久しぶりに夢をみた。

夜寝ているときにはほとんど夢をみることはなく、今年に入ってみた夢で覚えているのは元旦2日目にみた(初夢?)、赤ちゃんを拾い無事に警察に届ける内容のもの。これは大晦日に免許書とクレジットカードを拾い警察に届けるというちょっと珍しい経験が意識のどこかでつながっていたせいだと思われる。

ちなみに夢をみる時間帯をいえば圧倒的に昼寝が多い。残念ながら覚めたときにはその断片しか残っていないので、だいたい夢見の後味が良いか悪いかの2択しかないのだけど、今日のは後者の方。

広い運動場のような場所に人が升目状に並ばされていて、一列ごとに何かしらの「審判」が下されているシーン。自分もその中のひとりで、朝礼台のような場所から質問をし審判を下しているのは「ヒトラー」らしき人だった。

人々は顔色を伺うように朝礼台の方の見ているが、朝礼台の人に表情はない。その様子を他人事のようにぼんやり眺めているうちに自分の順番が回ってきていたようで、ヒトラーらしき人物に「好きな建築物は?」と質問されていた。

迷わず「ロンシャンの礼拝堂」と答える。

答えた瞬間、しまった!ロンシャンはナチスが爆撃したんだった...と思いつつ、あれ、でもコルビュジェはナチスに協力的であったとも言われてるし...と朝礼台の人の顔をみつめると、確認するかのように改めていくつかの「建築物」の名前を出し「それら」ではなく「ロンシャン」なのだな?と再び問われた。

なので観念して「ロンシャン以外知りません」と答えると、朝礼台の人は一瞬表情を崩し、ふっと笑みをこぼした。

そこで夢から覚めた。なのでその後の結末はわからない。ヒトラーらしき人物の怒りの買い、処刑台の露と散ったかもしれないが何度同じ質問をされても答えは同じだ。好きなものを嫌いとは言えないし、ましてや嫌いなものを好きだと言えば、誰かに処刑される前に自分は滅びる。

そしてあの時、朝礼台の人の誘導に従い「それら」の名を口にしていたならば、おそらくその場で射殺されていた。そんな気がする。


近い将来、また「ロンシャンの礼拝堂」を旅しよう。

Le Corbusier
La Chapelle De Ronchamp

ロンシャンという小さな村を見下ろす場所に位置する、ノートルダム・デュ・オー。小高い丘にそびえる国際的な現代建築は何世紀にも渡って巡礼の目的地であり、聖処女マリアの信奉者たちが訪れる場所でもあります。
この地にある礼拝堂は20世紀における最も有名な建築家、ル・コルビュジェが1953年から1955年にかけ、現代的な宗教芸術の真の象徴とすべく改築を手がけました。

第二次世界大戦のさなかである1944年、この聖域は空爆を受けました。
その後、ロンシャン市民やブザンソン教区・宗教芸術委員会の依頼によって
改築を手がけたのがル・コルビュジェです。
この建物は、白いアーチに開けた穴が色とりどりのガラスで覆われ、上にはコンクリートのベールがのせてあります。

あるとき、ル・コルビュジェは語りました。

  穏やかに、平和に、祈りを捧げることができ、
  心を喜ばせる場所を作ることが目的であった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?