47. Krimsky testはPhoto-Hirschberg testよりも斜視角の測定において信頼性が高い

The reliability of the angle of deviation measurement from the Photo-Hirschberg tests and Krimsky tests

Tengtrisorn S, Tungsattayathitthan A, Na Phatthalung S, Singha P, Rattanalert N, Bhurachokviwat S, Chouyjan S. PLoS One. 2021 Dec 1;16(12):e0258744. doi: 10.1371/journal.pone.0258744. PMID: 34851974; PMCID: PMC8635364.

目的:斜視患者に対するPhoto-Hirschberg testおよびKrimsky testとalternative prism cover test(APCT)による斜視角を比較すること。

方法:タイのSongklanagarind病院において横断研究を実施した。33名の斜視患者を撮影し,コンピュータソフトを用いたPhoto-Hirschberg testにより解析した。角膜反射をプリズムジオプター(⊿)に換算し,APCTで測定した斜視角と比較した。28名の斜視患者にはKrimsky testを行った。データはPearson相関とpaired t-testを用いて解析した。間欠性外斜視4例,間欠性内斜視1例,Krimsky testでデータ欠損した2例を除外した。

結果:APCTで測定した検査距離30cmと6mの斜視角の平均±SDは,それぞれ48.09±16.34⊿と47.82±15.73⊿であった。1mにおいて,APCTとPhoto-Hirschberg testで斜視角の差が10⊿以内はET:58.8%,XT:63.6%であった。APCTとKrimsky testで斜視角の差が10⊿以内はET:86.7%,XT:80.0%であった。4mでは,APCTとPhoto-Hirschberg testで斜視角の差が10⊿以内はET:58.8%,XT:54.5%であり,APCTとKrimsky testで斜視角の差が10⊿以内はET80.0%,XT:70.0%であった。

結論:Krimsky testはPhoto-Hirschberg testよりも斜視角の測定において信頼性が高いことが示された。

※コメント
写真はあくまでも見た目です。krimskyでも疾患に関わらず2-3割はAPCTと10⊿以上の差が出てしまうため,特に乳幼児に対する斜視角測定には注意が必要であることを再確認しました。

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