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拡大だけが全てじゃない。顧客の本当の願いに寄り添うミッションとは | プロアクション会計事務所 小松雅子・石川隆之 × COTEN

株式会社COTENの挑戦を応援してくださる、法人COTEN CREW企業の皆様をご紹介します。
COTENを通じて人文知に投資することを決めた彼ら。
日頃、どのような問題意識を持って活動されているのでしょうか。

今回は、プロアクション会計事務所代表の小松雅子さんと、プロアクション株式会社代表の石川隆之さんです。

石川 隆之(いしかわ・たかゆき)
1975年東京都目黒区生まれ。1997年から20年間東京都内の会計事務所・税理士法人勤務を経て2017年に独立。

小松 雅子(こまつ・まさこ)
岡山県岡山市生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、広告代理店勤務を経て出産を機に税理士試験を始め2014年税理士登録。

在り方を重んじるキャッシュフローコーチング

COTENインタビュアー(以下、ーー):まず事業について教えていただいてもよろしいでしょうか。

石川さん:税務会計という会計事務所としての業務に加えて、経営計画策定など今後を前向きに考えていただくためのサポートをしています。年収10億円規模の中小企業の会社を、財務面からお手伝いしています。

ーー貴社のHPを拝見しましたが、キャッシュフローコーチングというのが新しいですよね。

石川さん:仮に利益が出ていても、「お金はそんなに残っていないんだよ」と言われるお客さんが多いんです。決算上の利益と手元の利益のお金は別物です。今後の事業のために手元にいくら残さないといけないか、残すためにどのぐらいを売上目標にするのかという順番で、わかりやすくお伝えしています。

ーー利益の数字より手元にいくら残すかが大事なんですね。

石川さん:はい。いくら残したいかを考える過程で、社長自身が本当にやりたいことを、我々と話していきながら気づいてもらっています。寄り添っていくようにお客様と接していますね。

小松さん:私たちは「顧客が顧客自身の願う最高の成果を上げてもらう」というミッションを掲げています。お客様の願いは、会社の規模を大きくすることだけではなくてさまざまです。自分は何をしたいんだろう、と自身の願いに気づいてもらうことが、私たちのサービスの一番中心だと考えています。願いが実現するためにどれだけお金が必要かを一緒に考えていこう、と。

ーー社長さんの在り方を大切にされているんだな、と感じました。なぜそう考えるようになったのですか。

石川さん:社会全体ではやっぱり成長することが正義と思われがちですが、望みの多様性があってもいいと思ったんです。

小松さん:例えば、社長の願いとしては、本当はいろんな顧客に楽しんでもらえるように多様な商品を作りたくて事業を始めたはずなのに、拡大軌道を目指して効率を重視した結果、単一商品を作り続けることになっていたりします。私たちが話を聞いていくうちに、「(単一商品だけ作り続けても)全然面白くないじゃん!」と社長自身が気づくということが起きたりして。結局、本当に自分がやりたいことに気づいてもらうことが、ゴールに一番近いと思うんです。でも当初の願いを見失ったり、頭ではわかっていても行動とずれていたりと、自分が本当にやりたいことをやるのは意外と難しい。だから私たちがコーチングという形で伴走することで、顧客に貢献できると考えています。

ーーなるほど。そういう人間の本心や在り方から作る事業は、きっと結果的に無理のない形で拡がっていくんだろうなと思いました。

小松さん:そうですね。

裏から見たらどうなる?メタ認知の視座

ーー法人COTEN CREWになられたきっかけを教えてもらってもいいでしょうか。

石川さん:車通勤で昔はラジオを聞いていたんですけど、1~2年前にpodcastでCOTEN RADIOを見つけて。聞いたら面白さにハマって、もう2周目に入っていますよ。

ーーすごいですね。COTEN RADIOは直接的に役立つというよりは、間接的に影響を受けるコンテンツだと思っているんですが、お二人が印象に残っている回はありますか。

石川さん:メタ認知の観点からだと、お金の成り立ちの回は面白かったです。改めて見ると確かにそうだなと思うことがいっぱいで、よかったです。

小松さん:ポスト資本主義の話は普段考えるところなので、すごく面白いし勉強になります。なるほどなって。COTEN RADIOを聞いていて、固定概念がめちゃくちゃ覆されるのは大事ですね。今のノーマルが歴史的にはノーマルでなかったり、逆もしかりで現代では異常に見えることが昔は常識だったりして。みんな聞くべきだと思いますよ。

ーー社会に選択肢が増えて何が正解かを改めて考えるとき、重要なヒントをもらえますよね。いまは企業成長が大事という風潮が強いけど、これからさまざまな組織が、単一的な経済的成長以外の道を選び出すんじゃないでしょうか。

石川さん:はい。そう実感しています。

ーー個人COTEN CREWもある中で、あえて法人COTEN CREWになられた理由や、そこに期待していることはありますか。

石川さん:実は私は個人COTEN CREWでもあるんです。法人COTEN CREWにもなることで、事務所のスタッフの人たちにもCOTEN RADIOを聞いてもらいたいと思っています。メタ認知の視座を持てる組織にしていきたいからです。これは設立当初から思っていて、取り入れたい要素がCOTEN RADIOとばっちりはまった感覚です。

小松さん:仕事を続けていると、どうしても、だんだん価値観を一面でしか見れなくなってしまう。法人COTEN CREWの場に参加して、この事象を裏から見たらどうなんだろう?と別の思考をすることを意識していたいと思っています。

石川さん:あとは法人COTEN CREWの皆さんとの出会いや対話、どんな話ができるんだろうと期待しています。

関わるすべての人の笑顔のために

ーー冒頭に話してもらったミッションの話に戻るのですが、顧客自身の願う最高の成果が上がった先に、どういう世界になってほしいという思いはありますか。

石川さん:最終的には、その事業に関わるすべての人が笑顔になる、と考えています。実はいまのミッションを掲げる前は『笑顔 笑顔 笑顔』ってミッションにしていたんです。

ーーそれもいいですね。

石川さん:成長戦略や世間的な目標を掲げて無理した結果、例えば会社の業績はいいけど社員は苦しんでいるとか、取引先が嫌な思いをしているとか、そういう負の一面もこれまで見てきたりしたもので。お客さんと一緒に、そうじゃない形にしていきたいですね。

小松さん:無理しない状態が結果的に成果が上がりやすいっていうことを日頃から思っているので、この価値観を共有できる方々と関わっていきたいなと思っています。

ーープロアクションさんでされている独自の取り組みはありますか。

小松さん:キャッシュフローコーチングサービスの中で、チームビルディングのサポートもやっているところが特徴かもしれないです。結局、目標値を決めても実行するのは社員さんなので、社員さんが社長の思いを共有できていないと何をすればいいかわからずに動けない、という問題が至る所で起こっています。それを解決するために、チームビルディングのメソッドを活用しましょうとアドバイスしています。未だ試行錯誤しているところなんですが、必要性を感じています。

ーーそんなことまでされているんですね。会計事務所という従来のイメージを覆す存在でいらっしゃると思いました。本日はありがとうございました。


(編集:株式会社COTEN 内山千咲/ライター:岡本綾香


ここまでお読みいただきありがとうございました!

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