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Waylon Jenningsは本当にカントリーミュージックだろうか?

Waylon Jenningsはカントリーミュージックに分類して良いのだろうか。
彼の音楽は確かにペダルスティールも入っているし、バックバンドの音作りはカントリーミュージックである。
しかしながら、彼の曲の多くはロックの要素が強く感じられるし、Tex-Mexのような要素も感じられる。

今日は、彼の1989年のライブ盤”Live from Austin TX"を聴いている。このアルバムを聴くたびに、彼のサウンドは彼独自の音楽として完成されているなぁといつも感じる。
Waylon Jenningsのライブはカントリーファンでなくても十分に楽しめるような気がする。いろいろな音楽が混ざっていながら、彼の音楽には芯のようなものが通っている。

その芯のようなものが、カントリーミュージックなのかもしれない。

彼は、アウトローカントリーの大御所で編成されたユニットHighwaymanのメンバーでもあるが、その中でもロックの要素を強く感じる。しかしながら、彼のレギュラーバンドはHighwaymanのメンバーのどのバックバンドよりもカントリーミュージックのスタンダードな編成をしているのだ。
Johnny Cashはベース、ギター、ドラムのシンプルな編成でバンドを組んでいるし、Willie Nelsonは時とシチュエーションによって編成は変わるが大抵はペダルスティールの代わりにハーモニカが入っている。

特に、このライブ盤はペダルスティールにRalph Mooneyというスティールギターの大御所が入っているからそう感じるのかもしれないけれど、歌とスティールギターが絡むところなど、まさにカントリーミュージックの音作りでありながら、全体的な音楽はカントリーミュージックの枠を超えている。

それには、Waylon Jennings自身が弾くフェイザーをかけたテレキャスターのサウンドが大きく関わっているのかもしれない。彼のギターのサウンドは独特で、イントロでコードを一つ弾くだけで「ああこれはWaylon Jenningsだ」とわかるほどである。
彼の音楽のキャラクターはカントリーミュージックらしいバックバンドのサウンドと、彼自身の弾くフェイザーがかかったテレキャスターのサウンドと、ロックの香りがする彼の歌が作り上げているのだろう。

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