2009-04-27_15.47.04-2_のコピー

初夏

少年のような葉の翠が
空を隠すほどに重なりあい
日射しの中で伸びをしている

碧く高い空の上には
白い上弦の月が軌道に横たわり
日が暮れて輝きだすのを待っている

清滝川の涼しいざわめきは
ハイキングのこどもたちと戯れあい
正直な笑い声を響かせている

歩きながら呼吸することを
つい忘れていたかのように
新鮮な刺激に伸びをしてみる

いつも光に満ちた中でさえ
見つけることのできなかった時間と想いが
萌えるように見えてくる

この季の中で
風景を抱擁することを
とめるものはいない

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