好きだった。 母が、ちゃんとシャンプーを していてくれたから、いい匂いがした。 たいしゅう的には、 酒臭くて、嫌だったろうな。 いつも、ふん…とだけ、鼻息、だして、 いつまでも、じっと耐えてくれていたな。 時々思い出す。 たいしゅうのぬくもりと、 呼吸する時の背中の動きと、 匂い。