少年のような葉の翠が
空を隠すほどに重なりあい
日射しの中で伸びをしている
碧く高い空の上には
白い上弦の月が軌道に横たわり
日が暮れて輝きだすのを待っている
清滝川の涼しいざわめきは
ハイキングのこどもたちと戯れあい
正直な笑い声を響かせている
歩きながら呼吸することを
つい忘れていたかのように
新鮮な刺激に伸びをしてみる
いつも光に満ちた中でさえ
見つけることのできなかった時間と想いが
萌えるように見えてくる
この季の中で
風景を抱擁することを
とめるものはいない
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?