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愛を感じるということ

言葉がなくても
愛は届けられるだろう

眼で 指で 唇で
愛を届けることができるだろう

見つめて
あなたの瞳の奥にぼくを映す

羽で触れるように
胸のふくらみに指を走らせる

愛おしく耳たぶを甘く噛んで
キスをする

でもあなたは満足しない
愛は感じても言葉を欲しがる

恍惚の愛だけでは満足しない
理性の愛もほしがる

一時の愛ではなく
永遠の愛を感じたいという

胸の膨らみの先端が
感度を上げて立っていようと

秘した芝生の奥が潤んで
上気を増した肌が反り返ようと

頭のどこかで
愛を確かめる言葉を欲している

硬直した男には考えが及ばない
高みまで女は昇りつめる

一時の愛と永遠の愛の違いを
本当に知るのは女だけだろう

愛の深度を見透かしても
女は男の言葉を待っている

美しい嘘を伝える言葉は
肌を滑り落ち

不器用でも本心を伝える言葉は
肌から沁みていく

言葉さえ見つからない男は
昇りつめた頂から静かに捨てられる

刹那の快楽が終わったとき
物語の続きは二つ用意されている


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