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【郷土芸能日誌】おらほう・あんだほう

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個人的に関わっている郷土芸能団体についてや、色々と見聞きした郷土芸能・民俗芸能の思ったことをなどアレコレを不定期に綴ります。 タイムリーな記事だったり、過去のことを急に思い出して…
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#和太鼓

Boom! unite - Maia Hirasawa 制作に参加してリリース、東日本大震災からこれまで|2024.03.02

笛と太鼓で一緒に制作、演奏させてもらった2023年に日本で先行リリースされたMaia Hirasawaさんの新曲「Boom! unite」が3月2日にワールドリリースされました。 スウェーデン、日本の様々なアーティストが参加しているこの素晴らしい曲への参加に至るまでの自分の記憶と思いをまとめて書いてみました。 Boom!とマイアとの出会い この曲は2011年にリリースされ、九州新幹線の開通CMにも起用された「Boom!」のリメイク版。2011年3月11日の東日本大震災も

仙台げいのうの学校文化祭 2024年2月4日

去年から参加させてもらっている「仙台げいのうの学校」という、仙台市を中心に宮城県内などの郷土芸能の演者関係者、愛好家、支持者たちの交流や勉強会をしている「学校」と冠している催しがあり、その「文化祭」という名の交流会があり、雄勝での獅子舞や創作和太鼓の他に、昨年から仙台鬼剣舞同好会にも関わらせていただいていて、彼らのお手伝いも兼ねて参加してきました。 ーパネルトーク午前中に雄勝体育館で獅子舞の稽古があり、終わってから駆けつけたので少し遅れて会場へ。すでにトークイベントが始まっ

久しぶりに個人練習 2024年1月31日

今年の3月2日に雄勝でのイベントで雄勝町胴囃子獅子舞味噌作愛好連と伊達の黒船太鼓の出演がありますが、その団体の合間に僕と神山さんとの会長・事務局デュオでの即興の演奏が入ることになった。 基本は笛、太鼓での演奏で神山さんとやるのも実はとても久しぶり。去年からお互い黒船太鼓の役員降りて仕事や用事、体調不調が続いたりしてあまり創作和太鼓の方の練習が出来なかったのでかなり感や身体が鈍っているので、3月までは毎週タイミング合わせて1回は練習しようということになりその初日。 尺は30

【出演告知】雄勝町題材公募展「船は、ゆく」 雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作愛好連出演

雄勝町題材公募展「船は、ゆく」初日公演 日時:2024年3月2日(土)11:00〜 場所:道の駅 硯上の里おがつ 入場無料 出演:雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作愛好連,雄勝町伊達の黒船太鼓保存会 主催:石巻市雄勝地区復興応援隊 協力:一般社団法人硯上の里おがつ 石巻市雄勝町の道の駅「硯上の里おがつ」で、雄勝町を題材にした公募展が3月2日〜3月11日の9日間開催されるとのことで、その初日に雄勝の芸能団体の公演があり、そこで味噌作の獅子舞と伊達の黒船太鼓が演奏します。 僕も、両団体

地域の和太鼓についてのあれこれ

東日本大震災での支援がきっかけ始めた和太鼓。 太鼓そのものの鳴らし方(打ち方)、曲想、身体表現性、突っ込めば突っ込むほどシンプルかつ奥が深く、始めた頃はこんなにのめり込んで続けていくとは思いもしませんでした。 僕が所属させてもらっている雄勝町伊達の黒船太鼓保存会は、いわゆる創作和太鼓で32年前に町政50周年記念として行政主導で作られた和太鼓。(平成の大合併で任意団体になる) 舞太鼓あすか組というプロ団体の代表の飛鳥大五郎氏に視察に来てもらい、祭りの神輿、獅子舞囃子、神楽の囃

3.11を振り返る数ヶ月、吐き出してそしてまだ振り返る

胸の中の何かが変わり始めていた東日本大震災から10年になる年。 先日の2月13日の大きな地震の揺れは、もちろん震災と比べると小さかったけれどこの時期に、そしてあの揺れ方は僕に震災当時をフラッシュバックさせるのに十分だった。もちろん忘れることは無い、それどころか今でも続いているという感覚、震災時に始めた行動が今の生活ベースになっている(郷土芸能など)ので、自分にとって震災は、今の生活と活動、そしてご縁の原点になっているものが多くあります。 去年から震災とは違う大変な世の中、や

支援と和太鼓 旧下雄勝・旧伊勢畑・船戸

前回の話 2012年に旧下雄勝、旧伊勢畑、船戸へ支援された獅子舞用の獅子頭と和太鼓を雄勝町伊達の黒船太鼓保存会で代理で管理していて、復興住宅も出来ていたのでそろそろ和太鼓を戻す話をしたいということをスーさん達へ言う。 「全く知りませんでした。。。」 と、みなさん驚いておりました。当時とは人の状況とは変わって、下雄勝と伊勢畑は新しい地区へと変わり情報共有がされていなかったとのことでした。 船戸地区は古田さんが繋いでくれて1月下旬に船戸の集会場にお返しすることができ、住民

珈琲と眼鏡と十五浜(石巻雄勝)に和太鼓

以前復興応援隊で同期で現在は雄勝観光物産交流館(たなこや)で「ウズマキ眼鏡珈琲店」を去年から開業した鈴木さん(通称スーさん)。自家焙煎した美味しい珈琲を雄勝の海を眺めながら飲める。そしてそこには観光客だけではなくて地元の人や、以前から雄勝の復興支援などしている人たちが立ち寄って集まる場所になっている。 コロナ禍でのスタートでかなり大変だとは思うけれど以前、2018年に高台造成、道路工事の為に解体を余儀なくされたコミュニティーカフェ「オーリンクハウス」を思い出すような、緩やか

2021年1月3日 雄勝町新山神社 春祈祷

石巻市雄勝町の春祈祷石巻市雄勝町の獅子舞団体「雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作(みそさく)愛好連」に加入し、それから毎年一番始めにやる活動は獅子舞での春祈祷になります。 雄勝町内には現在、原・味噌作、雄勝中央、船戸、水浜、分浜、波板、明神、小島、大浜、立浜、桑浜・羽坂、熊沢、大須、荒、船越、名振と15以上の地区があり殆どがそれぞれの神社でお正月に春祈祷を行い、それぞれの地区の獅子舞をする組織(保存会や青年部など)が獅子舞、祭囃子を担当し、各地区の家一軒一軒を周り、神棚の前で祈祷(舞

緊急事態宣言明けてからの伊達の黒船太鼓

宮城県は5月14日に解除され、約2ヶ月ぶりに雄勝町伊達の黒船太鼓保存会のみんなと一緒に練習する機会を作れました。その一回目の練習に至るまでのお話です。 ・三密にならない場所を考えなければいけない 東日本大震災後の活動再開後から使用させてもらっていた場所は、とても狭く6人以上集まるとかなり密な空間になってしまうので、しばらくは別の場所で練習しようと話し合いで決まる。雄勝の公民館は震災で流されたままで、新しい公民館(的なホールらしい)の落成が来年2021年とのこと。他の石巻市内

2014 05-07 日々思うこと「雄勝町の囃子」

GWも終わって一息ついたところ。3日に石巻市の雄勝町にある新山神社で植樹祭が行われて、そこの地区の獅子舞の奉納披露もあったのでそれの見稽古に行ってきた。(気がつけば、その獅子舞の会のメンバーに自分がなっていた) 新山神社のある地域一帯も3.11の津波で壊滅してしまい、神社の社、鎮守の森も津波で流されてしまったところ。住民の手で鎮守の森を復活させようとという神社の催しで、様々な種類の樹の苗3500本が植えられました。この木が森になる頃には、なんとか霞を食っている存在になってい