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綿花小説集 - プリズム -

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綿花が執筆した短編小説、ショートショート。日常のなにげない風景の乱反射。
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#料理小説

社食のお好み焼き定食

 これは結婚する前の話。  僕は、当時、東京にある中堅SIerに勤務していた。所属会社が、本社は東京だが滋賀に工場のある製造業の工場の制御装置をコントロールするシステムを受託した。このシステムについては、それはそれでおもしろいが今回の物語と関係ないので、またの機会にしよう。  このシステムの開発に僕は設計の段階から携わっていた。そのため、滋賀の客先へ定期的に訪問していた。この仕事はいろいろとお互いに思惑があり、プレッシャーもあった。しかし、救いがあった。  この工場には社食が