003.「透明人間」

幕が上がり 始まる舞台
君と笑ってるそんな妄想するの
外で降る雨も勢いがない
泣くに泣けない僕の心のようだ

君にどんなに想い募らせても
伝えられないからここを動けやしない
君は輝いて僕は闇の中で
君に僕は影の僕はどうせ見えないんでしょ

美しい君をただ眺めながら
この闇と影と一つになる
もう君に会うことは出来ないや
真っ黒い透明人間だ

僕を飲み込むこの影達は
君がスポットライト 浴びる度に黒く
一度でいいから今すぐ会いたい
舞台と客席 乗り越えれぬ障壁

いつも臆病で強がってばっかで
君が輝くほど僕は闇の中へ
魅せつける君と目を逸らす僕の
ああそのステージに僕も昇れたとしたら

僕の瞳に映る君は輝いてて
君の瞳に映る僕は真っ黒い闇で
僕の目 心には君が焼き付いて
君が僕を見つめる そんなことないんだ

美しい君をただ眺めながら
この闇と影と一つになる
君とその舞台に立つことはできないや
真っ黒い透明人間だ

ああ 分かった僕は何もしてない
輝く君が羨ましいだけなの
君の目に映らない僕はもう透明だ
一瞬だけでも目を合わせてくれよ

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