徹底したカルチャーベース経営で結果を出す | 株式会社I-ne 杉元将二 × COTEN
株式会社COTENの挑戦を応援してくださる、法人COTEN CREW企業の皆様をご紹介します。
COTENを通じて人文知に投資することを決めた彼ら。
日頃、どのような問題意識を持って活動されているのでしょうか。
今回は株式会社I-neの杉元将二さんです。
※COTENには、メンバー同士がフラットに「タメ語」で話す文化があります。その空気感をお伝えするため、今回のインタビューはタメ語&ニックネームで実施し、記事もそのままお届けします。
意外と少ない?上場企業の法人COTEN CREW
COTENインタビュアー (以下、ーー):法人COTEN CREWって上場企業が少ないんだよね。そんな中でどうして始めてみようと思ったのか、なんで寄付されたのか、率直にすごい関心があって聞いてみたい。
杉元将二(以下、しょうじ):元々、COTEN RADIOのファンで、アレクサンドロスぐらいからずっと聞いてました。2022年1月に法人COTEN CREWの募集が発表されて以降、存在は知ってたから、いつか入りたいなと思ってた。人事部門に就いてから、人事の教育として始めてみたって感じ。
ーーなるほど、おもしろい。教育的な文脈で始めたんだ。COTEN RADIOのどういうところをメンバーの社員にも聞いてほしいと思ったのか知りたい。
しょうじ:結構シンプルに、歴史のインプットって、おもしろいなっていうのがあって。社員で時間の余裕がある人は、普段から聞く時間を持ってもらえたらなってのがまず1つ。もう1つは仕事をしていく中で、自分をメタ化して見るみたいな視点はすごく重要だと考えるようになって。よくCOTENさんの中でメッセージされてる「メタ認知」についても、社員の人にセットで伝わればなって。
商品を売るのではなく、幸せの連鎖を起こす
ーーI-ne(アイ・エヌ・イー)のコーポレートサイトを見ると、会社の世界観やブランドを丁寧に作り上げて、浸透させることを徹底しているように見えた。
しょうじ:おっしゃる通りで、結構その世界観を作ったりブランドが持つメッセージって何か?みたいなところはすごい社内で大事にしてて。コーポレートサイトはそれを発信するためにやってる。1番上位の概念にあるのが「Chain of Happiness」(※)っていう会社のMISSION。それを伝えたり体感してもらったりするために、我々はビューティー領域の日用品を選択してる。
※2023.2.16から、MISSIONが『We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness』に変更となりました。
ーーなるほどね。この「Chain of Happiness」はどういうメッセージなんだろう。
しょうじ:読んで字のごとく「幸せの連鎖」なんだけど、社内では一応細かく定義をしてて。例えば、ドラッグストアとか、インターネットで買ってくれる人のことを、業界的にはコンシューマーって呼ばれ方をするでしょ? そこを社内では「ボス」って呼んでる。そのボスにどういう商品が受け入れられるのか、喜んでもらえるのか、みたいなところを定義してやってる。
ーーなるほど!ボスはてっきり社長なのかなと思ってた。
しょうじ:ボスに対する「Chain of Happiness」は、より受け入れられる幸せな体験ができるような商品を作ること。他に、ドラッグストアの流通であれば、中間の流通業者さんがいらっしゃるので、パートナーに対する「Chain of Happiness」も、共存・共栄できるっていう定義もあったりする。あとは、僕ら大阪の会社なんだけど、地域や社会に対する「Chain of Happiness」っていうのも定義してて、それぞれ会社の中でみんな共通認識として持ってる。
ーー最初は売り上げを伸ばしてたけど、そこに違和感があって、「Chain of Happiness」ができてきたのかな?
しょうじ:僕は創業当初からいて、もう16年目。売り上げは上がってきたけど、自分たちが全然幸せじゃないかも?みたいに代表が思ってる時期もあった。その時はまだ社員はたぶん7人くらいだったかな。。
ーーその時の社長の葛藤も、しょうじは目にしてたのかな。
しょうじ:そうそう。「数字は絶対やらなあかんけど、フォーカスするところは、そこじゃない!」っていうことを言い出して。誰かのためとか、使ってもらった人が幸せに感じるとか、喜んでもらえるってことにフォーカスしないと、会社がこれ以上大きくならないしたぶん続かないってことで、そっからどんどんシフトしていった。一方で、それに伴って数字もどんどん伸ばさないといけないってのもあるっていう状況。
ーー数字だけじゃなくてカルチャーも追うようになって、しんどさも増えたりしたと思う。実際は、カルチャーに注力したら結構伸びていったのか、どんな感じで成長したのかすごく興味がある。
しょうじ:半年前までは営業本部長やったから、実は自分自身、数字の1番先頭に15年立ってたことになる。その中でいろいろ考えるうちに、やっぱり会社のカルチャーをしっかり形にしていかないと、長く続くもっといい会社にできないって思って。それで「自分に人事部門をやらしてくれ!」っていうのを話してっていう経緯に。
経営陣から文化作りにコミット
ーーミッション・ビジョン・バリューの、I-neらしさみたいなところを聞かせてもらえたらなと。
しょうじ:僕たちが大切にしているバリューは3つ。Respect、Commit、Innovate。この3つは働く中で1番大切にしてる価値観なので、これを徹底的に持った上でみんなに働いてもらうってことを大事にしたい。紐解くと、この3つは創業からあった言葉だなと思ってて。
尊敬するとか謙虚でいるみたいな姿勢とか、決めた目標は絶対に達成する、前に進めるコミット力みたいなものとか。あとは、BOTANIST(ボタニスト:I-neのヘアケア・ボディーケアブランド)が出てきた時には、シャンプー業界ってすごいレッドオーシャンだって言われてたけど、イノベーションを起こしていくんだっていう気持ち。難しいカテゴリーにもトライして、新しい市場を作るみたいなところかな。
ーー成長する過程でさ、いろんな人が入ってきていろんなカルチャーが入ってくるわけじゃない。いろんな会社のカルチャーがぶつかるシーンを他社で見かけるんだけど、その中でどうやってカルチャーを作ってたのかな。
しょうじ:めちゃくちゃいろんな人いるけど、バリューを徹底しようねっていうところに全部集約されてて。他社流のフィードバックを投げてくる人も当然いるけど、リスペクトを持ってフィードバックするし、受ける側もリスペクトを持って受け入れるみたいな。
ーーなるほどね。他社流のカルチャーも、「Respect」っていうI-neのバリューに変換されて、伝えたり、受け取ったりしていくみたいなことができるんだ。
しょうじ:いろんなカルチャーから来てるのはわかるけど、みんなで決めたことはCommitする、そこを大切にしている。
ーーカルチャーになじんでくれない人がいたりズレが起きたり、他社さんではあるみたいで。そんなことが起きないのかとか、起きた時にどう解決してるのか教えてほしい。
しょうじ:自分が見てる範囲ではあまりないかな。バリューを大事にしないとって社長や役員、僕らで話して作り始めて。当時営業本部長だったから、営業本部のみんながついてきてくれるからやりやすくて。最初は営業系の部門から盛り上がって、今では全社どこでもRespect、Commit、Innovateって言葉が飛び交ってるし、意識されている。
ーーこんなにカルチャーが浸透してる会社は珍しい。作り方に何か工夫があるのかな?
しょうじ:みんなで作り上げる、ということかな。社長1人で作ったんじゃなくて、僕らもカルチャーの言語化には参加した。初めは、「Respect」という項目がなかったけど、議論を重ねていくにつれ、やっぱ必要だよねってなったり。今でも、アップデートやブラッシュアップは常にみんなでディスカッションしながらやってる。
ーーなるほど。メンバーの誰もが納得感を持つことは重要だよね。
(編集:株式会社COTEN 内山千咲/ライター:なるめろん)
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