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【私の名曲】#2 Kids / YOUNG GUN SILVER FOX

西鉄ソラリアの大画面前でよく歌ってる人がいる。
すんごく上手くても、すんごく下手くそでも、
聞きたくない。
あのスピーカーを通した大きな声。


イヤホンして自分の好きな音楽に浸りたいのに、
耳の隙間から入ってくる。

なのに、あの横にあるバス停を利用する私は
その場を離れられないのです。


昔からそう。
自分が好きだと思ったものだけが溢れた世界が良いけど、なかなか叶わない。




好きだと思った音楽は、
変な男と付き合った時に聞いていたら
変な音楽になってしまった。


それからずっと聞かなくなって、
たまにシャッフルで流れてきたら
変な気持ちになって…。


でも私が…!
誰よりも私自身が好きだった曲なのに!!

変な男の思い出に汚されてたまるまいと、
ガシガシ聴き倒した。

そんなことを繰り返して取り戻した音楽がこれ。
また私のものになったの。



名曲だからこそ、取り戻せたのかもしれない。



そんな時に限って、
その変な男から連絡が来たりする。


おいおいもう相当時間経ってるんだよ。
分かれよ。
連絡してこれること自体がやばいのに。


もう忘れたい
と絞り出した私の言葉を遮り

それでもLINEを続けたがる男。

どこまでも悲劇のヒロインぶった男。

さようなら
どこにでもいる名前の
どこにでもいる顔よ。

私の世界は今やっと好きなもので溢れているから、もうあなたは必要ないのです。

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