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ブランディングすると、何がいいの?

ブランディングのコンサルになりたい、オレ、ですが。

それには、いろんな方にブランディングのメリットを感じてもらわなければいけません。そうですね、分かりやすく例えるなら、ビジネスの海での、羅針盤? 羅針盤を持って、一緒に目的地へのルートを定め、船の舵を切るお手伝いをする感じでしょうか…。 

あ、待って!     例えが分かりにくい! 今の時代だとナビ!ナビっぽい。オレがナビを携えてビジネスの路上で目的地を一緒に考えて、最短距離のいい感じの道を、できるだけストレスなくハンドル切るお手伝いをしますうー。

って、これもよく分からないですね。すいません。

本当は、↓こんな感じでしょうか。

・ビジュアルデザインができる!(ビジュアル面の一貫性、ロゴやWebなどのありとあらゆる事業サービスの見える部分を整え、ビジュアル品質、認知度をアップさせる)

・事業サービスデザインができる!(ビジュアルや運営と連動した一貫性、ブレない事業サービスへのしくみを提案、見える化を推進)

・運営デザインができる!(運営面の一貫性、ティール組織理論等による組織改革の提案、効率的で無駄のない組織の推進)

ちょっとピンと来ない方も多いでしょう。

上記については、おいおい実例を交えてお話したいと思います。やっぱり、大半の人がそうですが、見ないと話にならないんですよ。概念って、説明しても役に立たない時がありますね。

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最大のメリット「統一感」をバカにしたら、いけない。

今、事業で伸び悩んでる方々は、自分でどこを改善したらいいかよく分からないと思います。あるいは、経営コンサルがこういう分析と改善点を示していったんだけど、なんかピンとこないんだよなーと思っているかもしれません。

または、山ほどある改善リストを前に、やるべき事に納得していても、資金がなくてため息をついているかもしれません。

腑に落ちないとなかなか実行に移せないし、理解出来ていても資金不足で実行に移せない、そんなことはよくあります。

では、現状ですぐ出来ることは何か?というと、オレが提案するのは、少ない予算で「見栄えを整えてみる」ということです。たぶん、伸び悩みの中には、伝達の力が分散していることがあります。時間も労力も予算も使う改善はおいといて、まずは「伝える力」がちゃんと機能しているかをチェックしてほしいと思います。「人は見た目が9割」という本も「人は見た目が100%」というマンガもありましたしね。

「いや、うちは最近もデザイナーに入ってもらって、webとか新しくしたらかカッコ良くなっているよ」という方もいらっしゃるかもしれません。

オレが言う「見栄えを整える」というのは、主に一貫したものになっているか?ということです。会社の顔になる媒体が全て「統一」されているか?ということです。「統一感」があるだけで、物事はうまくいくものです。

悩んでいるお店や会社さんは、一度チェックしてみるといいです。

自分の所の名前を載せたメディアを全部出してみることです。名刺、ショップカード、封筒、便箋、クリアファイル、シール、レターヘッド、袋、ジャンパー、Tシャツ、名札、スタッフID、バッヂ、プレート、タオル、キャップ、ノベルティ各種…などなど。

そこでの自社、または店舗の表記は統一されていますか? 統一されていれば、問題は軽くなります。では、Webや広告も同じように統一されていますでしょうか? 広告を出したタウン誌や雑誌、ネットのバナーやポップアップ。クレジットが入る所の表記は全て統一感がありますか?

よくあるのは、会社や店舗のロゴが違っている。色が違う。書体が違う。媒体によってその時のメッセージが違っている。サービス表記が違っている…など。

時期によってビジュアルを計画的に変えているから、写真やビジュアルが違うのは仕方がないですが、古くなっているものは、現在のものに変えていくことをお勧めします。マスコットやキャラクターを作ったりして、その感じが媒体によって違っていることもありますね。

「統一感」があるだけで、どうして楽になるのかというと、それだけでお客さんの信用がとれてしまうからです。あちこちで統一感のある表記やビジュアルを見ると、その企業なり店舗なりの「力」を感じることはよくあると思います。

それによって、しっかりした運営をしているという印象が、無意識に刻まれます。そうするとお客さんは、そこを信用するのです。分かりやすい例は、コンビニの全国チェーンです。ロゴも看板も統一されているし、サービスも全国で変わりません。景勝地でのロゴは、環境に配慮したナチュラルカラーにアレンジされる例もありますが、ほとんど変わらないロゴやカラー、ビジュアル看板を見ると、誰もが安心するはずです。その安心は「開いててよかった」じゃなくて、知らない土地でもいつものコンビニをみつけた安心感なのです。

それが「統一感」の力なのです。

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ロゴやカラーは、お客さんを導くためのもの。

大手のコンビニと自分たちのビジネスはスケールが全然違うから「統一感」なんてなくてもいいんだよ、とおっしゃる方もいると思います。では、違う例を出してみましょう。東京都の新宿駅です。

ウィキペディアによると東京都新宿区・渋谷区にまたがって所在し、JR東日本・京王電鉄・小田急電鉄・東京メトロ・都営地下鉄の駅で乗降客数が世界一多く、ギネス世界記録にも認定されているそうです。その新宿駅です。地方から出てこられた方は、乗り換えで難儀した方もいるはずです。地下鉄からJRとか、ちょっと離れた西武新宿線への乗り換えとか、新宿三丁目まで行って乗り換えたいとか、待ち合わせの出口が違うとエラい大変な目に遭う新宿駅。その地下は、一部の人がダンジョンと形容したくらいの複雑な場所です。

そんな新宿駅で乗り換えのために、ある私鉄の入口を探すとしましょう。こっちかな?あっちかな? あ、表示があった。〇〇線の乗り換えはこっちだ!とその表示が示す矢印と色とマークを追って行きますよね? ところが、途中いくつかの通路を経て、その矢印の形が微妙に変わったらどうでしょう? あるいは、黒かった矢印が途中で少しグレーっぽくなったらどうでしょう? ちょっと不安になりませんか? あげくの果てに目的の私鉄を示すマークが、微妙に形が変わっていたらどうでしょう? 丸の中にあったマークが、四角い囲みのマークになったら???

変なキャラクターがにっこり微笑んでたり、余計なおまけがついていたら? 表記は同じ私鉄の名前だけど、なんか違う。となったら「こっちでいいのかな?合ってるのかな?」って思いますよね。むしろ、騙されているんじゃないか?とか感じる方さえいると思います。

まあ、あくまでも例ですから、本当の新宿駅は、途中で表記が変わる私鉄はないんですが。伸び悩む店舗や企業の方々が、基本的にこういうことをやっています。「別にいいんだよ、統一されてなくても。表記があれば」って言う考え方が、上記と同じことをお客さにやってしまう訳です。表記が統一されていないと、お客さんが辿り着けない可能性があるのです。

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また、類似するものが見つかることもいけません。

用があって"株式会社ブランディング"という社名で、検索をかけたとします。

類似する名前が出てきます。ビジネス交流会で営業担当の方に名刺をもらった縁で検索しているので、同じ社名とロゴを探します。そしたら、同じような書体で、違うカラーの類似する社名が検索ヒットしてきました。”株式会社ブラディング”。

あれ? ”株式会社ブランディング”じゃなかったっけ?「ン」がないけど、ロゴはこれに近いよな? 名刺の色は赤だけど、こっちは赤紫。じゃあ、これでいいのかな? 会社のサイトは、名刺と同じWebプランニングをやってる、あれ?あ、こっちにも同じ書体で同じ赤のロゴの”株式会社プランディング”というのが出てきた。なに、なんかのグループ? 怪しいな。さらに”株式会社ブランディングZ”というのがヒットしました。もう、検索をやめてしまいます。違う作業をしはじめるでしょう。

昔は、ブランディングが確立された会社に、類似した名前と同じ職種で客を横取りすることが本当にありましたが、現代でもそんなことがあるかもしれません。

●表記の点で統一すること ●類似した社名、店名で紛らわしくしないこと 大事です。信用に関わりますし、お客さんが選んでくれなくなります。せっかく社名を知ってくれた方が、まっすぐに商談の話をしようと行動したとしても、万が一、上記のようなことがあれば、話は終わってしまうのです。

強引に感じたかもしれませんが、ものすごい情報が毎日大量生産される中、正解にたどり着けない方というのはいらっしゃいます。迷子をちゃんと連れて来れるような、きちんとした道を整備しておくことが重要です。

ブランディングするということには、ちゃんとお客さんが間違えずにやって来れるようにする事でもあるのです。冒頭の羅針盤やナビの例えは、こういう意味もありました。デザインには、そういう目的を満たす機能も備えているので、単純にロゴと軽く考えない方がよいです。事業のメッセージや意思、熱い気持ち、計画、目標、戦略、発想の豊かさ、大胆さ、繊細さ…そういうものを凝縮した役割があります。

嘘だと思うなら、おたくのロゴをデザインしたデザイナーに聞けば、ちゃんとコンセプトを説明してくれます。形の意味、色の意味。必ず目的があるのがデザインなんです。デザインの価格は、用途や目的に応じたシュミレーションをした価格なので、作業料金だなんて考えてはいけません。安い料金の所は、状況シュミレーションの回数が少ないと思った方がよいかもしれません。

(今回、自分のキャラクターを挿絵に使いました。上から下まで同じキャラクターだと統一感はありますが、意味はありません)


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