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人が全て!「おもろい」が変化の指針 | フューチュレック 神田宗秋 × COTEN

法人COTEN CREWになってくださった企業の方々への対談連載。
今回は株式会社フューチュレックの神田宗秋さんです。

黒子というポジションが好きだという神田さんですが、気になることをやってみよう、いったんやってみてから考えようみたいなところもあるそう。その指針となっているものはどういったところなのか、お話を伺っています。

対談のお相手は同じく法人COTEN CREWでもあるreborn株式会社のハブチンこと羽渕彰博さん。
法人COTEN CREWのコミュニティは、敬語を使わず「タメ語」で話すのが通例。その空気感をお伝えするため、記事内も「タメ語」のままお送りします。

神田宗秋(かんだ むねあき)
株式会社フューチュレック代表取締役/プロデューサー
元システムエンジニア。頑張っている人や才能ある人が好き。
仕事でもプライベートでも新規事業、起業の立ち上げをサポートしている。
2003年からクリエイティブとシステム開発が得意なデジタルプロダクション「株式会社フューチュレック」を経営。
東京・大阪・シンガポールにオフィスを構えている。
モットーは、柔軟な発想で堅いシステム。

「独立した」って言いたかった

羽渕彰博(以下、ハブチン):まずかんちゃんの簡単なキャリアについて教えてもらえる?

神田宗秋(以下、かんちゃん):もともとシステムエンジニアで、金融系のシステムを作ってたんだよね。開発をやってるときの服装は自由だったけど、客先に行くときは紺のスーツに白シャツ、ネクタイは無地みたいな。新卒でそんな環境で、先輩にも恵まれて働いてたんだけど、かなり裏方の仕事だったね。

ハブチン:そうなんだ。

かんちゃん:20年前くらいって、独立するのはかっこいいみたいなのがあって、本当に何も考えないで、2年半くらいで独立した。

ハブチン:1社目の2年半の経験を経てそのまま独立?すっごい早い!

かんちゃん:30歳までなら独立して失敗しても、何か面白いことをやったなみたいな感じで評価してくれるおじさんが1人ぐらいはいるだろうっていう下心もありつつ。なので早く独立しようと思って。で、独立したものの、当時はエンジニアだったので、見積もりっていう存在すら知らなくて(笑)。

ハブチン:そういうのは、営業がやってくれてたのね(笑)。

かんちゃん:そうそう。なので「見積もりください」って言われてなんだそれって(笑)。一応、自分で調べて見積もったんだけど、作り方も知らないんで「システム開発一式いくら」って一行しかないものを作ってた。そんなところから始めました。
システム開発から始めていって、そのうち広告制作の会社さんからバックエンドをお願いできますかって声をかけていただいて。やってみるとおもしろくて、企画とかフロントとか広がっていって、今にいたるって感じ。

ハブチン:具体的にはどんなことをしてたの?

かんちゃん:例えば、アイスクリーム屋さんがキャンペーンをする時に告知をする。すると、そこにお客さんが集まるから楽しんでもらうための仕組み作りが必要になってくる。なので、ちょっとしたゲームを提供したりとかしながら顧客のデータを集めたりというところかな。そうやってバックもフロントも両方やるみたいな会社になっていったって感じ。

関わっている人が前に出てキラキラしてるのが嬉しい

ハブチン:聞いたところによると、某大型テーマパークの仕事とかも結構やってるんだよね?ビックリした!

かんちゃん:うん、あまり表に大々的には出せないけどね(笑)WEBだけじゃなくてイベントとかアトラクションの開発もやってるよ。

ハブチン:表に出さないと言えば、会社のホームページ、すごくシンプルで、クリエイター感あるよね。広告の賞とかも取ってるのに、すごく控えめに出してるよね。

かんちゃん:ありがたいことに、広告の賞とかよくいただいてて。なんか僕の性格もあって、過大にPRしないってスタンスではあるんだけど、社内でやっぱり出すべきだよねって言われて、出してる。いただいたものだしね。。

かんちゃん:僕自身あんまり前に出たくないっていうか、黒子が好きなんだよね。事業を立ち上げたいっていう相談や、プライベートでも知り合いから「こういうサービスを始めてみたいんだよね」って相談をいただくときもあって、いろんなお手伝いをしているんだけど、大体黒子役が好きなのでそのポジションでやってる。
僕が前に出るよりは、自分が関わっている人が前にでてキラキラしてるっていうのが嬉しいなって。

ハブチン:それでいうと最初の会社も黒子的な仕事だから、黒子役をやるっていう部分は満たされてたんじゃないのかな?独立って見る人によってはキラキラしてるし、前に出るようなイメージもあるんだけど。

かんちゃん:いや、そこは「独立するっていう」かっこよさが勝って(笑)。当時は本当にとりあえずやってみようみたいな感じで、それは今も変わらないんだけど。とりあえず気になることをやってみよう、いったんやってみてから考えようみたいな感じもあるんです。

ハブチン:なるほど。ポジションとして黒子は好きだけど、自分のやりたいこととか気になること、好奇心みたいなことをまず実践しようみたいなこともすごい大切にしているんだ!

かんちゃん:してますねぇー。経験することが大事だと思ってる。

ハブチン:かんちゃんの軸っていうのかな、自分は黒子ポジションで、好きな人が前に出てるのが嬉しいっていうスタンスのおかげで、、周りのみんなも働きやすくなったりしそう。かんちゃんと一緒にいたら、才能が開花するわけじゃないけど、生き生きするのかなと思った。

かんちゃん:その才能ある(好きな)部分だけをやってりゃいいようにしてあげたいなと思う。だから例えば、雑務っていうか、お金周りの話とか法的なところとかは全部やってあげるから、クリエイティブのとこだけやっとけばいいって感じに。そこだけにフォーカスさせてあげたいなって。それはクライアントに対してだけではなく、会社のメンバーに対してもそうで。自分が成し遂げたことは、家族や恋人とかにも仕事を自慢してほしいし、そういった場を提供したいんだよね。

ハブチン:なるほど。だから自分が前に出てクリエイティブであろうという欲よりかは、人を活かすって方に興味関心があるんだ。

かんちゃん:うんうん。

「おもろい」っていうのが変化の指針に

ハブチン:さっきPRを特にしないって言ってたけど、それでも会社が20年続いてるってなにか秘訣がありそう。

かんちゃん:20年続いたねって話、先月久しぶりに社内で集まって話したときにも出たんだけど、答えはわかんないんすよ。わかんないんだけど、もう愚直に誠実にやってますっていうことしか多分なくて。基本的に、一緒にお仕事していただいた方が、「かんださんとこに相談してみたら」みたいな感じで、口コミでご紹介いただくことが多くてね。逆に言うとPRしないから全然知らない方からお問い合わせってそんなになかったりするんだけど。だから本当に「誠実に真面目にやってるだけ」って思ってます。
さすがにそろそろPRもがんばろうと思ってる。

ハブチン:法人COTEN CREWって創業何代目って会社さんが多いんだけど、みんな同じことを言うね。誠実にやる。長く続けるコツってそこなんだなーって聞いててあらためて思った!
誠実さって、一方で、変化しないというか、言われてることだけやって、挑戦したり変革をしないみたいな態度にもつながりかねない。誠実さよりも利益や別のものを重要視したりするのも人間かなと思ってて。そこら辺を、どういうふうに組織文化として浸透させてるんだろう?

かんちゃん:誠実っていうのと、変化っていうのは全然別の話だと思っていて。僕は関西人なので「おもんない」っていうのが罪なんですよ(笑)。「おもろい」かどうかっていうのが指針にはなってる。
やりたいことはどんどん変わっていくし、世の中もどんどん変わっていくし、他業種と仕事するときに、特にIT系ってやっぱ早いんですよね。だからそこに対する変化はいや応なしに付き合わされる宿命の業界ではあると思ってて。うまくいくときもあればうまくいかないときもある。ただ試行錯誤せずにうまくいかないってのは最悪だと思ってるんです。

ハブチン:確かにそうだよね。

かんちゃん:全力で試行錯誤した結果として失敗しても、一緒に最善策を考えるし、最終的に着地させる自信があって。なので、誠実っていうのは人に対して恥ずかしくないようにするとか、説明ができないようなことはしないとか、ほんとそんなレベルで誠実にするってことかな。

ハブチン:なるほど。

かんちゃん:たぶん僕の考えのベースにあるのは「おもろい方がいいよね」って。今はIT屋さんをやってるんですけど、実は誰と働くかっていうことの方が最重要なんで、たこ焼き屋でも何でもいいんです。

ハブチン:そうなんだ!

かんちゃん:創業時に一緒に始めたメンバーは大学のときの友達だし、その後も仲のいい人が集まってきてくれてやってる。頑張ってくれる若い子達もたくさん入ってきてくれて、応援したい子がたくさんいすぎて(笑)
会社がもうかるもうからないってのは当然あるんだけど、僕としては毎日好きな人たちと一緒に仕事ができてるって時点で、実はもう目標は達成できちゃってる。なので、人です。人が全てだったりします。

ハブチン:めっちゃわかる、僕も完全にそうだー。


この記事を書いた人:森まゆみ (Twitter: @march_320)

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