実直な太陽が 優しく大地を起こす やんわりと 掌で包むように温めて 妖精が脱ぎ捨てドレスのような 淡いピンクの花もときめく
梅雨空の下 愛が撒き散らかされています どんなに気をつけていても 愛にずぶ濡れになってしまいます みんな 気が付かないだけなんです
星に願いを
ひっそりと叶わなかった夢の咲く場所がある。 誰にも見つからない場所がある。 成りたい夢が叶う事が 幸せかどうかは分からない。 大人な分別がそう嘯く。 叶わなかったけれど でも、楽しかったよね。 僕の夢も 君の夢も 知らない誰かの夢も 叶わなかった夢は この場所で 誰にも見つかることなく ポンと小さな音をたてて 今朝もいくつも咲いている ひっそりと叶わなかった夢の咲く場所がある。 誰にも見つからない場所がある。 誰の心の中にもある。
いつもそばにいてくれてありがとう 18歳のお誕生日おめでとう
愛に鯉 (逢いに来い)
シロツメクサが咲く丘に 忘れてしまった夢がある 真白き花に埋もれると 心は清く澄んでくる 何もかもが信じられ 何もかもが好きになる ドレスの裾をつまんだら 猫にもお辞儀をいたしましょう 風も 息も 心の中も フローラルな香りが 満ちあふれる
逃げても逃げても朝が来る 薄くなった夜を破り捨て 希望に満ちているふりをして ドラマチックにやって来る 私は 揺らぐ藻に隠れる小さな蟹のように 迫り来る朝を背にして睫毛を伏せる 消えゆく昨夜を 脳で味わいながら
空が焼ける頃 部屋は薄墨に沈む 窓辺に佇む私の影は 今日を惜しむ未練のように 部屋の壁から天井へ ふらりと頼りなく伸びる
過ぎた日々を四角くまとめ 角を揃えて紐で縛れば あちこちから未練がしたたる 生乾きの過去を 無理に手放そうとすれば ひりひりと 心の隅に噛み付いて 忘れないために 忘れようとして出来る 傷あとを もっともっと 深くする
夜が割れて濃い紫に変わる頃 あちこちに妖精の気配が残っている 脱ぎ捨てたお花のドレス 冷んやりとした溜め息の雫 蜘蛛の巣には小さな笑いが絡まり 早起きの猫が匂いを嗅いでいる そしてまた 真面目な朝がくる
水切りしてない私の心の雫 あるいは 儚い幸せがうっすらと汗ばんでいるのかも知れない 誰もが無口で 前のめりで足早に去ってゆく 私のいる場所は 四角い水槽の中のようで 湿った空気と あらゆる事の重さに 溺れそうになる午後
鼓動がだんだん激しくなる 貴方を想うといつも 私はこんなに貴方を好きなのに 私の「動脈と静脈」は貴方のことスキではないかもしれないな・・・ そっとしておいてよ そう言って拗ねてるかもしれないな
乙女のように ぽっちりと桃色の白詰草 ふんわりと 愛を抱きしめていました 世界は フローラルな香りに満ち 企みごとの多い 初夏の野に吹く ペパーミントの風は あまりにも優しい