『トランス・ワールド』 伏線について考察

Amazonプライムで目に付いた『トランス・ワールド』。
レビューの評判がやたらと良かったので騙されたと思って見てみました。

世の中には注意力が散漫な人って一定数いますよね。私もその1人でして。似たような方はわかっていただけると思うんですが、アマプラの映画やアニメもちょっとみたらツイッターが気になってポイ、と途中のまま放棄してばっかり、という状態でしたが、
この映画はグイグイ惹き込むような展開で、気づいたら最後まで見終わっていました。

あらすじについては他のレビュアーさんがわかりやすく書いてくださっているので、こちらでは細々とした気になったことをメモっていきたいと思います。
そのうち考察も書きたいな。(思い浮かべば)


以下ネタバレ注意!







・飛行機のおもちゃについて
ラストのジョディが現世に戻ってくるシーン。お店に置いてあるメリーゴーランドのおもちゃからの、オルゴールの音で我に返るのですが、実は全く同じおもちゃが以前に登場しています。

小屋がある1940年代の世界で、サマンサが外に倒れているジョディを連れ帰り、見守っている場面。(本編16分付近)
誰もいないのにひとりでにドアが開き、急にどこからかオルゴールの音が聞こえてきます。
音の出るところを探してみると、無線機の後ろに箱が隠されていて、その中におもちゃが入っています。
手にとって鳴らしてみると、ドアがひとりでに閉まって、ジョディがその音で目を覚ますのです。

・オルゴールの音がジョディの目覚めるトリガーになっている。
・小屋のあった1940年代からお店のある1980年代まで保存された。orお店から小屋の時空に運ばれた。
小屋にあったものは傷ついていたのに、お店の方はピカピカの新品であったことから、前者はほぼないと思われます。
・なぜわざわざ無線機の後ろに隠されていたのか?
・オルゴールに合わせて、誰もいないのにドアが開いたのはなぜか?
これは魂が送られてくる様子を象徴していると解釈できます。金庫の鍵を開ける→魂が吸い込まれる→小屋の扉が開いて異世界に送られる→扉が閉まって目が覚める
金庫を開ける前に、店員のおっちゃんがお気に召さんよ、と言っているのはなんでなんでしょうかね。単純に極寒の厳しい世界だからかもしれませんが。

・ハッピーエンド?
ラストについては人によって感想が別れると思うのですが、私はちょっとモヤっとしました。
主人公は救われたのですが、その分他の女性が道を踏み外してしまっているところが気になってしまいました。またうまく行って歴史が書き換えられても、次の被害者が出てくるわけですよね。
あの女性は、本当はもっとえげつない犯罪を犯していたところを、強盗で済んでいた、という可能性もあるかもしれませんが。
誰かが幸せになった分は、他の誰かが埋め合わせをしなければいけないのだな、と感じさせられました。