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ムダ知識こそ活かせる、何でも知って面白がってみよう | フィラメント 角 勝 & 佐藤啓一郎 × COTEN

法人COTEN CREWになってくださった企業の方々への対談連載。今回は株式会社フィラメントの代表取締役CEOの角 勝さんと取締役CXOの佐藤啓一郎さんです。
何にでも興味を持って面白がるという共通の観点をお持ちのお二人に、ムダ知識がなぜ仕事に活かされるのかを経験談を交えてお話いただきました。

対談のお相手は同じく法人COTEN CREWでもあるreborn株式会社のハブチンこと羽渕彰博さん。
法人COTEN CREWのコミュニティは、敬語を使わず「タメ語」で話すのが通例。その空気感をお伝えするため、記事内も「タメ語」のままお送りします。

角 勝(すみ まさる)
株式会社フィラメント 代表取締役 CEO
1972年生まれ。2015年より新規事業創出支援のスペシャリストとして、主に大企業において事業開発の適任者の発掘、事業アイデア創発から事業化までを一気通貫でサポートしている。前職(公務員)時代から培った、さまざまな産業を横断する幅広い知見と人脈を武器に、必要な情報の注入やキーマンの紹介などを適切なタイミングで実行し、事業案のバリューと担当者のモチベーションを高め、事業成功率を向上させる独自の手法を確立。オープンイノベーションを目的化せず、事業開発を進めるための手法として実践、追求している。

佐藤啓一郎(さとう けいいちろう)
株式会社フィラメント 取締役 CXO(Chief eXperience Officer) 兼 CHRO
1987年、シャープ株式会社にプロダクトデザイナーとして入社。AV家電、白物家電、通信機器、ビジネス機器、新規事業の製品および関連サービスのUXデザインを行う部門を立ち上げ運営。社内外とのオープンコラボレーションを推進するとともに領域を超える人材の育成発掘も手がけてきた。2018年4月よりフィラメント参画。その経験を活かしてUX視点を用いた新規事業創出支援に取り組んでいる。 HCD-Net認定 人間中心設計専門家。

面白がることが大事、ムダなものなんて一つもない

羽渕彰博  (以下、ハブチン):フィラメントは幅広い知識量を強みとして、大企業向けの新規事業開発をアイデア段階から伴走までやってるじゃない?
会社の行動指針の一つ「教養とムダ知識」がCOTENとすごく親和性があるなと思って。だってCOTENに「ムダ」にお金を払っている(笑)。「ムダ」について聞いてみたい。

角 勝  (以下、すみちゃん):まずムダなものはないと思っているんだ。もしかしたら、一般的には役立ちそうな雰囲気のある「教養」の方がお高くとまった感がある分むしろムダかもしれん(笑)。教養が大事って言ったら教養とそうじゃないものに隔たりができそうだから、隔たりなく何でも知ってみたら面白いよ!ってことを行動指針の「教養とムダ知識」では表現してる。

ハブチン:なるほど。まず何でも知ってみようってことだね。

佐藤啓一郎  (以下、さとさん):面白がることもすごく大事なんだよね。物事の見え方って知っているか知らないかで違ってくると思うし、さらに興味を持って見るか見ないかでは全然変わるんだ。僕にとって、面白がることはメガネをかけるようなものかな。

ハブチン:なるほど。さとさんはメガネをかけるイメージなんだ。

さとさん:そう、興味を持って物事を見ているから何でも面白がれるよ。このメガネは子供の頃から持っているみたい。気づいたらいつも使ってる。
最近すみちゃんの息子さんがいろいろなものに興味を持って創作活動をするんだけど、「あ、めがねを持っているな、あれは子供の頃の僕だ!」って思っちゃう(笑)。

ハブチン:すみちゃんとさとさんの話してる様子、めっちゃ面白そう!

さとさん:二人に共通している観点だよね、面白がるってところ。

すみちゃん:そうそう。だから、COTENにお金を払って応援することも僕たちにとっては全然ムダじゃないんだ。むしろ法人COTEN CREWになって、何でも知って面白がるぞ!ってワクワクしてるよ。

オフィスでいきなり襲われたらどうする?

ハブチン:すみちゃんたちにとって、ムダなものは一つもないんだね。

すみちゃん:そうなんだ。中学か高校の時にある一冊の本と出会ってね。題名は覚えていないんだけどサバイバル教本で、アメリカ陸軍の特殊部隊グリーンベレーの訓練のことが書いてあった。その中でものすごく感銘を受けた話が一つあって、その後の僕の人生にめちゃくちゃ影響してる。

ハブチン:それは何?

すみちゃん:オフィスでいきなり襲われるっていうトレーニングの話。どこで襲われても対応できる訓練のひとつなんだけど、腕っぷし自慢の猛者揃いだからふいに襲われるとみんな素手で戦おうとするんだよね。すると教官がものすごく怒るんだ。
「お前たちは周りを見たのか?」って。

ハブチン:どういうこと?

すみちゃん:教官が言うんだよね、「周りには素手で戦うより自分の状況を有利にできるアイテムがたくさんあったはずだ、ボールペンでも鉛筆でも何でもいいんだ。」って。そこで気づいたんだ。勝つ確率を少しでも上げるためには、いろんな手段を見つけられる視野の広さが大事なんだって。
この本を読んでから行動にだいぶ影響を受けてるんだけど、特に起業してからは武器になる「ボールペン」を常に探しているよ。自分が今、有利に戦うためだったり状況を変えるための「ボールペン」はどこにあるかなって。

ハブチン:なるほど、周りを見渡して視野を広く持つことが大事なんだね。

すみちゃん:前職の公務員の時も「ボールペン」は探していたとは思うんだけど、仕事とプライベートを切り分けていたところがあったから。収入面で生活を安定させて、プライベートで好きなことをやる、みたいな。だから働くことは収入を得る手段であって、面白がるという発想は最初はなかったよ。でも、子供が生まれたことをきっかけに、自分の仕事への考え方がものすごく変わったんだよね。

ムダ知識を活かし、新規事業を企てる

ハブチン:子供が生まれてから、仕事への考え方がどう変わったの?

すみちゃん:それまでは、さっきも言ったように仕事は収入を得る手段と割り切っていた。でもこれからは、僕は仕事を通して世の中をどんどん良くしていきたいんだ!って。
ちょうど役所の中に新規事業の提案制度があって試しに応募してみたんだ。そしたらアイディアが次々と考えつくやんって分かった。いろいろな知識が統合できて、例えば何気なく観ていたテレビのムダ知識がすごく活きていたり。自分のムダ知識が活かされて面白がることが、世の中の役に立つんだという手応えも感じた。
そして、「新規事業を作るってこういうことなんやな、めっちゃ楽しい!」と思った。

ハブチン:起業のきっかけにもなったのかな。

すみちゃん:そうだね。でも僕が特別だっていうことではなくて、これはすごく詳しい!みたいなのって誰にでもあると思うんだ。僕の場合はたまたまムダ知識が活かせた。だから何にでも興味を持ってやることが大事で、それはいつかどこかで使えるかもしれない。本屋さんに行くとよく端から端まで雑誌を全部読んだりするよ。

さとちゃん:雑誌以外にも最近はYouTubeからディープな情報が得られたりもするしね。まさに大知識時代だよね。大ムダ知識時代と言ってもいいくらい(笑)。

ハブチン:そうだね。大ムダ知識時代だね!

すみちゃん:うちの息子もね、YouTubeから日々めちゃめちゃ知識を得ているよ。最近だとゴジラと魚に夢中になって面白がってる。そんな息子の姿を見ながら思うんだよね、彼を見習って僕もずっと「ボールペン」を探し続けたいって。ホント、ムダなものなんてなくて、状況と工夫しだいで何でも武器になるし、その組み合わせを探すこと自体が面白いんだよ。ムダ知識を武器に変える楽しさっていうか。
起業してもちろん大変なこともあるんだけど、いろんな思いついたことをとりあえずやってみるってことができる。自分で行動できるから解決するかは分からなくても悩まない。悩みってのは解決策が思いつかないことを考え続けることだからね。実行に向けて考えるってことは企画だから悩みとは違うんだ。

さとちゃん:企てるっていう楽しみだよね!

すみちゃん:そう。やったことないことをやるってことは分からないことが分かるってことだから、やっぱりワクワクするよ。

ハブチン:僕も周りに「ボールペン」が落ちていないか見つけよ!最後に今後COTENに期待することはある?

すみちゃん:世界史のデータベースを早く見てみたいな。学生時代に西洋史を学んでいたし、歴史にはとても興味がある。世界史のデータベースはどういう使い方ができるのかがめちゃくちゃ気になるよ。

ハブチン:早く見てみたいよね。世界史のデータベースも「ボールペン」の一種かもしれないしね!


ここまでお読みいただきありがとうございました!

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フィラメント公式note『QUMZINE』

この記事を書いた人:坂本リサ(Twitter: @Risa_italy )

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