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【ロイヤルホスト】フレッシュメロンのブリュレパフェ(980円+税)

ブリュレパフェは、季節のパフェにおいてはほぼ定番となりつつある形式の一つだ。一時期、ブリュレパフェと言えば「いちご」だったけれど、いつの頃からかマンゴーとか、その他にもブリュレを冠するパフェが出現するようになった。ブリュレとはよく分からないが、きっと表面の砂糖をバーナーで炙ったカリカリが覆っており、その下にカスタードクリームが蓋をして、華々しいパフェのスタートを飾ってくれる感じのやつの総称ではなかろうか。知りたい人はググって欲しい。

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見た目・特徴

どうですか、たいそう麗しい見た目である。パフェグラスが大変華奢であり、目にも鮮やかな緑が疲れた目を清涼感たっぷり、ダイレクトに癒してくれます。なんか赤い甘酸っぱいやつもクリームに数個刺さっている。楽しい。ちょっと炙られたメロンとか最強美味そうな見た目である。エロい

細いパフェグラスでは、口の広いグラスに比べてシェフ(僕のこと)が腕をふるう機会が少ない。前回のヨーグルト・ジャーマニーのように広いスペースを使って自分の好きな配合でひと匙を作り上げることが難しいのだ。上から下へ、ロイヤルホストのシェフが作り上げた芸術作品を意図した通りに食べ進める事になる。このラグジュアリー感。本当はホール担当が作っているのやも知れないけど、全然問題ない。野暮なことは言わない。こちとら、シェフ、シェフというのも冗談の一つなのだから気にすることはない。細身の長いグラスのパフェを食べる様子は、まるでつくばエキスプレスの自動エスカレーターを下っているかのよう。まぁ出勤だな、普通に。

初手焼かれメロンとクリーム。美味い。コツコツと甘いバーニングド砂糖を崩して食べ進めると、楽しい歯ごたえのナッツが出迎えてくる。カスタードと混じって大変うまい上に、よく冷えた小さなメロン果実とクリームの相性が大変良い。思わず「よし!」と呟いてしまう。さらに下にはメロンのグラニータが鎮座ましまして、クリームクリームした口の中を無慈悲な冷たい緑核分裂照射で整えてくれる。たしか、メロンのグラニータだったと思う。グラニータっていうのはロイホが誇るかき氷だ。ケチケチしないで美味しいシロップを染み込ませたかき氷的な美味しいやつ。以前は単品であったけど、もうない。残念。

最後はバニラアイスとメロン果実とメロンゼリーでフィニッシュ。グラスは下の方へ行けばいくほど先細りの形になっているので、ゼリーが美しい緑の風ような儚いさようならを僕に告げて終演を迎える。ああ、もっと一緒に居られると思ったのに。どうして、どうして去ってしまわれるのですかゼリー様。お慕い申し上げておりました。なんちゅう書き方をしてんのや。自分に酔ってますな? いやいや、美味しいパフェがおじさんを心地よく酔わせてくれたんですよ。ニヤニヤしながら書いてなんかない。断じてない。いや、美味しゅうございました。

点数は100点中70点!


ナッツの勝利である。意表を突かれた奇襲によって、前段のカスタードクリームwith Sister M(メロン)によって生み出されたJUZをナッツが内包しそれをグラニータの冷たい瞳に見透かされた僕の心は既に白旗を振っていた。これだ、これしかないと。まさかナッツ投入とは思わなかった。香ばしいナッツが築いた城をメロンが侵食していく様を楽しめる。別れが惜しかった。

しかし、もう一度どうしても食べたい! とまではいかない秀才パフェとも言えよう。これはパフェが悪いのではなくて、単にメロンという食材に対する僕の冷めた眼差しのせいなのかも知れないし、メロンの一般化が激しいからなのかも知れない。食べ放題にもメロンがあるんだもんね(ロイホのとは比べ物にならないやつだけど) きっとメロンを半分に割って種を抜いて、穴にバニラアイスを二、三個突っ込んだやつの方が人気が出ると思う。キッチンの負担も減りそうだし、食べたいひともいっぱいいると思う。どうですかロイホさん! 940円くらいまでなら出しますよ!  ──税込で(小声)

ご馳走様でした。


べ、別にお金なんかいらないんだからね!